有機物リサイクルシステムで持続可能な社会を
正和電工株式会社
自然の力で分解できない大量の糞尿は土壌汚染、そして環境破壊へとつながります。正和電工のバイオトイレシリーズはこうした問題の解決に取り組みます。 バイオトイレBio-Luxイメージ バイオトイレBio-Lux国土交通省認定・新技術NETIS No.HK040017-A
   
正和電工について バイオトイレについて バイオトイレ製品情報 その他バイオ製品情報 製品価格表 よくあるご質問Q&A 資料請求・お問い合わせ
 >>マスコミ報道(新聞・雑誌等)
about us
会社概要
ご挨拶
知的財産権
納入実績
受賞トピックス
受賞歴ほか
マスコミ報道
特許かがり火照明

正和電工株式会社
〒078-8271
北海道旭川市工業団地
1条1丁目3番2号
TEL:0166-39-7611
FAX:0166-39-7612

メディアに取り上げられた最新の情報・記事の抜粋をご紹介いたします。
[2001年] [2002年-1] [2002年-2] [2003年-1] [2003年-2] [2004年-1] [2004年-2]
[2005年] [2006年-1] [2006年-2] [2007年] [2008年] [2009年] [2010年]
[2011年] [2012年] [2013年] [2014年] [2015年]

「バイオトイレ普及を」 正和電工 特区募集で法改正提案
北海道新聞(2006年6月16日)より抜粋

 バイオトイレ製造販売の正和電工は、15日、国が今月受け付けている構造改革特区の九次募集で、積雪寒冷地の公衆便所や災害時の避難場所に指定されている施設などに、バイオトイレを常設できるようにする法改正の提案を行った。
バイオトイレは、おがくずを使って排泄物を微生物で発酵させ、二酸化炭素と水などに分解して蒸発させる装置。水は使わず微生物の発酵で発熱作用もあるため、寒冷地でも凍結の恐れがないという。ただ、建築基準法などで、下水道処理区域では水洗以外の便所の常設は禁止されている。
旭川市は今回の正和電工と同様に、2003年の二次募集と三次募集で、冬期間に水道が凍結する恐れがある寒冷地で、公衆トイレなどにバイオトイレを設置することを想定した「下水道処理区域内における便所方式制限の緩和」を提案した。
しかし、国土交通省は、現行法でも市が該当する場所を下水道処理区域から除外すれば設置は可能などとして申請を却下したが、市は除外は事実上困難と判断していた。
同社の橘井敏弘社長は「バイオトイレは環境大臣賞などを受賞して技術は認められたが、現行法では普及させられない。災害が起きたときの断水時など、バイオトイレは水洗便所の短所を補う役目もある」と話している。

[↑page top]

正和電工が民間レベルでバイオトイレ特区申請
メディアあさひかわ(2006年7月号)より抜粋

 同社が提案するバイオトイレ特区計画とは、防災的な見地から下水道区域内の厳冬地公園の公衆便所もしくは、公園、学校のグラウンド、公民館、防災公園施設等に、同社の“水を使わない”画期的なバイオトイレ「バイオラックス」を併設するのが目的。
このため建築基準法第31条第一項で「水洗便所以外の便所にしてはならない」と規定されている上、下水道法第11条の3「水洗便所に改造しなければならない」と規制されているのを、構造改革特区で規制緩和してもらうことを求めた。
公園にバイオトイレを併設するメリットについて橘井社長は「現在、どこの自治体も地震など災害に強い街づくりを計画しているが、災害時の避難場所にしている公園、学校、公民館などの便所は法律上、水洗便所しか設置できない。このため想定される断水時には便所が使えない恐れがあるばかりか、北海道、東北地方の寒冷地では冬期間の公衆便所は凍結のために使えず、閉鎖している現実がある」と指摘。この問題を解決するために、水を使わないバイオトイレ「バイオラックス」の普及を求めている。
バイオラックスは、平成17年6月に環境にやさしいトイレとして産学官連携によって研究開発されたもので、既に約1,400台以上が生産されている。さらに「環境大臣賞」を受賞したのをはじめ、平成18年2月には「中小企業庁長官賞」「優秀技術賞」「発明大賞」などを受賞するなど市場で評価されている。
また、海外からも汚水対策に悩む中国をはじめアジア諸国から注目され、視察が多くある。処理能力についても旭山動物園での冬期実験をはじめ、最近は愛別町でニワトリの廃鶏処理実験が続けられている。
旭川市も着目し、平成12年にバイオトイレ特区を提案申請した経緯がある。しかしこのときは関係省庁の国土交通省が「下水道処理区域指定から設置してある場所を除外すれば現行法制度上、バイオトイレの設置は可能」との回答を示したことで旭川市は納得、申請を取り下げた。
ならば、その後、バイオトイレを公園内に併設する構想が進んだかというとそうではない。逆に尻切れトンボとなった。
橘井社長は今回の特区提案申請にあたり、国土交通省から同じ理由で却下されるのは明らかなことから、論破すべく理論武装を行った。
まず旭川市の担当部署である都市建築部建築指導課や水道局事業部下水道整備課に情報提供を求め、取り下げた経緯を洗い直した。
その結果、担当者の説明などから「現行の法律下では、公園内に水洗便所以外の便所は認めることはできない(国土交通省の見解のように)ピンポイントでの下水道区域を除外することは、たとえ法律を拡大解釈したとしてもできない」ことを確認。さらに上川支庁に問い合わせた結果も同様の結論に至った。
民間レベルで特区申請する場合、窓口になるのが国が全国を巡回して実施する事前相談会「あじさいキャラバン」。
5月22日、橘井社長は札幌市で開かれた同キャラバンの個別相談会に出席した。このキャラバンにはバイオトイレの共同研究で協力関係にある寺沢実・北大教授が助っ人として同席してくれた。
このとき橘井社長らは過去の特区申請にあたり、国道交通省の見解について触れ「旭川市に改めて相談したところ法律上バイオトイレの設置はできないことが分かった」と主張し、規制緩和の特区なくしてバイオトイレ普及は無理であることを訴えた。
これに対して内閣府の担当が制限時間をオーバーするなど親身に相談に応じてくれ、「バイオトイレに関する熱い思いが伝わってきた」と評価されるなどまずまずの感触だった。
さて、これからの特区申請のスケジュールだが、今回のキャラバンでの事前相談を踏まえ、同社は6月末にも特区の提案申請を行う予定。このあと順調に行けば、今後3ヶ月間かけて関係省庁との予備折衝で、有望な案件が絞り込まれることになるが、実はこれが最大の難関なのだ。
今回のバイオトイレ特区申請に関係する法律はすべて国土交通省の管轄によるものなので、今後は国土交通省との論点のやり取りが焦点。同省から様々な質問や問題点がメールで指摘され、申請者が回答、さらに再質問、再回答を繰り返して、申請者は論破していかなければならない。そうやって特区の必要性を構築していく。
そして関係省庁を納得させると、9月には、認定申請(本申請)を行って民間の有識者で校正する政府の諮問機関「規制改革・民間解放推進会議」が検討して、採用決定となれば、さらに細部を詰めていく。そして来年3月には小泉首相が議長を務める「規制改革・民間解放推進会議」で最終決定されれば、バイオトイレ特区が認められたことになる。
さて特区申請といえば、旭川では6年前にバイオトイレ特区を過去2回に提案したが、繰り返すが関係省庁との調整段階で取り下げた経緯がある。さらに昨年夏には、旭川空港拡張と医療特区計画が浮上し、旭川市が申請に受けて動いたが、中央省庁のエリートとの調整段階で、これまた断念して、本申請まで至らなかった経緯あるなどとにも、かくにも困難さが付きまとっている。
はたして行政がダメだった中央官庁の厚い壁を、民間がぶち破れるか?

[↑page top]

初の廃鶏処理実験 順調 愛別の養鶏業者 生ごみ用機使い
北海道新聞(2006年5月27日)より抜粋

 養鶏業を営む村上さんが生ごみ処理機を使い、廃棄した鶏と卵を処理する実験に取り組んでいる。使用している処理機はバイオトイレ製造販売の正和電工の製品で、廃鶏を処理するのは初めて。村上さんは「他の畜産関係者も廃棄物の処理には苦労しているはず。農場内で出た廃棄物を農場内で処理する循環型農業を目指したい」と効果に期待している。
村上さんは約1500羽の鶏とひなを飼育。採卵を終えた廃鶏は年間約800羽、廃棄する卵は同2万個発生するという。生ごみ処理機は同社のバイオトイレ同様、おがくずを使って生ごみを微生物で発酵させ、二酸化炭素と水などにして分解して蒸発させる。
村上さんはこれまで、廃鶏や事故で死んだ鶏などの処理を、専門の廃鶏処理業者に依頼するなどしていた。経理や環境面などから農場内で処理できる仕組みを探り橘井社長に相談したところ、生ごみ処理機を半年間無料で貸し出すことを提案され、4月22日から実験を開始した。
現在までに約300羽の廃鶏と約5千個の廃卵を装置に投入。肉や内臓などは投入後約48時間で分解されていることが確認されており、おがくずの中に残る骨は手で折れるまでに分解されている。
おがくずは年3回ほど交換が必要で、交換後のおがくずは畑で肥料として使う予定。村上さんによると、廃鶏処理の専門機械は販売されているが、電気代などの維持費でも正和電工の装置にメリットがあるという。
実験は9月頃まで続け、橘井社長も「骨も分解されており、実験は順調。成功が確認されれば活用の幅が広がる」と手応えを感じている。

[↑page top]

悪臭なく下水も不要 志摩の和具小 校庭にバイオトイレ
中日新聞(2006年4月14日)より抜粋

 志摩市志摩町の和具小学校校庭に、環境問題を学ぶ教材にと、移動式のバイオトイレが設置された。
バイオトイレは、水を使わず、おがくずと排泄物に含まれる微生物でし尿を分解処理する。下水設備が不要で悪臭もないなどの利点があるという。排水を出せない国定公園などで設置が進んでおり、環境保護の面でも注目されている。
和具小には、バイオトイレの販売も手がける建設資材会社「瀧澤」が、環境問題や循環型社会について学んでもらう教材にと、3月28日に設置。6月30日まで、無料で使ってもらう。
同校5年の山本くんは「校庭で遊んでいるときにたまに使うけど、あんまりにおいがしないし、海も汚さず地球にも優しくていいと思う」と話していた。

[↑page top]

環境問題考える教材の一つに バイオトイレを小学校に無償設置
建通新聞(2006年4月18日)より抜粋

 セメント・生コン販売などを手がける、瀧澤は、社会貢献活動の一環として、同社が販売を展開するバイオトイレ(Bio-Lux)を、志摩市立和具小学校に無償で設置した。同社では、「当社商品を体感、体験することで、子どもたちに“環境問題”を考えてもらう、一つの教材となればうれしい」と話している。
和具小へは学校が春休みの間に1基を設置。6日の始業式で、「水を使わない環境にやさしいトイレ」が体育館近くに設置されたことが、学校長から児童に伝えられた。
学校側は、「子どもたちに環境を考えてもらう良いきっかけになれば。また、トイレは汚いイメージがあるが、知恵を働かせて研究すれば、こうしたものができるということも学んでほしい」と、今回のトイレ設置を歓迎していた。6月末まで同校に設置される。
バイオトイレは、水を使わずに、おがくずを利用し糞尿を処理するシステム。おがくずで糞尿の水分を臭いを発生することなく蒸発させ、固形物は糞尿に含まれる微生物に分解させて処理。残ったおがくずは窒素やリンなどを含み、堆肥として土に還すことができる。トイレ室内は無臭で、おがくずの交換(年に2、3回程度)だけで済むため、災害などによる断水時やイベント会場、工事現場などの仮設トイレに適するという。
同社では、5月中旬に津市内の保育園にもバイオトイレを無償で設置する予定。

[↑page top]

水を使わない、画期的なトイレ 微生物の働きで糞尿を分解処理
月刊 環境Di(2006年4月号)より抜粋

 バイオマスの有効利用を積極的に推進している正和電工は、水を使わない、環境低負荷なトイレ「バイオトイレ」を展開している。
水の変わりに使っているのはおがくずだ。糞尿や生ゴミの成分は殆どが水分で含有率は90〜98%。その水分をおがくずに保水させて加温し、スクリューで攪拌して蒸発させる。臭いの発生はなく、残った約10%の固形分は微生物が分解し、発散させる。特別な菌は不要で、糞尿自体に含まれている腸内細菌と自然界に生息する微生物の働きで、水と二酸化炭素に分解処理される。蒸発も分解もされない無機成分(窒素、リン酸、カリウム等)は「残渣」として残り、粉状態でオガクズに吸着される。
オガクズは、年2〜3回、含水が多くベタつくようになったら交換するだけだ。
水の環境問題に貢献し、汲み取りも不要、使う場所、周囲の環境、処理能力に応じ小型から大型までラインナップされている。

[↑page top]

ちょっと訪問 正和電工 水不要トイレに海外から注目
日刊工業新聞(2006年3月23日)より抜粋

 「ウォッシュ」から「ドライ」へ−。正和電工は水のいらない「バイオトイレ」に未来を託す。聞き慣れない名称もその筈、アプローチの仕方が一般的な水洗トイレと全く違う。おがくずを使って排泄物を処理してしまうシンプルな仕組み。排泄物の9割り以上を占める水分をおがくずで吸収して加温、攪拌して蒸発させる。特別な菌もいらず、においもない。
「5年間は売れなかった」(橘井敏弘社長)ものの、このところ海外から注目を浴びている。中国、東南アジア諸国では水資源に恵まれず、下水道施設も地域によっては十分ではない。新しいトイレを見ようと海を越えて訪れる人は絶えない。
国内では大雪山国立公園などに設置された例はあるが、下水道がある都心部などでは水洗以外のトイレが認められていない。災害対策、水資源の改善に期待できるが「新技術の間には法の壁がある」と訴える。

[↑page top]

正和電工のバイオトイレに中小企業庁長官賞と発明振興協会会長賞
クォリティ(2006年4月号)より抜粋

 正和電工が全国的に売り出しているバイオトイレ「バイオラックス」が、平成17年度異業種交流成果表彰事業の「優秀技術賞」「中小企業庁長官賞」と第31回発明大賞の「日本発明振興協会会長賞」を受賞した。
同社は昨年6月に日立環境財団と日刊工業新聞社が共催する「環境賞」の環境大臣・優秀賞を受賞しており、これに続く全国的な表彰受賞となった。
バイオラックスはおがくずを使った便槽付トイレで、設置場所を選ばず、寒冷地にも強いことから富士山や大雪山系で使用されている。旭川市内でも旭山動物園や三浦綾子記念館、旭川冬まつり会場などに設置され好評を得ている。
水を使わないことから、都市インフラの設備が進む前に人口の集中が始まった中国や東南アジアの国々からの関心は高く、見学・問い合わせなどが多く寄せられ、すでにこれらの国々への輸出も行っている。「08年に北京オリンピックを控えた中国からは現地企業による引き合いが増加している」と橘井社長。
また、家畜用バイオトイレの開発も進めており、今年10月から受注を開始する予定だ。これまで、北海道畜産公社と共同で実施してきた運用試験で、し尿ばかりでなく加工処理で出る血液や脂肪かすの処理にも有効なことが確認され、4月からは道立根釧農業試験場でさらに詳細なデータを収集し、販売に万全の体制を整える。1基3600万円で年間100台の発売を見込んでいる。

[↑page top]

評価高める旭川発製品 バイオトイレ研究会に中小企業庁長官賞
メディアあさひかわ(2006年4月号)より抜粋

 水を使わない画期的なトイレ、バイオトイレの「バイオラックス」を製造、販売する正和電工と製品の開発、製造に関わった企業らでつくる「バイオトイレ研究会」がこのほど、異業種交流成果表彰の優秀技術賞と中小企業庁長官賞を受賞した。
同社は昨年、日立環境財団主催の環境賞や環境大臣賞を受賞。今年に入ってからはこのほかに、日本発明振興協会による発明大賞を受賞するなど、全国的に高い評価を受けている。
現在、旭山動物園に30数基が設置され、多くの観光客に利用されているが、それ以外で市内、近郊に設置されているところは少なく、殆どが道外に出荷されている。近年は海外からの引き合いも多く、とくに五輪開催を控えた中国は大きな関心を示しており、橘井社長は3月に中国に渡り、大学や国立公園などで講演した。
4年ほど前からはトイレだけでなく家畜の糞尿や生ゴミなどを処理する大きな設備の開発に取り組んでおり、今年10月にも発売する予定だ。現在、道畜産公社で家畜を解体した際に出る廃棄物を処理するための実証実験を行っている。
橘井社長は「当社の製品が認められてきたということはうれしい。旭川にはまだまだ優秀なものづくりをしている会社がある。ただ、世の中にないものをつくるということはとてもパワーのいることなので、行政ももっと応援してほしい」と話している。

[↑page top]

時代の肖像 バイオの力で糞尿処理 水の汚染突き止めトイレに疑問わいた
北海道新聞(2006年3月12日)より抜粋

 「仮設トイレは、糞便が山のようになり、今にもあふれそうだった。強いにおいが鼻をついた」11年前の阪神・淡路大震災。22万人の被災者を最も悩ませたのは、実はトイレの問題だった。
正和電工が実用化したバイオトイレは、その回答になると、社長の橘井さんは考えている。
バイオトイレは、おがくずを使って排泄物を微生物で発酵させ、二酸化炭素と水などに分解し、蒸発させてしまう。残るのはごく一部の無機成分で、おがくずに吸着されて色を変えるだけ。震災で問題となったトイレ紙も分解されて、においはなく、汲み取りも不要だ。
「自己完結型」だから、水や交通が止まった避難所でも使える。「避難所に充てられる公共施設のトイレを一部、あらかじめバイオトイレに切り替えておけば、万一のときにすぐに役立つ」。利用する人数が多いと、微生物による処理が追いつかない可能性もあるが、震災直後の「トイレパニック」は防げそうだ。
ところが、現状では法律の壁があって実現できない。下水道法と建築基準法は、下水道のある地域では水洗便所しか設置を認めていないので、水を使わないバイオトイレは、都会には設置できないからだ。
だから、製造開始から10年以上たち、大雪山国立公園などに設置されてしばしばマスコミをにぎわしているのに、実物を見たことがある人は意外に少ない。導入している旭山動物園の小菅正夫園長は「優れた技術」と評価する一方で、「中に見えるおがくずを糞尿そのものと勘違いして『今時汲み取り式とは』と驚いたり、怒ったりする入園者もいる」と、なじみの薄さを指摘する。
下水道法が水洗化を推進しているのは、昔の汲み取り式が不衛生だったからだ。「それならば、バイオトイレは何の問題もない」と橘井さん。2月末、発明大賞・日本発明振興協会会長賞を受賞した際にも、「水洗以外も設置できるよう法改正を」と主張した。しかし国は「税金を使って下水道を整備している以上、使わない人が出てくると公平性に欠く」(国土交通省下水道企画課)などとして、当分認めそうにない。
そんな国内の状況とは裏腹に、外国からは熱い視線が寄せられ、積極的にこれに応えている。これまで、ロシアの天然ガス・石油開発「サハリン2」の工事現場など6カ国に輸出され、アルジェリア、ブータンなど発展途上国からの視察も相次いでいる。
2008年北京五輪前の建設ラッシュが続く中国も関心を寄せている。もともと水資源に乏しい上に急速な産業化が水不足に拍車をかけている。橘井さんは3月上旬、武漢理工大学に招かれて集中講義をした。「水を使わずに処理すると聞いて、学生達の目が輝いた」。「水を大切にする」という思いが伝わってきた。
自分自身も水への思いが強い。バイオトイレに取り組むきっかけも水だった。
がんで胃の5分の4を切ったら、水道の水がまずくて飲めなくなった。「なぜ、水が汚染されるのか」と突き詰めていくうちに、水洗トイレのシステムに疑問がわき、当時、長野のメーカーが作っていたバイオトイレの原型と出会った。性能はまだ不完全で、その会社が倒産した後、意匠権を買い取り、改良を重ねて実用化にこぎつけた。
その延長線で、また新しい技術が実用化される。今秋、発売予定の「家畜用バイオトイレ」だ。牛などの排泄物は従来、十分処理されずに土壌や水の汚染源になっていた。2004年の「家畜排泄物処理法」完全施行で適切な処理が義務づけられたものの、今度は酪農家や畜産農家にとって大きな負担になっている。
「家畜用」の原理は人間用と同じ。1台で乳牛50頭分の排泄物が処理でき、残ったおがくずは良質の肥料になる。
外国からの飼料輸入で成り立つ日本の酪農、畜産。「見過ごしがちだが、飼料として輸入した穀物の分だけ、外国の土地はやせてゆく。家畜用トイレで肥料に戻し、ゆくゆくは元の国に返せたら」。ここでも目は外に向いている。

[↑page top]

中堅・中小企業の独創性豊かな新技術 第31回発明大賞 多彩な発明・考案から厳選
日刊工業新聞(2006年3月7日)より抜粋

 発明大賞は、独創性に富む発明考案或いは研究を通じて、我が国の科学技術の振興、産業の発展に業績を上げた資本金10億円以下の中堅・中小企業、または研究者、個人発明家を対象にして、その功績を称え、表彰する制度。
今回の応募件数は59件。高度な技術を駆使したものから、生活、福祉、環境に関するものまで多彩な発明・考案が寄せられた。それらを審査委員会で厳格・適正に審査し、発明大賞本賞、発明大賞日本発明振興協会会長賞、発明大賞日刊工業新聞社賞各1件のほか、発明功労賞7件、考案功労賞10件、発明賞2件が決まった。
受賞者を代表して発明大賞日本発明協会会長賞を受賞の橘井氏が「名誉ある発明大賞を受賞し、高い評価に対し心からお礼申し上げたい。これを契機にいっそう事業発展に取り組んでいきたい。さらなる研究開発を進め、未知への挑戦を続けたい」と謝辞を述べた。

[↑page top]

正和電工のバイオトイレ 日本発明大賞で会長賞 環境技術に期待
北海道新聞(2006年3月1日)より抜粋

 独創性に富む研究開発で優秀な技術、製品を生みだした中小企業や個人を表彰する日本発明大賞(日本発明振興協会など主催)で、バイオトイレ製造販売で国内首位の正和電工(旭川、橘井敏弘社長)が28日、同賞日本発明振興協会長賞を受賞した。
本年度は全国から59件の応募があり、各賞22件が選ばれた。協会長賞は大賞本賞に次ぐ位置づけとなる。
バイオトイレは微生物の働きで水を使わずにし尿を処理し、環境に優しい点が評価された。同日、東京で行われた表彰式に出席した橘井社長は「バイオトイレは水資源が乏しい世界各国で注目されている。日本でも公式に認知されてうれしい」と話した。

[↑page top]

第31回発明大賞 28日に表彰式 発明大賞日本発明振興協会会長賞
日刊工業新聞(2006年2月21日)より抜粋

 廃棄有機物の分解処理装置=正和電工
処理槽内でし尿などの廃棄有機物とおがくずを攪拌・混合し、槽内を循環させながら微生物の活性化を促して効率よく分解処理する装置。移動型タイプの組み立て便所と分解処理装置を一体化してバイオトイレとして商品化した。バイオ菌などの微生物を入れる必要はなく、廃棄有機物とおがくずを混合、ヒーターで加熱、分解するだけで微生物を活性化させる。水を使わない簡易トイレとして実用化した点に新規性が認められる。
分解装置は便器の下部に処理槽を配置、回転する螺旋状ブレードで攪拌・循環させる構造。おがくずの種類は問わない。空気の流れを調整しているため悪臭はない。おがくずは年2、3回交換し使用後は燃やせばいい。水を使わずに処理するニーズは高く、寒冷地に強いことから富士山や北海道の大雪山での設置が進む。3年間で700台程度精算し、市場占有率は約90%。東南アジアへの輸出も行っており、08年に中国で開催される北京オリンピックでの需要増を期待する。

[↑page top]

「環境」「介護」「リサイクル」「災害対策」のソリューションとなるバイオトイレに世界が注目
経済界(2006年3月7日)より抜粋

 水洗トイレは既に壁に突き当たっている。下水道に排出されたし尿は窒素などを含むため、水環境を富栄養化し、生態系を乱すのだ。さらに地球規模で進む水不足から、多くの地域で生活水を確保するのが精一杯。水洗トイレに回す水などないのが現状だ。
正和電工は水なしでし尿を処理できるバイオトイレ「バイオラックス」の開発・普及に注力しているメーカーである。
「バイオトイレはおがくずの入った便槽付きトイレ。おがくずを電気ヒーターで温め、スクリューで攪拌し、し尿と混ぜ合わせると4〜8時間でし尿を完全に分解処理できます。残った物は少量の窒素を豊富に含むおがくず。これは有機肥料として有効に使え、完全な循環回路が形成される仕組みです」と橘井敏弘社長は熱く語る。21世紀の地球に貢献できる技術との絶対の自信を持っているからだ。
正和電工は1974年、照明器具の卸問屋として創業。90年代に入って環境事業に関心を抱き、94年「環境事業部」を設立。当初は生ゴミ処理機に着目したが、ある展示会でバイオトイレに出会うと、これこそ21世紀に求められる技術だと直感。すぐにその企業と技術提携。翌年、その企業が経営悪化に陥ると、その技術を継承し、さらに磨き上げ、現在特許権9件、意匠権22件を保有する独自技術を完成させた。
既に旭山動物園、三浦綾子記念館、南極観測隊に利用され、好評を博している。河川汚染や臭気公害の原因となり、問題視されている家畜の糞尿処理機も開発、公開実験段階に入っている。こうした技術が認められ、中小企業庁長官賞優秀技術賞や日本環境経営大賞環境プロジェクト賞など多くの賞に輝いている。
しかし、現在の日本の法律では、し尿処理は下水道、すなわち水洗トイレでと決められている。そのため、仮設トイレか家庭内の介護トイレが現在のターゲットだが、下水の浄化処理能力の限界もささやかれ、法改正が急がれている。そうなれば、需要増が期待できるので、それに備え、全方位体勢で準備を整えている。
だが、その前に海外で需要拡大の大きな流れが始まっている。
都市インフラ整備が進む前に人口の都市集中が始まった中国、ロシア、インドなどでは、都市インフラなしでし尿処理ができるバイオトイレはまさに待望の技術だったのだそうだ。そうした各地から引き合いや講演依頼が殺到し、橘井社長は日々地球規模で東奔西走する日々。ついに、英、ロ、中、日の4カ国語による解説DVDを制作したほどだ。水不足に悩む東南アジア諸国、中近東、アフリカでも関心は高まる一方、と需要は世界規模に広がっている。

[↑page top]

発売延期の家畜用バイオトイレ 4月に改良型を実験 部品形状見直す
北海道新聞(2006年2月18日)より抜粋

 バイオトイレ製造販売「正和電工」が開発したものの、機械的な不具合から発売を延期していた家畜用バイオトイレの改良が進み、同社は4月から道立根釧農業試験場で実証実験を行う。問題が生じなければ10月にも発売する予定だ。
家畜用バイオトイレは高さ2.3m、長さ11.7m、幅2.2mの大型機。一日1トンの糞尿処理能力がある。同社は2002年10月から旭川市内で実証実験を行い、性能を確認。03年6月の発売を発表していた。
しかし、機械内部から異音が発生。原因を突き止めるため、別の場所で実験を開始した二号機は、糞尿とおがくずを混ぜるスクリューと、それを支える軸受け部分が1ヶ月で壊れてしまった。
このため同社は発売を延期。昨年夏、群馬県の業者に強度計算などを依頼していた。その結果、ベアリングの強度不足などの原因を特定し、部品の形状を見直すなどした改良型の製作を旭川市内の機械製作会社に発注。完成まで2ヶ月ほどかかる見込みだ。
完成機は4月から同農試で検証する。橘井社長は「当初二千万円を見込んでいた開発費は五千万円を超えてしまった。しかし、原因が判明したので試験にも耐えられる」と話す。一基3,600万円で年間100台の販売を見込む。

[↑page top]

瀧澤が販売開始 「バイオトイレ」 おがくず利用しふん尿処理
建通新聞(2006年2月17日)より抜粋

 セメント・生コン販売、防水・塗装工事などを手がける瀧澤は、間伐材などを加工したおがくずで糞尿を生分解する「バイオトイレ」(バイオラックス)の販売を開始した。製造元は正和電工。
バイオトイレは、水を使わずに、おがくずを利用し糞尿を処理するシステム。おがくずで糞尿の水分をにおいを発生することなく蒸発させ、固形分は糞尿に含まれる微生物に分解させて処理。残ったおがくずは窒素やリンなどを含み、堆肥として土に還すことができる。
トイレ室内は無臭で、おがくずの交換(年に2、3回程度)だけで済むため、災害などによる断水時やイベント会場、工事現場などの仮設トイレに適するという。
使いたい場所や周囲の環境に配慮し、ログハウスタイプ、仮設・常設用、工事現場用、介護用などを取りそろえている。同社では、三雲事業所内に同商品を展示している。
同社は今年、創立60周年。その記念事業の一環で同商品の販売に取り組んだ。

[↑page top]

正和電工 仮設用バイオトイレを拡販 中国はじめ東アジアに進出
週刊循環経済新聞(2006年2月6日)より抜粋

 おがくずを使ったバイオトイレを開発、販売する正和電工は中国をはじめとする東アジアに進出、仮設用バイオトイレを拡販する。
バイオトイレは間伐材などを加工したおがくずで畜ふんの水分を蒸発させ、固形分はふん尿に含まれる微生物に分解させて処理する仕組み。残ったおがくずは窒素やカリウム、リンを含み、堆肥として農地に利用できる。
同装置はこれまで観光地やイベント、旭山動物園などに販売。水を使わず、構造がシンプルであるなどの理由から、中国やロシアなど海外からの見学・問い合わせも年々増えており、特に北京オリンピックを控えた中国では、現地企業による引き合いが増加しているという。
今後は現地企業との提携、現地での製造・使用ノウハウの提供から、合弁会社の設立も視野に入れ、積極的に展開していく。3月始めには中国の武漢市にある中国民族大学、武漢大学、湖北理工大学でバイオトイレの仕組みについて講演、技術の普及に尽力する。
同社は94年に社内で環境事業部を創設。橘井社長が家庭内の介護問題をきっかけに、臭いの出ない清潔なトイレの開発を進め、介護用トイレなどを販売してきた。03年11月の家畜排泄物法適用を踏まえ、水を汚さず、処理物を土に帰せるバイオトイレの畜ふん用の開発に着手した。
地元畜産公社と共同で実験を重ね、実証機第1号に続いて旭川市内の養豚農家(飼育頭数約1万頭)に第2号機を納入した。また生ごみ処理機も開発・販売している。

[↑page top]

バイオトイレ研に企業庁長官賞 異業種交流成果表彰を選定
日刊工業新聞(2006年2月6日)より抜粋

 中小企業異業種交流財団は「05年度異業種交流成果表彰」3グループを選定した。バイオトイレ研究会(北海道旭川市)が開発した「普通のおがくずを活用した乾式し尿装置『バイオラックストイレ』」を中小企業庁長官賞・優秀技術賞に選んだ。同研究会の中核企業である正和電工は、日立環境財団と日刊工業新聞社が共催する「05年度環境賞」の環境大臣賞・優秀賞を05年に受賞しており、これに続く受賞となる。
21、22の両日、同財団と中小企業基盤整備機構関東支部が東京都立産業貿易センター浜松町館で開く「06年全国異業種交流・新連携フェア」で21日に表彰式を行う。

[↑page top]

おがくず使うバイオトイレ 家畜用10月から発注 正和電工
日経産業新聞(2006年1月23日)より抜粋

 おがくずを使ったバイオトイレを製造・販売する正和電工は、開発中の「家畜用バイオトイレ」の受注を2006年10月に始める。北海道畜産公社と共同実施してきた運用試験で、家畜などを加工処理する際に出る血液や脂肪かすの処理にも有効なことを確認した。酪農家だけでなく、畜産・水産廃棄物の処理業者などへの販路拡大も検討する。
家畜用バイオトイレは同社の家庭用トイレの仕組みを応用し、スクリューなどの強度を高めて大型化した。1日当たり1トンの糞尿(乳牛約20頭分)処理が可能で、必要な電力コストは同6,281円。使用後のおがくずは窒素やカリウム、リンなどを多く含み、肥料に利用できる。
4月から北海道立根釧農業試験場(根室管内中標津町)で改めて詳細なデータ収集を始める。価格は1台約3,600万円を予定しており、月間10-20台の販売を目指す。

[↑page top]

バイオトイレ「すごい!」アジアの若手研究員 旭川の会社を視察
北海道新聞(2006年1月18日)より抜粋

 日本での環境分野の研究や技術指導に当たるアジアの若手研究員12人が17日、バイオトイレを製造する旭川市の正和電工本社を視察した。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)と文部科学省が共同で行っている発展途上国の人材育成支援事業の一環。12人はウズペキスタン、モンゴル、インドネシアなどの大学講師や助手で、昨年10月から東京工業大学で学んでいる。
同行した同大の石川忠晴教授(環境水理学)によると、アジアでは財政難や水資源の不足で上下水道整備は期待できず、土壌や海、川の汚染につながるケースが多い。このため、微生物の働きで汚物を分解し水が必要ないバイオトイレへの注目が高まっている。一行は同社の橘井敏弘社長から説明を受けた後、社内のバイオトイレを見学した。フィリピン・マニラの大学助教授、カルメラ・ロメロ・センティーノさん(34)は「まったく臭いがせず、素晴らしい。フィリピンにもぜひ導入させたい」と話していた。
この後、一行は旭山動物園のバイオトイレを視察した。18日に帰京する。

[↑page top]

災害時に役立つ水不用のトイレ オガクズで臭気の発生抑制
岐阜新聞(2006年1月12日)より抜粋

 災害時に困るのがトイレ。水や食料などの支援はあってもこの問題はあまり取り上げられないのが現状だ。最近、注目されているのが水を使わないバイオトイレだ。
下水道を利用しない自己完結型のトイレには土壌や微生物によって糞尿を分解させるタイプがあるが、 正和電工株式会社はオガクズに着目し、バイオラックスを開発した。
オガクズは多孔性で空気を取り入れやすく保水性に優れており、好気性の微生物には格好の環境となる。そのため、便槽のなかに入れておくと、糞便に含まれる腸内細菌などの微生物の働きが活発となり、その作用で分解が進む。ヒーターで加熱し便槽内を50度前後に保つことで微生物を活性化させ、便の9割を占める水分を蒸発させかさを減らせる。ただし災害時の停電に備えてバッテリーは必要だ。
臭気も発生しない。オガクズが焦げ茶色に変色するのをめどに年に2〜3回交換する。リン酸やカリウムなどの無機物が染み込んだオガクズは土壌の改良材や肥料として利用する。
同トイレは5年ほど前から旭山動物園や富士山の山小屋など1,500カ所で使用され、効果は実証済みだ。一般家庭用のものでは1日16〜20回、使用可能で生ゴミも処理できる。奥行きは1メートル、高さは約60センチ、オガクズの投入量は0.15立方メートル。価格は70万円。
避難所などに設けられる仮設トイレは絶対数が少ない上、高齢者は周囲への遠慮で使用を控えがちだ。家の建て替えなどにあわせて、バイオトイレの導入も検討しておきたい。

[↑page top]

ヒントとチャンス 病がきっかけで出会った商品。それが私の考えを変えた
タウンページDE商売繁盛(2006 vol.20)より抜粋

水を使わない画期的なトイレ
 旭山動物園には動物そっちのけで、トイレを熱心に見学する人がしばしば現れる。彼らが見ているのは、同動物園に設置された「バイオトイレ」。匂いが少なく下水設備が必要ない上、年に1〜2回おがくずを交換するだけの手間で済むため、工事現場やイベントの仮設トイレのほか、下水設備のない発展途上国からの引き合いが増えている。
「今、世の中では平気でトイレに大量の上水を使っていますが、水資源は無限ではありません。しかも、下水道に汚物を流すから菌が増殖・拡散して下水の浄化に莫大なコストがかかっている。当社のバイオトイレは、こうした問題を解決し、限られた資源を効率的に利用する循環型社会の構築に貢献するものです」バイオトイレを製造・販売する正和電工の橘井敏弘代表取締役はそう力説する。
胃ガンがきっかけで変わった価値観
地球環境への負荷をいかに減らすかが重要な課題になっている現在、バイオトイレはまさに時宜にかなった商品だ。ただ、正和電工はその社名の通りもともとは電機材料問屋で、橘井さんも環境への関心はあまりなかった。転機が訪れたのは45歳の時。胃ガンを患ったのがきっかけだった。
「それまでは営業の第一線で働いていて、狙った顧客は3ヶ月あれば必ず落としていました。いくら仕事をしても疲れないし、毎日酒も飯もうまい。ところが、胃ガンで体力が落ちてからは、ろくに仕事ができない。そこで思ったんです。こちらが売りに出向くのではなく、向こうが買いに来てくれる商品が必要だと」
橘井さんは生ゴミ処理機に着目した。病気で以前のように食事が食べられなくなり、心ならずも残してしまうご飯をもったいないと感じ、なんとかできないかと考えたのである。そして、よい生ゴミ処理機を探す中で出会ったのが、長野県のメーカーが製造していたバイオトイレだった。
わからないことは得意な人に聞けばいい
 橘井さんはバイオトイレを10台購入し、1台を自宅に据え付けた。ところが、実際に使用してみると不具合が非常に多く、実用化には 程遠かった。
「すぐにスクリューが壊れるし、おがくずと糞尿の適切な割合がわからず、分解がうまくいかない。私はもともと電気屋ですし、お客さまが安心して購入できて、私たちもアフターメンテナンスができる状態にしないといけないと思いまして、販売会社のつもりで、ああしろこうしろとメーカーに改善を要求したんです」
しかし、メーカーは要求に応じられなかった上、あえなく倒産。普通ならここであきらめるところだが、橘井さんは「今さらやめるわけにはいかない」とメーカーから意匠権と商標権を買い取り、自社で改良に乗り出した。
スクリューに切れ目を入れるという画期的なアイデアで壊れなくなり、並行して微生物が活発に糞尿を分解する環境の研究を重ねて実用レベルの製品が完成したのだが、営業一筋だった橘井さんに、なぜそんな高度な開発ができたのだろう。
「わからないことは得意な人に相談するんです。スクリューの加工、モーター、ヒーター…、全部自分でやろうとしたら問題解決などできません」
バイオトイレが実現する新しい社会
 一方、当初は販売面でも苦戦した。うさんくさいと思われ、新聞社に広告出稿を拒否されたこともあった。風向きが変わったのは、富士山にバイオトイレを設置してからのことである。深刻なトイレ問題を解決するため、数社のトイレを設置して利用実験を行なったところ、正和電工のバイオトイレが最も性能が良いと評価され、山小屋に設置されるようになったのだ。
2004年末までの販売台数は1350台。室内に設置できる介護用のコンパクトタイプや、家畜用の大規模なタイプまで用途も広がっている。
「胃ガンにならなければ、こういう製品に興味を持つことはなかった。何か幸いするかわかりませんね」
そう笑う橘井さんは、社会に貢献できるビジネスに出会えた喜びと使命感で、日々バイオトイレの研究開発と普及に奔走している。

[↑page top]

我が社のイチオシ 地球に負荷を与えない資源化エコバイオトイレ
旭川シゴトガイド(年末年始合併号)より抜粋

水不要、世界が求めるトイレ
 見かけは、普通の水洗トイレと変わりはない。しかし、便器の中をのぞくと、そこにあるのは、金属のスクリューとオガクズ。使用後にスイッチを押すと、スクリューがゆっくり動いて攪拌する。水も汲み取りも不要、そして、臭いは全くない。これが、同社が研究間発し、今、海外の研究者たちからも注目を集めているバイオトイレである。
「オガクズに温度、酸素、水分の一定条件を与えると排泄物はすべて消えるんです。特別な菌などは使いませんよ」。「オガクズの交換は1年に1〜2回。しかも、使用済みのオガクズは栄養分を含んでいますから、肥料として活用できます。糞尿とオガクズ、この二つの廃棄物を合わせることで有価物ができるんです」。
水を全く必要としないため、水の供給が難しい山岳地帯などでは大いに役に立つ。現在、旭山動物園には31台を設置、4年前には富士山にも採用された。「イベント会場や工事現場などに使われたり、災害時用として備えられたりもしています。避難先でのトイレが汚いと精神的なダメージも大きくなると言われているんです」。家庭用や家畜用のほか、普段はイスとしても使える介護用なども開発、商品群としても広がりを見せている。現在、1300台以上のバイオトイレを販売、一部は海を渡っているという、「世界の人口は増えていますし、水の賀や量が問題になっている地域もあります。日本は水の豊かな国ですが、水不足は起こりますよね。それなのに、飲める水を水洗トイレで使い、その汚水を浄化するために莫大なお金をかけ、環境へも大きな負荷を与えています。おかしいですよね。バイオトイレを使えば、水の問題が解決でき、きれいな水が保たれます。ひいては食の安全にもつながっていくんですよ」。
バイオトイレの研究開発を始めたのは、10年前。胃を患い、食事を残すようになったことから、 生ゴミ処理機に興味を待ったのがきっかけだった。模索する中で、排泄物処理設備へと辿り着いたが「食べることと出すことは一体。このトイレでは生ゴミの処理もできるんですよ」と話す。
今後、バイオトイレが普及していけば、水がきれいになると共に一大産業が起きるだろうと予測している。「オガクズが必要だと分かれば、間伐材から作ろうとする人やそれを売る人が現れるでしょう。使用済みのオガクズが有機肥料になりますから、そこで売買も発生しますよね」。様々な可能性を秘めたバイオトイレは「世界が必要とするトイレだ」と明言する。ただし「ジャンボジェット機に例えると、今はまだ滑走路を走っている状態です」。高く飛び上がる日は、そう遠くはないようである。

さらなるPRで多くの理解を
 バイオトイレの業務の専任として、製造、受注の管理から、問い合わせや見学者への対応まで幅広く携わっている。「政府機関や大学、研究所など様々なところから見学に来ます。最近は、海外から研究者が訪れることも多くなりましたね」。“水を使わないトイレ”ということから「代わりに専用チップや菌を利用するのだろう」と予想して来る人が多いため、オカクズのみで処理しているバイオトイレの仕組みを説明すると一様に驚くという。「使用済みのオガクズも見せていますが、熱心な人は、積極的に触ったり、においを嗅いだりします。そして、全く臭くないことを確認すると、みなさん感動してくれますね」。
問い合わせ件数や見学者の増加に伴うように、販売数も伸びている。お客様の中には、飲める水を使って汚物を流すことに疑問を感じ、自宅のトイレを水洗からバイオトイレに変えた人もいるそうだ。「そういうお客様は、色々なトイレを十分に調べた上で選んでくださっていますから、やはり、うちの製品はいいものなんだと自信がつきますね」。
販売においては、全国に展開している代理店が主に担っているが、製造はすべて旭川で行っている。「でも、自社工場は持っていません。モーターやヒーター、制御板などの部品から外観まで、すべて得意分野ごとに別々の会社に発注しています。それぞれの会社が持っている技術や情報などがすべて活かされて製品になって出てくるわけですから、自社工場を持つよりもメリットが大きいんですよね。地元企業が力を合わせて一つの製品を作るのが、一番いい形だと思います」。
最近、商品としての手応えを強く感じ始めてきたが、まだまだPRをしていかなければならないと恩っている。「バイオトイレは、実際に見て、あるいは使用してみて、初めて理解できる製品。だから、もっとたくさんの人にバイオトイレを経験してもらいたいですね。そして、環境問題も含めて考えて頂いて、このトイレの必要性を知ってほしいと思います」。見学者へはいつも「十分、理解してもらいたい」との思いながら対応しているというバイオ担当の技術部長。これからますます忙しくなりそうだ。

[↑page top]