有機物リサイクルシステムで持続可能な社会を
正和電工株式会社
自然の力で分解できない大量の糞尿は土壌汚染、そして環境破壊へとつながります。正和電工のバイオトイレシリーズはこうした問題の解決に取り組みます。 バイオトイレBio-Luxイメージ バイオトイレBio-Lux国土交通省認定・新技術NETIS No.HK040017-A
   
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正和電工株式会社
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TEL:0166-39-7611
FAX:0166-39-7612

メディアに取り上げられた最新の情報・記事の抜粋をご紹介いたします。
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下水道を必要としないバイオトイレ「Bio−Lux」
モーリー(17号)より抜粋

 旭山動物園のトイレ問題を解決
旭山動物園という日本ナンバーワンの動物園が北海道旭川市にある。 なんと、数年前に入園者数が東京の上野動物園を超えた。 しかも、驚くことに、訪園者日本一の旭山動物園には水洗トイレが無い!  理由は、旭川市郊外にある小高い山に旭山動物園があるために「下水道が整備されていない」からである。 旭山動物園は下水道処理区域外で大イベント(年間の入園者数300万人以上)を長期的に行っていることになる。
旭山動物園の人気が上昇し、人数が集まるようになると「すぐ困った」のは「駐車場とトイレ」であった。 動物園に続く道路は大渋滞となり、動物園の駐車場やトイレにも長い列が日常化し、入園希望者や近隣住民からも多くの苦情が出た。 旭山動物園として駐車場とトイレ問題を解決できなければ入場制限をしなければならない。 官民挙げて真っ先に取り組んだのは駐車場の確保である。 動物園の周辺は大規模な工事が実施され、無料駐車場や有料の民営駐車場が完備された。
一方、園内に複数個所ある汲み取り式トイレの臭気対策は、まず正門前にある汲み取り式トイレを、 下水道を必要としないバイオトイレ「Bio−Lux」に改修した。 加えて、仮設用バイオトイレを複数台設置し、合計33台のバイオトイレを備えたことでトイレ問題を理想的に解決することができた。
バイオトイレとは、オガ屑をマトリックスに利用した「乾式し尿処理装置(ドライトイレ)」のことである。 結果的に入園者数が300万人を超えた現在(平成19年9月)まで、水洗便所は設置されていない。 バイオトイレの使用により、「入園者のし尿は、一切旭川の水を汚していない」という事実に日本中の注目が集まっていた。 しかしながら、旭川市は本年、旭山動物園地域を水洗化地域に指定した。 現在、下水道工事が進行中で、今年の秋には水洗便所が設置されることになっている。
今回の旭川市による旭山動物園地域の水洗化地域指定に対して、有識者は決定に反対、一方、水洗便所を使い慣れている人たちは賛成、と意見が分かれた。 結果的には水洗地域指定の決定がなされた。 人口36万人の街に300万人以上の観光客が訪れ、動物園を訪問している事実。 入園者が使用するトイレを水洗トイレにするか、ドライトイレにするかの問題に対して賛否両論があり、全国的な注目を集めている。

水洗トイレは文明のバロメーターか?
文明のバロメーターといわれている水洗トイレは快適である。 使用後にし尿がパッと目の前から消えるのがいい。 しかし、「流された”自分のし尿”は、どこで、どう処理されるのであろうか?」と考える人は少ない。 水洗トイレ方式とは、どんぶり茶碗で約1杯分のし尿をバケツ3杯くらいの上水道水で薄め、下水道管を利用して遠くまで輸送し、 大規模の下水処理場で処理する方式である。
トイレの水洗化は戦後の日本の国策でもあった。 水洗トイレのインフラコストもランニングコストも整備費用は公共事業費となっており、多額の費用が必要である。 上下水道の維持管理コストの大半は水管路の交換作業であり、水管路の計画的交換や緊急的交換は年中行事となっている。 人口36万人の旭川市の上下水道維持管理費用は平成18年度予算で約270億円が計上され、 水洗トイレを維持するためのランニングコストとして使用されている。 さらに百万人単位のし尿を水洗化により処理するとなるとコストはいかように膨れ上がるのか?

バイオトイレBio−Luxの新発想
Bio−Luxのし尿を処理する原理は、「オガ屑中に投入されたし尿中の水分を蒸発させ、残った固形物を微生物により分解させる」である。 分解残渣は、微量の無機成分(窒素、リン酸、カリウム)とフミン質である。 無機成分は栄養塩とも呼ばれ、し尿に含まれていた肥料分である。 これらはオガ屑の空隙中に少しずつ残り、やがて目詰まりを起こす。 この目詰まりにより、オガ屑から水分の蒸発がしづらくなり、その時がオガ屑の交換時期(目安は1年に2〜3回程度)となる。
Bio−Luxは「乾式し尿処理装置」である。 水を使わない、汲み取り不要、トイレ室内は無臭、し尿含有成分は肥料に資源化される。 特別な菌は使わない、普通のオガ屑を活用しているなど、数々の特長を有している。 平成7年から取り組んだバイオトイレ事業はすでに12年を経過し、現在までの生産台数は1600台以上となっている。 「環境にやさしいトイレ」として国内外ともに評価が高く、多くの受賞歴(18件)にも注目が集まっている。 海外からのバイオトイレ見学者はすでに20ヵ国以上、バイオトイレの輸出は7ヵ国に達している。 ロシアのサハリン2の作業現場では仮設トイレとして30台が使われ、ハワイのホテル、マーシャル諸島の観光地のトイレとしても設置されている。 研究用として中国の東北師範大など3大学のほか、インドネシア、フィリピンにも輸出された。 日本でも災害時の断水に対応できる新しいトイレとして期待が高まってきている。
しかしながら、日本には、便所に対する法律(建築基準法第31条第1項、下水道法第2条第8号)があり、 下水道の敷設地域では「水洗便所以外の便所」は認められていない。 ゆえに、現在、国に対し5回目の規制緩和を求め、第11次構造改革特区提案に参画しているが、まだ色よい返事が無い。 しかし、バイオトイレBio−Luxの応援団は確実に増えてきており、近い将来に規制緩和が実現されることに期待したい。

終わりに
し尿を処理する方法は世界共通で、「水で薄めて流す」水洗トイレ方式である。 水洗トイレは、人類のサニタリー文化として普及した。 しかしながら、今後、水洗トイレを世界中に普及拡大させることは、もはや不可能である。 理由は「水も無い、お金も無い」からである。 ゆえに、人類は水洗トイレ万能主義を改め、新たな「し尿処理方法」を検討する必要がある。 特に水問題は深刻で、「水不足や水質汚染」が世界共通の課題になっている。 今後、地球上に存在する水の0.01%しか利用できない、他の水は、そのままでは利用できない塩水であるとされている。 われわれ人類は0.01%しかない大切な水を、し尿で汚し、飲めない水にしているのである。 持続可能な生活環境を守るため、「安全な食料ときれいな水を確保する手段」として、 Bio−Luxの考え方を、「人類のし尿や家畜のふん尿処理」に生かす必要があり、今後は、水洗トイレは必要最小限に抑えることが望ましい。

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流れないトイレが新しい 正和電工
ニューズウィーク日本版(2007年11月14日号)より抜粋

人口増で水が不足し、生活水の確保にも困っている国は多い。 下水処理施設が十分整わず、形ばかりの水洗トイレはあっても概は流せない地域もある。
「し尿を水で流す処理方式には問題がある。水洗式から乾式トイレへ、というのが世界の流れだ」と、 正和電工の橘井敏弘社長は話す。
なぜなら、し尿を流すために貴重な水を使い捨てていては「水資源がもたない」から。 確かに遠い昔から、川に「厠」を作るのは自然だったし、下水道を使った水洗トイレは、古代ローマでも見られた。 だが橘井は、今こそ乾式トイレが地球環境の中で必要とされていると主張する。
正和電工の「バイオラックス」はオガクズを使うのが特徴。スクリューでオガクズをかき混ぜ、熱を加える方式だ。 98年に製品化し、特許も取得した。一家5人で使える一般用で、処理能力は1日40〜50回。 オガクズは年に2〜3回取り替えるだけでいい。
し尿の90〜98%は水だ。それをさらに水で薄めて流すのではなく、オガクズと混ぜて攪拌し、水分を蒸発させる。 後は微生物が分解してくれる。臭いは水洗トイレよりも少ないくらいだ。
世界7ヵ国に輸出実績があり、南極やロシアでも導入されている。 これまでに途上国など50ヵ国以上から視察団が訪れた。
特許権は主張するが、今後は輸出よりも各国で自作を勧める方針だという。 この方式は人口が急増中の中国から世界に広がると、橘井は考えている。

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「バイオトイレ」で環境を守り、産業界に元気を  正和電工株式会社
開発こうほう(2007年11月号)より抜粋

 見かけは普通の水洗トイレと変わりませんが、便器の中は金属のスクリューとオガクズです。 使用後にスイッチを押すと、スクリューがゆっくり動いてかきまぜます。 水も汲み取りも不要、においも全くない。これが「環境」「介護」「リサイクル」「災害対策」の4つのキーワードで、 旭川市の正和電工(株)が研究開発し、海外の研究者からも注目を集めているバイオトイレです。 このトイレを開発された同社代表取締役社長の橘井敏弘氏に取り組まれた経緯や今後の展望についてうかがいました。

病がきっかけで変わった価値観
照明器具の卸問屋を主な業務内容としていた正和電工(株)がバイオトイレの研究開発を始めたのは、 橘井社長が胃を患い、食事を残すようになり、生ゴミ処理機に興味を持ったのがきっかけだったといいます。
生ゴミ処理機を模索する中でたどり着いたのが”食べることと出すことは一体”、 排せつ物処理設備のオガクズを使った「バイオトイレ」です。
橘井社長は、長野県のメーカーで実際にバイオトイレを見て、「これはすごい!本当に消えている!においもない!」と感動、 すぐに契約を交わし、数台を仕入れ、1994年に北海道地区の販売権を得ました。
日本は水の豊かな国ですが、世界の人口は増えて、水不足が問題になっている地域もあります。 飲める水を水洗トイレで使い、その汚水を浄化するために莫大なお金をかけ、環境へも大きな負荷を与えています。
そうした中で、水を使わないバイオトイレは、オガクズに温度、酸素、水分の一定条件を与え、 排せつ物の水分を蒸発させ、残った固形物を微生物分解させる。特別な菌は使用しない。 オガクズの交換は1年に1〜2回。しかも、使用済みのオガクズは栄養分を含んでいるので、肥料として活用できる。 フン尿とオガクズ、この二つの廃棄物を合わせることで有価物ができる。水をまったく必要としないため、 水の供給が難しいところでも大いに役立ちます。まさに「世界が必要とするトイレ」だと思ったといいます。

折れ続けるスクリュー!試行錯誤の改良作業
しかし、初期のバイオトイレは想像以上の”難物”でした。スクリューに致命的な欠陥があったのです。 再三メーカーに注文をつけても改良は思うように進まなく、完成度が低い商品は納入先からのクレームが絶えませんでした。
'95年、長野のメーカーが倒産。商標と意匠権を買い取り、新たに「バイオラックス」の商標を取り、 自社製品として売り出すことにしました。当時は会社の業績も下がり続けていた時期で、バイオトイレに賭けるしかなかったのです。
自社製品として販売するために改良を開始しました。自前の工場がなく、旭川の金属加工メーカーとの共同作業。 来る日も来る日もスクリューとオガクズの動きを見つめ続けているうちに、何の根拠もなく、 「刃が折れるなら、最初から刃を折れた形状にしてみたらどうか」というアイデアが浮かんだといいます。 スクリューの刃に切れ目を入れ、試作しては検証を繰り返し、自信めいたものが芽生えたころには改良を始めてから5年も過ぎていました。 知名度は低いままで、旭川の中小企業が珍しい商品を細々と売っているというローカルな話題に過ぎなかったのです。

転機は富士山、やっと認められる
転機は2000年に訪れました。舞台は日本のシンボルともいえる霊峰”富士山”です。「富士山で勝負しよう!どうだやらないか!」。 富士山でバイオトイレの実験をしようと持ちかけたのは、バイオラックスの販売代理店。 「富士山では登山者のトイレ問題が悩みの種。今のように垂れ流しのままでは、”世界遺産”にはなれない。富士山で実績を上げれば、 バイオラックスの知名度は一気に広がる、友人が役所に掛け合うから・・・」と話す気迫に引き込まれて、 バイオトイレの実証実験を環境省に直談判しました。'00年夏、富士山5合目の須走口で実験が始まりました。 壊れることもなく最後まで稼動し、登山者に最も高く評価されたのはバイオラックスだったのです。 現在、富士山では6ヵ所、14台のバイオトイレ(S-100型)が活躍しています。

動物のフンもバイオトイレで!
旭山動物園では多くの来園者に対応するため、園内に33台のバイオトイレを設置しています。 従来の汲み取り式に比べて衛生的でにおいもなく好評です。また、ライオン、アムールトラ、エゾヒグマなどを展示するもうじゅう館の飼育舎では、 '03年からバイオトイレの利用実験を行っています。半年間の試用で便槽のオガクズを入れ替えたのは1回。 現在、もうじゅう館で飼育している全頭とホッキョクグマ4頭分のフン、さらに食べ残しのエサも処理、優れた能力を発揮しています。 動物のフンは従来、外部の清掃業者が処分してきましたが、寄生虫や細菌による感染症拡大を防ぐためには、 園内処理が最も安全です。動物を媒介するウイルスが社会問題となる中、同園の衛生管理に対する取り組みは、 ユニークな展示方法と同様、全国から注目を集めています。同園では「今後は小型の草食動物やサル舎でもバイオトイレを利用してみたい」と話しています。

初の廃鶏処理実験
'06年からは、養鶏業者の廃棄物を農場内で処理する循環型農業を目指したいとの相談に応え、 生ごみ処理機を半年間無料で貸し出すことを提案して、採卵を終えた廃鶏と廃卵を処理する実験に取り組んでいます。 廃鶏年間約800羽、廃卵同2万個を処理するための生ごみ処理機は、バイオトイレ同様、オガクズを使い、微生物で発酵させ、 二酸化炭素と水などに分解して蒸発させています。
実験では、約300羽の廃鶏と約5千個の廃卵を装置に投入。肉や内臓などは投入後約48時間で、 オガクズの中に残る骨は手で折れるまでに分解されていることが確認されています。 オガクズは畑で肥料として利用されます。また、廃鶏処理の専門機械は販売されていますが、電気代などの維持費でもメリットが確認されています。
養鶏業者はこれまで廃鶏や事故で死んだ鶏などの処理を専門の廃鶏処理業者に依頼していましたが、 自農場内でこうした処理ができれば経費や環境面などで大きな効果があるといいます。 橘井社長も「実験は順調で骨も分解されており、活用の幅が広がる」と手応えを感じています。

バイオトイレの海外展開
'03年から正和電工では、三菱商事と提携し、バイオトイレの海外進出に目を向けて、国際特許を出願。 中国などアジア諸国や欧米の環境先進国での普及を目指しています。 海外でバイオトイレの製造や販売の協力企業を探し、委託生産・販売する方針で、現地企業と共同企業体を組むことも視野に入れています。
「水資源の節約や家畜のフン尿処理は、世界共通の環境問題です。下水道が整備されていない都市部や公園、酪農地帯では、 水を使わずにフン尿を処理するバイオトイレの需要は高いはずです」と橘井社長はいいます。
橘井社長のもとにはこれまで、中国やタイ、英国、ロシアなど約20ヵ国から、政府職員や大学の研究者ら数十人が視察に訪れ、 「水を使わないので下水道が整備されていない場所でも使える。素晴らしいトイレだ」「自然保護区のトイレ問題が解決できる」 「世界の環境問題に貢献するだろう」といった高い評価を得ています。
すでに正和電工には7ヵ国への輸出実績がありますが、海外での需要に対応するため、 日本語版のほかに、中国語版、英語版、ロシア語版のバイオトイレ取扱説明書用DVDを用意しています。

無電源タイプのバイオトイレ
正和電工では、いま無電源タイプのバイオトイレを開発し注目を集めています。 従来のバイオトイレは電動でスクリューを回転させてオガクズをかき混ぜます。 したがって、山間部など電源が確保できない場所には設置できなかったのです。 そこで、どんな環境下でも設置可能な装置を開発したのです。
無電源タイプのバイオトイレは、直径50cmほどのハンドルを手で回すタイプと、自転車のペダルをこいで混ぜ合わせるタイプの2種類です。
もう一つは自然エネルギー活用タイプです。風力発電用のプロペラや太陽光発電用のソーラーパネルを組み合わせ、 電力を得るタイプで、大雪山系黒岳山頂付近に設置しています。
「水道も電気もいらないから、災害時には大いに活躍するはずです。地震が起きてから慌てて用意しても間に合わないので、 自治体には防災用品の一つとして、バイオトイレを備蓄しておいてほしい」と橘井社長はいいます。
こうした事業用、災害時用、家庭用や家畜用のほか、普段はイスとして使える介護用トイレなども開発、 バイオトイレは商品群としても広がりを見せています。
これからも、災害時の避難場所指定地や水不足の問題が起こりやすい地域に水洗トイレと併設したり、 冬期に水が凍るような寒冷地の公園や屋外駐車場などに設置したりして、 既存のトイレと共存する方向でバイオトイレを広めていきたい」といい、 「21世紀はバイオトイレの時代です」と熱く語ってくれました。

今後の展開に向けて
設置もメンテナンスも容易なバイオトイレですが、普及するためには建築基準法という障壁があります。 現在の建築基準法では、下水道処理区域内には水洗トイレの設置が規定され、同区域内にある汲み取り式トイレは、 3年以内に水洗式に置き換えることが規定されています。水で流さないバイオトイレは、 水洗式とも汲み取り式とも違う仕組みなので、現状の法的な枠組では「水を使わないという理由」で汲み取り式に分類され、 結果的には同区域内への設置はできないのです。
昨年、旭山動物園が下水道処理区域内に指定され、現在、下水道工事が進められています。 これにより、日本一の来園者数を誇る旭山動物園に、”水洗トイレがない”=”バイオトイレ”=”旭川の水を汚していない” というオンリーワンの隠れたスローガンがなくなってしまうのです。
最後に橘井社長は、「環境や効率面から考えても、使い捨ての水利用は、新技術の出現や水不足の問題によって、 もはや時代遅れなのです。近い将来、この水洗式とも、汲み取り式とも違うバイオトイレを”第3のトイレ”として認めてもらえるように、 今後も頑張っていきます」と決意を語ってくれました。

バイオトイレにより、排せつ物処理の際の水の問題が解決でき、きれいな水が保たれ、ひいては食の安全にもつながっていきます。 旭川生まれのバイオトイレが世界の環境産業として発展することを大いに期待したい。

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旭川の企業群が開発・製造するバイオトイレ 「第2回ものづくり大賞」優秀賞受賞の祝賀会
道民雑誌クオリティ(2007年11月号)より抜粋

 経済産業省などが主催する「第2回ものづくり日本大賞」でバイオトイレ「バイオラックス」を開発・製造をした 正和電工(本社・旭川)を中心としたバイオトイレ研究会会員10人の優秀賞受賞を祝う記念パーティーが、 9月28日旭川グランドホテルで開催された。
「バイオラックス」は水を一切使わずオガクズで糞尿を分解し、臭いを発生しない環境にやさしいトイレ。 1995年から製造販売が開始されてから、これまで約1600台が生産されてきており、国内ばかりでなく海外からも注目を集めている。 特に最近は、災害時のトイレとして関心が高まっている。
祝賀会には約100人が集まった。同研究会代表の橘井敏弘・正和電工社長は「使い捨ての水利用はもはや時代遅れ。 大量の水に依存する汚水処理施設は現実的でなく、環境に対して愚かなこと。いまバイオトイレに対する国内外の関心が高まっており、 バイオラックスを「北海道旭川発、全国行き、そして世界へ」をスローガンに頑張っていきたい」と挨拶。 また、水洗トイレの設置が義務付けられている下水道区域内でも、 バイオトイレが使用できるよう特区の許可申請にこれからも取り組んでいく決意を語っていた。
来賓の西川将人旭川市長や佐々木隆博衆議院議員、富樫秀文上川支庁長らは関係者にお祝いの言葉を贈っていた。

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正和電工のバイオトイレ ものづくり日本大賞受賞祝賀会が盛大に
メディアあさひかわ(2007年11月号)より抜粋

 正和電工(橘井敏弘社長)のバイオトイレ「バイオラックス」が第2回ものづくり日本大賞の優秀賞を受賞。 9月29日に受賞祝賀会と感謝祭が旭川グランドホテルで開かれ、約100人の参加者が受賞をたたえた。
バイオトイレは、タンク内に入れたおがくずを加熱、かくはんすることで糞尿を処理する、 くみ取りのいらない自己完結型のトイレ。水を使わないために環境負荷が少なく、幅広い用途での使用が可能だ。
ものづくり日本大賞は、日本を支えているものづくりに取り組む企業や人材を広く認知させようと、 経済産業省が中心となって創設した賞で、今年が2年目。バイオラックスは、 これまでにも発明大賞日本発明振興会会長賞や中小企業異業種財団優秀技術賞中小企業長官賞など数々の賞を受けて その良さが認められており、国内外から多くの視察者が同社を訪れている。
バイオラックスは、正和電工が研究開発・販売するが、このほか北大、(株)ケンリツ、ミヤ工業(株)、三栄機械(株)、 永沢電機(有)、(有)大野塗装看板らが製造に関わっており、ものづくり大賞は関係する10人が経済産業大臣名で表彰された。
祝賀会では、バイオトイレ研究会の代表である橘井社長が「旭川の企業が中心となって製造された製品が国にも認められ、 受賞したことは製造業を営む企業として大変名誉なこと」などとあいさつ。各受賞者のあいさつのあと、西川旭川市長、 北海道銀行の小笠原旭川支店長が祝辞、富樫上川支庁長の合図で祝杯を挙げた。

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聞きたい言いたい 「バイオトイレ」 旭川の力証明
正和電工社長 橘井敏弘氏
日本経済新聞(2007年10月10日)より抜粋

 ――「バイオトイレ」が経済産業省の「ものづくり日本大賞」の優秀賞を受賞しました。
「おがくずの中の微生物がふん尿を水と二酸化炭素(CO2)に分解。水を一切使わず、 においや汚水も出ないという環境にやさしい点が高く評価されました。 地元企業の連携による産業クラスター方式で製造しており、 ものづくりにおける旭川の力強さも証明できたと受け止めています」
――今後の課題は。
「くみ取り式トイレと同様、現在の下水道法では設備が制限されます。 断水に強く災害時に最適な点などをアピールして規制緩和を実現し、 販路を拡大したいと考えます」

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バイオトイレが「第2回ものづくり日本大賞」優秀賞
開発・製造の関係者10人の受賞を祝うパーティー
あさひかわ新聞(2007年10月9日)より抜粋

 経済産業省などが主催する「第二回ものづくり日本大賞」で バイオトイレ「バイオラックス」を開発・製造をしてきた正和電工(本社・旭川)を 中心としたバイオトイレ研究会会員十人の優秀賞受賞を祝う記念パーティーが九月二十八日、 旭川グランドホテルで開催された。
受賞した十人は同社の橘井敏弘社長ほか寺沢実(北大名誉教授)、船水尚行(北大大学院教授)、 佐藤仁俊(正和電工)、佐藤衛(ケンリツ)、平尾満泰(三栄機械)、永澤茂(永沢電機)、 大野正幸(大野塗装看板)、宮崎孝次(ミヤ工業)、高林貞夫(チャスコン)の各氏。 ものづくりの製造や生産現場で活躍する優秀な個人や企業を顕彰する同賞は、 二〇〇五年に設立され、二年に一回実施されている。
優秀賞を受賞したバイオトイレ「バイオラックス」は水を一切使わず、オガクズで糞尿を分解し、 臭いを発生しない環境にやさしいトイレ。 一九九五年から製造販売が開始されてから、これまで約千六百台が生産されており、 国内ばかりではなく海外からも注目を集めている。 特に最近は、災害時に対応できるトイレとして関心が高まっている。
祝賀会には約百人が集まった。同研究会代表の橘井社長は「大量の水に依存する汚水処理施設は現実的でなく、 環境に対して愚かなこと。いまバイオトイレに対する国内外の関心が高まっており 『北海道旭川発、全国行き、そして世界へ』のスローガンのもとに頑張っていきたい」と語り、 また「水洗トイレの設置が義務付けられている下水道区域内でも、 バイオトイレが使用できるよう特区の許可申請にこれからも取り組んでいきたい」と規制緩和に向けた決意を表明。 その後、各受賞者が登壇し謝辞を述べた。
来賓として出席した西川将人旭川市長や佐々木隆博衆議院議員、富樫秀文上川支庁長、小笠原尚武道銀旭川支店長らも、 関係者にお祝いの言葉を贈っていた。

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サミットにバイオトイレを
北海道新聞(2007年10月5日)より抜粋

 「環境がテーマとなる来年七月の洞爺湖サミットでは、環境に優しいバイオトイレの活用を」と提案する。 世界各国の行政機関の職員や報道関係者が集まるサミット会場周辺には、多くの仮設トイレが必要になることを見込み、 国や道などの関係機関を走り回ってバイオトイレ設置を働きかけている。
自身が社長を務める正和電工(旭川)が、おがくずを使って排せつ物を処理するバイオトイレを開発して約十二年。 バイオトイレは欧米などでも開発され利用が広がり始めたが、国内では建築基準法の規制で、 下水道処理区域では水洗便所以外は常設できず、本格的な普及が阻まれている。 「サミットという国際舞台で評価が高まれば、日本の規制緩和に弾みがつく」と意気盛んだ。(森奈津子)

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第45回 支部研究発表 北海道 養鶏農家の廃棄鶏卵・廃棄卵のバイオマス資源化
オガ屑を活用した「廃鶏と商品にならない汚卵や砕卵」の分解処理
袰地伸治、佐藤仁俊、橘井敏弘 正和電工(株)
寺沢実 北海道大学名誉教授
村上謙一 あんふぁん農園
農業電化(2007別冊特集号)より抜粋

 1.はじめに
養鶏農家の鶏糞や廃鶏、汚卵や砕卵の処理問題が経営に重くのしかかってきている。 「家畜排泄物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が施工され、 従来行われてきた野積みや野堀りが許されなくなってきたからである。 養鶏農家を指導する保健所の指導も厳しさを増し、廃棄物である鶏糞や廃棄鶏、 廃棄卵の処理を自分の敷地内に廃棄したり、埋めていないかを監視している。 不法な廃棄作業は見られたら大変で、近隣住民の目も光っている。
養鶏場から毎日出る廃鶏や廃棄卵は定期的に処理業者に依頼し、 焼却処理を行うことが定められている。 このような事情を背景に廃鶏(死んだ鶏や卵を産まなくなった鶏)や 廃卵(汚れ卵や割れたりヒビが入っている卵で売り物にならない卵)を 敷地内で資源化処理することを目的として敷地内で廃棄物の実証実験を行った。

2.実証実験は約1,000羽の鶏を飼育している養鶏場
実験に使用した処理装置の機種はバイオセルフSN-100型1台で、 設置場所は日本一の寒冷地で有名な北海道旭川市近郊にある愛別町協和565、 村上謙一が経営する「あんふぁん農園」の敷地内にある古びた倉庫内である。 あんふぁん農園は鶏約1,000羽を飼育しているが、大きな鶏小屋に放し飼い方式で飼育し、 餌は自然食品を取り入れ、安全な健康卵を生産し、卵を自社で販売し生計を立てている専業の養鶏業である。 自宅前にある別棟の古い倉庫内には冬期間に発生した廃鶏や廃卵が グリーン色の大きめなポリバケツ複数個に入れられ凍った状態で無造作に保管してあった。
鶏は卵を生み出してから1年〜1年半位は毎日卵を産む。 その後、産卵は1日置きとか2日置きと間隔が空いてくるので順次入れ替えることになる。 産卵されたされた総個数のうち、廃棄卵は鶏数の約3%位毎日発生するので、 あんふぁん農園では毎日約30個の廃棄卵が発生するという。 冬期間に発生した廃棄鶏や廃棄卵は外気温が低いために保管していても大丈夫であるが、 春を過ぎ、夏場は2〜3日程度で腐乱が始まり臭いが発生してくる。 ゆえに、平成18年4月22日に処理装置を搬入設置した当日から即、 冬期間に溜まった廃棄鶏33kgを投入し実証実験を開始した。

3.約1ヶ月間に投入した処理物の状況と経過
4月22日〜5月22日までの1ヶ月間に投入した処理物は廃棄鶏355kg(成鶏およそ210羽)、 卵596kg(卵およそ9,600個)、生ゴミ49kg、水72リットルであった。 当初、オガクズに水分が不足していたために水分を加えたのが効果的で約2日目位から発酵が始まり、 4日目位から羽根の分解が始まり、水分を加えたことで発酵状態が良好になると 投入した廃棄鶏に白いカビも見られ、皮膚が分解し羽根がバラケ、軟骨が分解し、 やがて骨がバラバラになり、羽根や骨の太い部分のみを残し、投入された鶏の姿は消滅状態になった。 発酵が始まった当初は悪臭だったが、後半は良好で乾燥鶏糞に近い臭いであった。
廃棄鶏は、およそ46時間で毛根と骨の一部を残し減容する。 卵の殻も微細化し、消滅状態になる。 排気パイプは処理装置を設置した倉庫から外部へ出し、地上約3m位の高さに排気ファンを取り付けたが、 排気臭は当初の2〜3日は別として気にならない位であった。 すぐ近くには住宅があり、あんふぁん農園、村上謙一の自宅も倉庫の手前側にあり、 保守管理が容易である。

4.鶏も卵もオガクズ中で消滅状態になる
平成18年4月22日〜平成19年4月7日までの約1年間の実証実験は あんふぁん農園で冬期間に発生した廃棄物を夏場までに資源化処理することを目的とした 処理実験は村上謙一農園主を満足させる内容であった。 オガクズ交換は約2ヶ月に1回程度であり、取り出すときのオガクズはサラサラ状態で、 袋に詰めて敷地内の牧草地に散布した。 処理装置に対するメンテナンスも不要で操作は素人でも行うことができ、 廃棄物の投入作業も簡単であり便利である。

5.問題点と課題
有機廃棄物の分解処理装置であるバイオセルフの原理は、 処理する対象物の水分蒸発と固形物の分解により大幅に減容量させる方式である。 臭いを出さずに水分を蒸発させ消滅させることができるのならば、 残り10%の固形物の生分解はそう難しい話ではなくなる。 オガクズの特長を活用した分解処理装置は、対象物である処理物を一度に投入する適量を判別することと 投入間隔の時間をつかむことが必要であり重要なことになる。 その判別は現場による経験値から学ぶ必要があり、設置場所の条件により異なってくる。
処理装置のランニングコストはヒーター加温による電気代が主要な部分を占めるが 対象物がふん尿と違い、鶏や卵の場合は発酵熱が60度以上に上昇するので ヒーター加温の必要は無くなる時間が多くなる。 ゆえに、ランニングコストは小さいが処理装置の価格が高いのが難題である。 循環資源利用促進設備整備費補助事業の普及拡大が望ましく、 廃棄物排出抑制や廃棄物の減量化を目的とした補助事業が 事業規模の小さい業者にも適用されることが望ましい。

6.おわりに
オガクズの特長を活かした廃棄有機物の分解処理装置「バイオセルフSN-100型」が 養鶏農家の廃棄鶏と廃棄卵、家庭内から出る生ゴミ等を有効に資源化処理できることが 今回の実証実験明らかになった。最大寸法のバイオセルフSN-2400を活用すれば約24倍の成果が想定される。
今回の実証実験では鶏糞処理の実験は行われなかった。 理由は鶏舎が広く、「水分の多いベタベタふん尿は土の上で自然に水分蒸発」するので 鶏舎内は乾燥鶏糞が蓄積しており、鶏糞の処理作業も容易で、 乾燥状態の鶏糞はそのまま敷地内の牧草地に有機肥料として活用している。 ゆえに、本農園では鶏糞を処理する必要が無いからである。 鶏糞の処理実験はSN-300型を活用し名古屋大学で行う計画が進行中で、 寺沢実も関与し「難しいと想定されている鶏糞の処理」の実証実験を行う予定である。成果が楽しみである。

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「バイオラックス」の優秀賞受賞祝賀会 第2回ものづくり日本大賞
北海道建設新聞(2007年10月2日)より抜粋

 【旭川】経済産業省などが主催する第2回「ものづくり日本大賞」で、正和電工(本社・旭川)など 関係者10人が開発したバイオトイレ「バイオラックス」が優秀賞に選ばれ9月29日、旭川グランドホテルで受賞祝賀会が開かれた。
受賞したのは、バイオトイレ研究会のメンバーである同社の橘井敏弘社長をはじめ寺沢実(北大名誉教授)、船水尚行(北大名誉教授)、 佐藤仁俊(正和電工)、佐藤衛(ケンリツ)、平尾満泰(三栄機械)、永澤茂(永澤電機)、大野正幸(大野塗装看板)、宮崎孝次(ミヤ工業)、 高林貞夫(チャスコン)の各氏。
2005年に創設された同大賞は2年に1回実施され、「ものづくり」の最前線で活躍する個人や企業、団体を顕彰している。 「バイオラックス」は、水を一切使わずにオガクズでふん尿を分解処理し、においも発生しない「環境にやさしい」トイレ。 1995年に開発・製造を開始以来1600台以上を生産し、国内外から注目されている。
祝賀会には100人が集まり、研究会代表の橘井社長は「これまでの受賞歴がこの受賞につながったと思う。製造業を営む企業にとって、大変な名誉」 と謝意を表した上で、下水道区域内でも設置できるよう「特区の認可に向け申請を続けていく」と規制緩和への不断の決意を示した。
続いて寺沢教授は「ドライトイレは世界で評価が高く、日本初の技術がカナダなど各国で受け入れられている」と海外の普及状況を説明。 佐藤仁俊氏らメンバーは製品づくりへの理解や協力に感謝した。
来賓の西川将人旭川市長は「世界で使われ、市としても心強く地域が誇れる製品だ。特区が認可になれば行政側でも活用範囲が増えるだろう」 とエールを送り、小笠原尚武道銀旭川支店長と佐々木隆博衆院議員が祝福の言葉を贈った。

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特集 優秀環境装置/日本産業機械工業会会長賞
「普通のオガ屑を活用した乾式し尿処理装置」

正和電工株式会社 代表取締役 橘井 敏弘
北海道大学 名誉教授 寺沢 実
産業機械(2007年9月号 No.684)より抜粋

 1.はじめに
し尿の処理方法として、上下水道を運搬手段として用いた従来型の水洗トイレ方式の今後の普及拡大は困難である。 理由は財政上の問題や水不足、水質向上の問題、災害時のトイレ問題、環境保全上の諸問題が山積みしているからである。
一般家庭から排出される生活雑排水で、し尿処理水を含む水洗トイレの排水「ブラックウォーター」を混入させなければ、 台所や洗濯機、風呂場からの排水「グレイウォーター」の処理は比較的容易になる。 ゆえに、新しいトイレ排水処理の考え方は「集めない、混ぜない」を前提とする必要があり、し尿は水で輸送しないで 「し尿を水系から分離する」ことができれば、水の消費量低減や水質の向上、並びに栄養塩の負荷も少なくすることができ、 結果的に下水処理場の負担を軽くすることが可能となる。

2.開発の経緯
そこで、新発想は非水洗トイレ方式で「し尿処理だけを水系から独立分離」させることを念頭に「水を使わない」にこだわった 新便所バイオトイレ「バイオラックス」の研究開発が始まった。着手日は1995(平成7)年7月21日、 長野県のメーカーから仕入れた処理装置を北海道旭川市永山9条3丁目にある橘井敏弘宅に設置したことから始まった。 翌年、メーカーが倒産したのを受け、知的財産権である意匠と商標を買い取り、バイオトイレの研究を続行することになった。 当社を中心に集まった「ものづくりのメンバー」は、旭川の企業が中心となり産業クラスター的生産方法で進められ、 産官学連携による研究開発の形となった。
今日現在、既に12年を経過した研究開発の成果は知的財産権である、特許権11本、意匠権22本、商標権2本を確立している。 その他特許出願中も複数あり、その全てがバイオトイレに関する権利である。また、バイオトイレは、既に1,600台以上を生産している。

3.開発された機種
開発されたバイオトイレの機種は一般家庭用、業務用、介護用、ペット用、家畜用、工事現場用、仮設用 (災害用組み立て仕様、ログハウス仕様、サイデング仕様、車椅子使用者対応型仕様、伸縮型)などがラインナップされている。
本装置は、「微生物の力でし尿を処理する」ことから「バイオトイレ」と呼ばれている。また、浄化槽トイレや水洗トイレ、 エコトイレ、コンポストトイレ、水の循環式トイレなども微生物の力でし尿を処理しており、これらのトイレは全てバイオトイレと言える。 このように、「バイオトイレ」はトイレの総称となっている。

4.装置の概要
し尿処理方法の原理は、「し尿成分の90%〜98%は水分」であることに着目した。「し尿の水分を蒸発させる」ことができれば 「し尿量は大幅に減容する」。残った固形物を微生物分解させることで「し尿は消滅状態」になるまで処理できる。 トイレ特有の臭いを出さずに、水分の蒸発を効率良く促進させるためにオガ屑を活用する。 オガ屑の特長を生かし、オガ屑に3つの条件である「温度と酸素と水分」を効率良く与えた装置が当社製バイオトイレである。 バイオトイレの使用方法は「普通の便所と同じ」であり、トイレットペーパーも投入できる。
バイオトイレ内部に「投下されたし尿」はオガ屑効果で無臭のうちに消滅状態まで処理されるが、 し尿に含まれていた肥料分は残渣としてオガ屑に付着して残っている。
オガ屑は残渣物でやがて目詰まり状態を起こし、臭いも出てくるが、その時がオガ屑の交換時期となり、 交換頻度は1年に2回〜3回程度である。なお、このバイオトイレに特別な菌は使用していない。

5.バイオトイレと水洗トイレの比較
従来装置である水洗トイレとバイオトイレの比較を表1に示す。
表1 水洗トイレとバイオトイレの比較
比較項目 従来装置「水洗便所」 バイオトイレ「バイオラックス」
装置概要 水洗便所は、し尿を「水で薄めて流す」方式である。
トイレから「し尿」を水で流し、下水処理場まで運び処理する方式である。
水洗便所は国策である。
バイオトイレは「し尿」の処理装置を備えた非水洗便所であり、独立完結方式である。
「水を使わない」ので「し尿の処理汚水」は出ない。
バイオトイレは法律にない非水洗便所である。
独創性 水を使って処理する。
設置場所には水管路が必要。
断水時には使えない。
し尿は目前からパッと消え、快適である。
水を必要としない。
独立完結方式なので設置場所は容易。
断水時にも使える(災害時に強い)。
普通のオガ屑を活用している。
性能 し尿が混ざった処理水を浄化するため浄水装置が必要で、無機成分である窒素、燐酸、カリウムを水から分離することは難しく、下水処理場には高性能な浄化設備を備えている。 し尿を蒸発と分解で消滅状態まで小さくできるので処理が比較的容易である。
「し尿は消滅」したように見えるが、し尿に含まれていた肥料分は残渣としてオガ屑に付着し、残っている。
経済性
(維持管理含)
水洗便所の設置コストは高額で、設置後のランニングコストも高額である。
個人は水道代金を負担しているが、上下水道を管理する水道局の維持管理費用財源は大幅に足りない。
水の代わりに普通のオガ屑を使用しているので1年の2〜3回程度のオガ屑交換作業が必要。
設置箇所に電気とオガ屑があればよく、し尿処理を目的とするコストは比較にならないほど安価である。
将来性 課題は「水不足、水の環境問題」である。
加えて、水管路を入れ替えするための上下水道維持管理費用の捻出が自治体の課題となっている。
「水がない、お金もない」という現実がある。
し尿を処理する方法として「水を使わない」をキーワードとしたバイオトイレは「環境にやさしいトイレ」として国内外に広まっている。
配管不要のバイオトイレは、費用や水環境の面で将来性がある。
その他 水洗便所の普及率は文明のバロメータであった。しかし、21世紀の「し尿の処理方法」として最適ではなく、水洗便所は必要最小限度の普及が望ましい。 地球上の水で動植物が利用できる水量は全体の0.01%と報告されている。「限りある水を有効に活用すること」が必須課題であり、バイオトイレの普及拡大は望ましい。

6.成果
2006(平成18)年3月、来園者数が300万人を突破し日本一と報道された人口36万人の旭川市旭山動物園は、 旭川市郊外の小高い山にあり下水道処理区域外であるため、水洗便所は設置できない。2000(平成12)年3月に初めてバイオトイレを導入したことで、 汲み取り式トイレ特有の臭いや、寒冷地特有の簡易水洗式トイレの水道凍結の問題からも開放され冬季間の開園も可能となった。
ユニークな動物の展示方法が話題を呼び、多くのマスコミが報道したことで入園者数は大幅に増え、人が集まり過ぎて「すぐに困ったのは駐車場とトイレ」であった。 多くの観光バスを注射させるため動物園の周囲に大掛かりな駐車場を建設したが、トイレは仮設用バイオトイレ数台を追加、 合計33台のバイオトイレが配備されただけである。旭山動物園に入園した人が使用したであろう動物園内のトイレはバイオトイレであり 「旭川の水を汚していない」。ゆえに、水質向上や水環境に大きく貢献している。
富士山のトイレ問題を解決に導いたのもバイオトイレである。2000(平成12)年7月、富士山の環境保全を図ることを目的に静岡県環境部が 富士山の須走口新5合目で実施した新型トイレ利用実験で当社製品の性能が最もよく、かつ利用者の使用頻度も高かったと発表、 産経新聞(2001(平成13)年3月20日)がこれを伝えた。

7.応用分野
人類のし尿処理方法は「水で処理する」ことが文化であり世界共通である。し尿を処理した結果として「汚水を作り出す」ことになり 「トイレは汚水を作るのが当たり前」と考えられている。しかし、世界的な水不足が課題となっている昨今、トイレの水問題は人類共通の課題であり 「水を使わないことを特長」とする独創性の高い「バイオトイレの市場規模は世界レベル」で応用分野も広く、 バイオトイレの用途は@災害時の備蓄、A山岳、B農家や別荘、C観光地や公園、D船舶や離島、Eペットや家畜、 F車や工事現場、G水質保全や下水処理場の負担軽減等、循環型社会構築の実現や有機肥料を安く作ることなどが期待できる。

8.今後の規制に対する対応策
日本の法律に「トイレに関する規則」があり、バイオトイレはその範疇にある。
しかし、建築基準法第31条第1項に「下水道処理区域内における便所は水洗便所以外の便所にしてはならない」とあり、 下水道法第2条第8号、第11条の3第1項には「下水道処理区域内の浄化槽便所は速やかに水洗便所に交換しなければならない」、 「下水道処理区域内の汲み取り式便所は3年以内に水洗便所にしなければならない」と規定されている。 ゆえに、法律を所管する国土交通省と内閣府構造改革特区推進室に相談し、第11次特区提案に参画し規制改革を提案している。 本提案は旭川市が第2次と3次、当社が第9次と10次に提案し検討されたが、結果はD回答で「現行規定により対応可能である」となっている。 しかし、具体的な手法が示されていないため実質上、水洗便所以外の便所は設置できていない。 第11次の提案は5回目となるが、話は国政の高いレベルまで伝わっており、提案の検討は順調に進展している感がある。 トイレの見直し規定が課題となっている背景に「水の環境問題」や災害時のトイレ問題があり、トイレに関する規制改革は近いと思う。

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北海道発、新発想「バイオトイレ」 海外から注目 旭川の正和電工
朝日新聞旭川支局長 深沢 博
グリーン・パワー(2007年10月号)より抜粋

 水も土壌菌も使わず、おがくずをかきまぜるだけで排泄物を分解する 新タイプのバイオトイレを開発・販売している北海道旭川市の正和電工に 海外からの研修生が次々と訪れている。 「水不足の途上国には最適」と橘井敏弘社長(60)の目は世界を向いている。
今年6月、国際協力機構札幌国際センター(JICA札幌)から、アフリカ、アジアの7ヵ国7人が 「乾燥地における総合的水資源管理コース」の研修に訪れた。 みな、国の水資源局や研究所などで中核を担う30代の若者たちだ。 旭山動物園に近い工業団地にある正和電工本社で橘井社長の話を聞き、バイオトイレを視察した。

●水は使わず、おがくずが汚物を分解
バイオトイレと一口に言ってもその中身は一様ではない。 さまざまなシステムがあるなか、正和電工のバイオトイレはユニークだ。 水は一切使わず、木のおがくずを便槽に入れ、温度を50〜60度に保ち、スクリューでかき混ぜる。 し尿もトイレットペーパーも、おがくずが本来持っている微生物がおがくずの透き間の空気を利用して、 汚物と水と二酸化炭素に分解する。嫌なにおいは全くしない。 もちろん汚物と同様、生ゴミも処理できる。
会社事務所で実際に使っているトイレの便槽からインド人研修生がおそるおそる「使用後」のおがくずを 手ですくいだし、驚きの表情を見せた。ほんわかとあたたかいがにおいは全くない。
橘井社長は45歳のとき、胃がんで胃袋の5分の4を摘出、退院後、食が細くなり、 食事を残すようになった。残した残飯に興味を持ったのがバイオトイレ開発のきっかけになった。
生ゴミ処理機のメーカーの研究を始め、出合ったのが長野県のメーカーの「環境保全型トイレ」だった。 おがくずだけで完結処理できるシステムに目を見張った。すぐに代理店契約を結んだが、このメーカーが倒産。 システムにほれ込んだ橘井社長は意匠権と商標権を買い取ってトイレ事業を引き継いだ。 だが、当初はだれも信用してくれなかった。
そこに力強い援軍があらわれた。北大農学部の寺沢実教授(現在は名誉教授)だ。 おがくずバイオトイレの将来性に太鼓判を押し、自ら1台を購入して研究所に設置した。1995年のことだった。
当時のバイオトイレはスクリューが壊れやすい、おがくずがベチャベチャになる、など、多くの問題点があった。 寺沢教授のアドバイスを得て改良に改良を重ね、新発想のバイオトイレを製品化した。

●富士山、旭山動物園でも活躍
正和電工はバイオトイレのシステムだけでなく、その製造販売システムもユニークだ。 製品製造は地元企業を中心に外注する産業クラスター方式を採用する「工場を持たないメーカー」なのだ。 資本金5千万円。社員は11人しかいないが、年商約3億6千万円。バイオトイレ部門が約2億6千万円を占め、 特許9件、意匠22件、商標2件を持つ。
一般家庭用トイレだけでなく、居間や寝室にも置ける介護用イス式トイレや山岳トイレ、家庭用生ゴミ処理機などを次々に考案。 富士山や南極の昭和基地、サハリンの天然ガス開発現場、旭山動物園や全国各地の公園など、現在、 国内外で約1600基が活躍している。
研修生一行は、年間300万人を超える入場者を誇る旭山動物園で実際に使用されている33基のバイオトイレを見学、 悪臭のしないそのトイレに目を見張った。同じ原理で食肉廃棄物を処理している北海道畜産公社上川事業所の施設も見学。 ここでは02年10月から実証実験を続け、1日1トン、1ヶ月で30トンの処理能力が実証されている。 研修生らは「水事情の厳しい我が国には重要かつ必要なシステム」「新技術に感銘した。自分の国でも使いたい」などと、口々に感想を語った。

●普及のために国に訴える 橘井社長の夢は世界中へのおがくずバイオトイレの普及だ。一方、国内でのさらなる普及には難問が立ちはだかる。 建築基準法などで下水処理区内は水洗トイレに限られているからだ。 山岳トイレや旭山動物園のように、処理区域外なら設置OKだが、区域内への設置は移動式の簡易トイレは別にして、 「我が家はバイオトイレを使いたい」と思っても法的にはNGなのだ。
橘井社長は「水を使わず、汚水も出さない環境にやさしいトイレ。下水処理区域内でも水洗トイレと併存できないか」 と国に訴え続けている。だが、「処理区域内でバイオトイレと水洗トイレの併存を認めて欲しい」という内閣府への 特区申請に対して管轄官庁の国土交通省の返答は 「建築基準法第31条第1項の規定では、下水道法第2条第8号に規定する処理区域内においては、 便所は水洗便所以外の便所としてはならないとされています。」 「下水道処理区域の設定は、それぞれの地域でご検討いただく必要があります。」と、 すげないものだ。
橘井社長は言う。「法律ができた時代にはバイオトイレはなかった。 だから、処理区域内ではくみ取り便所はだめで水洗トイレに変えなさいという古い条文のままなのだ。 水も使わず、くみ取り不要、しかも汚物が資源化されるバイオトイレと、くみ取り便所は全く違う。 それなのに水洗以外はだめという。実情に合わせて柔軟に対応すべきではないか。」
地球環境にやさしい新発想のバイオトイレの普及を目指し、橘井社長は、これからも国に訴え続ける考えだ。

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使い捨ての水システム − 環境、効率面から時代遅れ
アースポリシー研究所長 レスター・ブラウン
日本農業新聞(2007年9月18日)より抜粋

 使い捨ての水利用は、新技術の出現や水不足の問題によって、もはや時代遅れになりつつある。 都市に入った水は、人と産業によって汚れ、排水に含まれる有毒物質が川や池に流れ込む。 飲料用の地下水も汚染する。さらに海の生態系を壊す。「汚れは水で流して終わり」ではなく、きちんと管理する時代に来ている。
現在の家庭汚水の処理技術は、下水に流すために大量の水を必要とする。 高価で、水を無駄に使う上、自然の栄養循環を壊している。開発途上国ではこれが病気の主要な発生源にさえなっている。

病原菌の拡散に
水不足が広がるにつれて、こうした仕組みは減るだろう。土壌由来の養分を取り込み、川や海に汚水として流しだすため、農業から養分を奪う。 富栄養化が多くの川や、海岸部の多くを汚しているのだ。
インドの科学環境センターのナライン氏は、汚水処理施設で水を使って浄化するのは、インドでは環境的でも経済的でもないと主張する。 インドの汚水処理システムは実際のところ病原菌の拡散システムに等しい。 飲用できないほど汚染された大量の水を人が使うことによって、ナライン氏は「わたしたちの川と子どもを殺している」と指摘する。 ほかの途上国と同じように、インド政府は汚水処理システムの整備を掲げているが、施設の能力と必要な処理量との格差は埋まらない。
しかし、私たちには低コストの代替策がある。堆肥(たいひ)化するための乾燥トイレだ。単純な上、水がいらず、においがしない。 食べ残しも混ぜることができる。人の排せつ物を土のような腐植物に変え、出来上がりは無臭で、原料の1割以下まで減量できる。 業者は定期的に集めて土壌補足材として販売し、確実に養分や有機物を土に返すことができる。化学肥料の使用を減らすことも可能だ。

乾燥トイレ拡大
家庭の水利用を減らし利用料金を節約できる。食べ残しも加えるなら、生ごみも減らせる上、汚水処理に必要なポンプや浄化のエネルギーを削減できる。 米国の環境保護庁は、すでにいくつかの乾燥トイレのブランドを認めている。ほかにもスウェーデンや中国で利用が広がっている。
一般家庭でも、トイレや皿洗い機など節水式の設備を選ぶことで、水を効率的に使える。 オーストラリア製のトイレは2つのボタンが付き、大小の場合で水の量を変えられる。 欧州で開発された水平軸のドラム型洗濯機は、上から洗濯物を入れる従来型よりも水の使用量を4割以下に減らし、省エネになる。 水の価格が上がるにつれて、節水型の家庭用機器の人気が高まることになるだろう。
多くの都市で、使用済みの水を再利用する取り組みが始まっている。マレーシアから水を買うシンガポールは、水資源が少なく、リサイクルに積極的になり始めた。 企業も水の効率的な利用に力を入れている。廃水をろ過膜などで処理し、再利用する。 「世界の水」の編集者であるグリーク氏は「紙やパルプなどの企業は、少量の水を使うだけですべての廃水を内部で再利用できる”閉鎖の輪”を開発し始めた」と指摘する。 この技術は都市部の水リサイクルにも今後使われるだろう。
大量の水に依存する汚水処理設備は、現実的でなくなっている。汚れがあまりに多すぎて、単純に水で流し去ることはできない。 使い捨ての水利用は、環境に対しておろかなことであり時代遅れといえる。

プロフィル
1934年、米国・ニュージャージー州生まれ。ラートガーズ大学、ハーバード大学で農学・行政学を修める。米農務省国際産業開発局長を経て、2001年5月アースポリシー研究所を創設。

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正和電工のバイオトイレがものづくり日本大賞優秀賞を受賞
メディアあさひかわ(2007年10月号)より抜粋

 正和電工(株)(橘井敏弘社長、旭川工業団地)が製造、販売するバイオトイレ「バイオラックス」が8月31日、 第2回ものづくり日本大賞の優秀賞を受賞した。同賞は、ものづくりを支える人材や企業をたたえることを目的に 経済産業省らが創設した賞で、2005年から実施されている。
バイオトイレ「バイオラックス」は、タンクに貯蔵したおがくずを加熱、かくはんすることで 尿を蒸発させて処理するトイレで、くみ取りが不要。水を使わず、周りの環境を汚さないのが特色。
その性能は多方面から高く評価されており、これまでにも環境大臣賞、文部科学大臣賞など多くの賞を受賞している。 製品に関する知的所有権は、国内と中国、韓国での特許11本、意匠22本、商標2本が確立しており、 14本が特許出願中だ。
下水道が通っていない旭山動物園には33台が設置され、年間300万人にまで急増した来園者に対応。 その成功を影で支えた。これが広く認知されて、全国の県、市町村の議会議員らによる視察が相次いでいる。
累計販売台数は1600台に達し、その技術は国にも認められているが、 旭川市内で常設されているのは旭山動物園だけ。
水を使わず、汚さないため水の貴重な地域では特に有効なため、海外からも注目され、 現在中国、ロシア、インドなど7ヵ国に出荷され、引き合いも多い。
また、来年7月に開催される北海道洞爺湖サミットの会場周辺に設置される仮設トイレとして 採用してもらい、その技術を世界に示そうと、現在働きかけているところだ。
橘井社長は「ものづくり大賞をはじめとするこれまでの多くの受賞によって、 旭川の企業が中心となって製造した製品が国に認められたことは、製造業として大変名誉なこと、 今後北海道ブランドとして世界に発信したい」と話している。

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友好都市の中国・ハルビン市から代表団来旭
あさひかわ新聞(2007年9月11日)より抜粋

 旭川市の友好都市である中国・ハルビン市から四日、代表団五名が来旭し、市内企業の視察などを行った。
前日までの三日間、東京都内を視察した一行は四日午前九時二十分、旭川空港に到着。バイオトイレを製造・販売する正和電工(株)に向かった。
バイオトイレは、排泄物を水洗に頼らず、おがくずに含まれる微生物の働きで処理するトイレ。 同社の橘井敏弘社長が、展示品のほか実際に社内で使用されているバイオトイレを見せながら説明した。
代表団のひとり、中国共産党ハルビン市委員会の杜宇新書記は、設置費用や消費電力について、 また「おがくずは他の農作物などでも代用できるか」など、熱心な質問を繰り返していた。
この後、一行は旭川市長を表敬訪問し、午後は北海道伝統美術工芸村のほか二企業を視察。 翌五日は札幌市内を視察し、新潟市を経由して七日、ハルビンに戻った。

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友好さらに深めよう 旭川にハルビン市代表団
北海道新聞(2007年9月5日)より抜粋

 旭川市の友好都市・中国黒龍江省ハルビン市の代表団が四日、視察のために旭川市を訪れた。
一行は中国共産党ハルビン市委員会の杜宇新書記ら幹部五人。
排せつ物を微生物で処理するバイオトイレを製造販売する正和電工や、 旭川家具センターなどを視察した。
市役所では西川将人市長と歓談。西川市長が 「技術交流などを通じて両市のきずなを深めたい」とあいさつし、 杜書記は「旭川の企業がハルビンに進出すれば、人の往来が盛んになる。 両市の友好をさらに深めていきましょう」と語った。 席上、両市の友好の発展に貢献したとして杜書記に、 西川市長が旭川市国際親善名誉市民の称号を贈った。 一行は五日、札幌へ向かう。(金勝広)

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正和電工のバイオトイレ「バイオラックス」が「ものづくり日本大賞」優秀賞を受賞
あさひかわ新聞(2007年8月21日)より抜粋

 バイオトイレを製造・販売する正和電工(本社・旭川市、橘井敏弘社長)が 日本経済を支える「ものづくり」に携わる人材・企業を表彰する「第二回ものづくり日本大賞」の優秀賞を受賞した。 三十一日、札幌で表彰がおこなわれる。

災害時の避難生活に適応するバイオトイレ
「ものづくり日本大賞」は〇五年(平成十七年)に経済産業省などが中心となって創設した賞。 <現在の日本の産業競争力を支えているのはものづくりであり、我が国が今後とも確固たる経済的地位を確保していくためには、 ものづくりを決して忘れてはなりません>(甘利明経済産業大臣メッセージ)と、 ものづくりに取り組む人材や企業を広く人々に知ってもらい、今後とも高い意欲を持ってものづくりに取り組んでもらうことが目的。
正和電工のバイオトイレ「バイオラックス」はこれまでも、水を使わず、糞尿を処理する高い技術が評価を受け、 環境大臣賞や文部科学大臣賞、中小企業長官賞など数々の賞を受賞してきた。
バイオラックスはオガクズの中にある微生物が糞尿を水と二酸化炭素に分解、この時臭いを発しないことから、 従来の汲み取り式とはまったく違う独立完結方式のトイレ。
水を一切使わず、糞尿の処理汚水を出さないという二大特長に加え、太陽電池を使用しての稼動も可能で、 ここ数年多発している地震・水害などに被災した人々の避難生活に不可欠なトイレともいえる。 このほど、パイプとシートで組み立てるテント型も新たに開発した。
汚水を出さないため水質汚染の心配がないことから、水資源にに乏しく水質汚染が懸念される中国や 東南アジアなどのほか発展途上にある国々からも注目を集めており、 海外から多くの視察者が同社を訪れている。
バイオラックスの高い処理能力はすでに証明済みで、富士山や大雪山系黒岳、 年間三百万人を超える入園者がある旭山動物園、またロシア・サハリンの石油ガス開発地区でも使用され、 厳しい環境下でも十分な機能を発揮している。

バイオトイレの規制緩和実現を目指す
環境にやさしい高い能力を備えたバイオラックスだが、現在の「下水道法」では下水道処理区域内での設置が規制されている。 同区域内では汲み取り式トイレは水洗トイレに付け替えなければならないことになっており、 バイオトイレも汲み取り式トイレと同じ扱いを受けているからだ。
そのため、同社では総務省が実施している<構造改革特区・地域再生の提案>にバイオトイレの同区域内での使用を求める提案をおこなっている。
橘井社長は「バイオトイレは汲み取り式とはまったく違う、未来型トイレ」であることを主張。 その根拠に、@水を使わないA糞尿の汲み取りが不要Bトイレの室内が臭わないC普通のオガクズを活用している Dオガクズの交換は年2〜3回程度で済むE使用済みのオガクズは肥料成分が豊富で有機肥料として活用できる F下水道設備が不要なので設置費用が安いG断水に強いので災害時の便所として最適−などをあげている。
そして「地球上で人びとが利用できる水の量は、ごく微々たるものに限られている。 将来の地球環境を考えると、水を多量に消費する水洗トイレは考え直す時が来る。 バイオトイレのような水を使わない、環境を汚さないトイレは必須となる」と予測する。
総務省は同社の提案に対して、管轄所管である国土交通省に「下水道処理区域を除外せず、 下水道処理区域内にバイオトイレと水洗便所を併存させる事が可能であると言う観点で回答されたい」と指示 (正和電工の提案と総務省、国交省の回答はホームページで公開している)。
橘井社長は「今回の賞をはじめ各官庁から当社のバイオトイレが良い商品であることを認めていただいており、 これらを励みにバイオトイレの規制緩和を訴え続け、ぜひ実現に結びつけたい」と語っている。

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ものづくり日本大賞 道北の2社 優秀賞
正和電工「バイオトイレ」 井原水産 サケ皮から細胞培養用ゲル
北海道新聞(2007年8月17日)より抜粋

 ものづくりを支える人材・企業などをたたえる「第二回ものづくり日本大賞」(経済産業省などの主催)の優秀賞に道北から、 正和電工(旭川)が製造販売する「バイオトイレ」と、井原水産(留萌)のサケ皮のコラーゲンから細胞培養用ゲルを開発する独自技術が受賞した。 優秀賞は最高賞から数えて四番目の賞で、道内から計十件が受賞。三十一日に札幌で表彰式が行われる。(森奈津子、吉田夏也)
正和電工が北大農学部と共同で開発したバイオトイレは、処理漕内のおがくずに潜む微生物が、ふん尿を水と二酸化炭素に臭いもなく分解する仕組み。 下水を使わず、水環境を汚染しないため、大雪山系黒岳、旭山動物園、東南アジアなど国内外で約百六十台が使われ、実績が高く評価されている。
バイオトイレはこれまでも「環境大臣賞・優秀賞」なども受賞しているが、下水道処理区域では水洗以外の便所の常設が法律で認められておらず、 家庭などでの普及が阻まれている。正和電工の橘井敏弘社長は「良い商品と認められたことをばねに、規制緩和を訴え続けたい」と話している。
一方、井原水産は、北大工学部などとの共同研究で、四〇度以上になっても溶けないゲルと、 伸縮性の高いゴム状コラーゲンをサケ皮から抽出することに成功。 これらの技術を使い、今回受賞の対象となった細胞培養用ゲル「フィブリゲル」を三年前に開発した。
サケ皮から取り出したコラーゲンは、ヒトなどの動物細胞再生の元となるが、一七度で溶けて液体になってしまう。 このため、人間の体温でも溶けない「フィブリゲル」の特性を生かせば、やけどを負った皮膚細胞の再生を助けるなどの効果が見込め、 再生医療での応用が期待される。
すでに、細胞工学などを手がける大学や病院などで実験試薬として使われており、 昨年は日本生物工学会から道内で初の技術賞を受賞。 同社のコラーゲン事業部では「今までやってきた研究が評価を受けてうれしい」と話している。

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正和電工が「下水道処理区域内でのバイオトイレ使用」を国に提案
道民雑誌クオリティ(2007年9月号 P156)より抜粋

 総務省が実施している<構造改革特区・地域再生の提案>に正和電工(本社・旭川市)が、 自社製品のバイオトイレ「バイオラックス」の下水道処理区域内での使用を求める提案をおこなっている。
下水道処理区域内では汲み取り便所は水洗便所に改造しなければならず、現状ではバイオトイレ=汲み取り便所と解釈をされている。 そんなことから、同区域内ではバイオトイレは設置できない。しかし、同社の橘井敏弘社長は 「バイオトイレは汲み取り便所とはまったく違う、環境にやさしいトイレである」として次のような特長をあげている。
@水を使わない。Aし尿の汲み取りが不要。Bトイレの室内が臭わない。C普通のオガクズを活用している。 Dオガクズの交換は年2〜3回程度で済む。E使用済みのオガクズは肥料成分がたっぷりと付着しているので有機肥料として活用できる。 F下水道設備が不要なので設置費用が安い。G断水に強いので災害時の便所として最適。 H厄介な廃棄物(し尿とオガクズ)を資源として活用することができる。
そして、何より「地球上で人びとが利用できる水の量は限られている。 将来の地球環境を考えると、水を使わない汚さないトイレは必須なものとなる」と語る。 同社には水資源に乏しく、水質汚染が懸念される国からの視察者が数多く訪れている。 また、近年多発している地震や水害などの避難生活には欠かすことのできないトイレ設備は、水を使う水洗便所では役に立たないことから、 バイオトイレへの関心は一段と高まっている。
総務省は同社の提案に対して、国交省に「下水道処理区域を除外せず、 下水道処理区域内にバイオトイレと水洗便所を併存させる事が可能であると言う観点で回答されたい」と指示。 現在、国交省の返答を待っている。国は規制緩和を盛んにおこなっているが、市民生活に本当に必要な「規制緩和」こそおこなうべきである。

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正和電工株式会社 水を使わないバイオトイレ 世界に誇る技術を旭川から世界へ
道民雑誌クオリティ(2007年9月号 P148)より抜粋

 8月3日発表された「ものづくり日本大賞」(経済産業省などが主催)で同社のバイオトイレ「バイオラックス」が優秀賞を受賞した。 バイオラックスはこれまでも環境大臣賞や文部科学大臣賞など、水を使わず、し尿を処理する高い技術が評価を受け、数多くの賞を受賞してきた。
バイオラックスは、し尿の成分の90〜95%が水分であることに着目、オガクズを使ってし尿を処理する独立完結方式のトイレ。 「水を一切使わない」「し尿の処理汚水を出さない」ことが大きな特長。
最近多発している地震・水害などに被災した避難生活で不可欠な災害用の仮説トイレ(組立式テント型)も開発中で、近日発売を予定している。 また汚水を出さないため、水質汚染の心配がなく、中国や東南アジアなどの国々から多くの視察者が同社を訪れている。
バイオラックスの処理能力はすでに実証済みで、富士山や300万人を超える入園者がある旭山動物園、 またロシア・サハリンの石油ガス開発地区でも使用され、どのような厳しい環境下でも十分な機能を発揮している。 その処理量も最大タイプの家畜用バイオトイレでは1ヶ月約20トン〜25トンと、従来の常識を打ち破った。
橘井敏弘社長は「バイオラックスは世界に誇れる環境にやさしい技術。これを旭川から世界へと発信していきたい」と語る。 同社では現在、下水道法で規制されているバイオトイレの設置について、国土交通省へその規制緩和を求める提案を行っている。

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ものづくり日本大賞 経産大臣賞に小樽のNPO 北海道職人義塾大学校
ものづくり日本大賞優秀賞に正和電工の「バイオラックス」
北海道新聞(2007年8月4日)より抜粋

 ものづくりを支える人材・企業などをたたえる「ものづくり日本大賞」 (日本経済産業省など四省と日本機械工業連合会主催)の第二回受賞者が三日発表され、 道内からNPO法人「北海道職人義塾大学校」(小樽)が最高賞(内閣総理大臣賞)に次ぐ経済産業大臣賞を受賞した。
職人を目指す若者に弟子入り先を紹介したり、染め物製作体験などのものづくり教育支援事業に取り組んだりしている点が評価された。 道内からはほかに十件が優秀賞に選ばれた。全国では経産大臣賞は十四件、優秀賞は八十五件だった。
また、北海道経済産業局は独自に道内産業に貢献したものづくり人材を表彰する「ものづくり地域貢献賞」を創設、四件を選定した。 他の受賞案件と代表受賞者(所属企業)は次の通り。(敬省略)
【ものづくり日本大賞優秀賞】 ▽空港用高性能プラウ除雪車および空港用スイーパ除雪車=室谷雅之(札幌市・共和機械製作所) ▽下水道を必要としないバイオトイレ「バイオラックス」の開発=橘井敏弘(旭川市・正和電工) ▽地元森林資源を生かしたピアノ用音響板・鍵盤板の製造=井上貫(網走管内遠軽町・北見木材) ▽自然環境に優しい伝統製法と職人の技が融合した革製品づくり=板垣英三(赤平市・いたがき) ▽鉛より速く沈む鋳鉄製釣り用重りの開発および実用化=藤原鉄弥(北斗市・フジワラ) ▽サケコラーゲンのバイオマテリアル化技術の開発=井原慶児(留萌市・井原水産) ▽抑揚を制御できる電気式人工咽頭(いんとう)「ユアトーン」の商品化=須貝保徳(札幌市・電制) ▽多機能株間除草機の開発=安久津昌義(十勝管内足寄町・日農機製工) ▽全自動移植機の開発=少覚三千宏(滝川市・サークル鉄工) ▽酪農家の生産面・生活面のゆとりを実現する給餌ロボットの開発・普及=北原慎一郎(札幌市・北原電牧)
【ものづくり地域貢献賞】 ▽小ロット生産による小麦粉のブランド化に寄与する世界初の小規模製粉プラント=安孫子建雄(江別市・江別製粉) ▽ホタテ貝殻を環境に優しいチョークに再生・活用=西川一仁(美唄市・日本理化学工業美唄工場) ▽サンマなどの鮮魚をはじめとする生鮮食品の酸化を抑制する氷の製造装置=岩山敏次(釧路市・昭和冷凍プラント) ▽廃タイヤリサイクルシステム=国奥秀雄(札幌市・寿産業)

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日本産業機械工業会の会長賞受賞 正和電工の「バイオトイレ」
あさひかわ新聞(2007年7月3日)より抜粋

 正和電工(橘井敏弘社長、工業団地1-1)の「普通のオガ屑を活用した乾式し尿処理施設」が、 社団法人日本産業機械工業会(相川賢太郎会長)の第33回優秀環境装置表彰の会長賞に輝いた。
「バイオラックス」の名で知られる同社のトイレは、し尿成分のほとんどが水分であることに注目。 便槽に入れたオガ屑にし尿の水分を移して加熱し、スクリューでかき混ぜると、 水分はにおいを出さずに蒸発して、残った固形分は微生物が分解する。水も汲み取りも不要だ。 オガ屑は特別な加工は不要で、年に二、三回程度の交換で済む。この使用済みオガ屑も肥料として有効利用出来る。 環境にやさしいシステムだ。これまで千五百台以上が設置され、 水洗トイレが設置出来ない富士山頂や南極・昭和基地でもその効果が認められている。
今回の募集は昨年十一月から今年一月にかけて行われ、全国から十八件の応募があった。 審査の結果、同社を含む五社が会長賞に選ばれた。
表彰式は六月二十日に東京で開かれた。受賞について橘井社長は「災害や水不足の時のバイオトイレの威力は実証されています。 ただ現在は、水洗トイレの処理区域内は水洗トイレを設置して使わなければならないという規制があり、 普及が妨げられている部分があるのも実情です」と、特区認定などに意欲を示しながら話していた。

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第33回優秀環境装置表彰 日本産業機械工業会会長賞 正和電工
普通のオガ屑を活用した乾式し尿処理装置
日刊工業新聞(2007年6月21日)より抜粋

 社団法人日本産業機械工業会(相川賢太郎会長=三菱重工業相談役)主催、経済産業省後援による「第33回優秀環境装置表彰」の表彰式が20日、 東京・芝公園の機械振興会館で行われた。この事業は優秀な環境装置やシステムを表彰することで、 環境保全技術の研究・開発と環境装置の普及を促進することを目的としている。

正和電工の「普通のオガ屑を活用した乾式し尿処理装置」は、し尿の成分のほとんどが水であることに注目し、オガ屑の特性を活用したトイレ。 水分をオガ屑に保水させ、加熱し、スクリューで撹拌する。水分はにおいを発生することなく蒸発し、残った約10%の固形分は微生物が分解する。 水を使わず、排水・し尿のくみ取りも不要。
使用方法は普通のトイレと同じ。オガ屑も普通のものだ。オガ屑は、目詰まり状態になったときが交換時期だが、交換頻度は1年に2、3回程度。 使用済みオガ屑には無機成分が付着して残っており、肥料として活用できる。
バイオトイレ「バオイラックス」として、これまでに1500台以上が設置・稼動している。 富士山頂や南極昭和基地などでも活躍していることで知られる。

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バイオトイレ新発想 おがくず混ぜて排泄物分解 海外から研修生も訪問
朝日新聞(2007年6月16日)より抜粋

 水も土壌菌も使わず、おがくずをかきまぜるだけで排泄物を分解する新タイプのバイオトイレを開発した旭川市の正和電工に海外から研修生が訪れている。 「水不足の途上国には最適」と橘井敏弘社長(60)の目は世界を向いている。  (深沢博)
6月12日・国際協力機構札幌国際センター(JICA札幌)から、アフリカ、アジアの7カ国7人が「乾燥地における統合的水資源・環境管理コース」の研修に訪れた。 各国の水資源局などで中核を担う30代の若者たちだ。
正和電工のバイオトイレはユニークだ。水を一切使わない。おがくずを便槽に入れ、温度を50〜60度に保ち、スクリューでかき混ぜる。 おがくずの透き間の空気で微生物が活動し、し尿もトイレットペーパーも水と二酸化炭素に分解する。
便槽からインド人研修生がおそるおそる「使用後」のおがくずを手ですくいだし、驚きの表情を見せた。ほんのり温かく、臭いは全くない。
橘井社長のアイデアで新発想のバイオトイレを製品化したのが98年。一般家庭用だけでなく、居間や寝室にもおける介護用イス式トイレや山岳トイレ、 家庭用生ゴミ処理機などを次々に考案。富士山頂や南極の昭和基地、サハリンの天然ガス開発現場、旭山動物園や全国各地の公園など、 国内外で現在1600基が活躍しているという。
研修生の一行は旭山動物園で33基のバイオトイレや、同じ原理で食肉処理廃棄物を処理している北海道畜産公社の施設も見学。 「感銘した。自分の国でも使いたい」と口々に感想を語った。
普及への課題は、建築基準法などで下水処理区域内は水洗トイレに限られている点だ。 「水を使わず、汚水も出さず、使用後のおがくずは肥料にもなる環境にやさしいトイレ。下水処理区域内でも水洗トイレと並存できないか」。 橘井社長は国に訴え続けている。

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水なし、おがくずで減容 バイオトイレ 正和電工
日刊工業新聞(2007年5月9日)より抜粋

 ナンバーワンとオンリーワン。少し前にはやった曲の歌詞ではない。舞台は2006年度の入園者が300万人を突破した旭山動物園(北海道旭川市)。 全国区の人気スポットで正和電工(北海道旭川市、橘井敏弘社長、0166-39-7611)のバイオトイレが活躍している。
水洗トイレと全く異なるこのトイレ。イメージがわかないのもそのはず、水を一切使わない。普通のおがくずで排せつ物を減容化してしまう仕組みだ。 災害時のトイレ問題や環境問題に寄与するとして、橘井社長はこのほど文部科学大臣表彰で科学技術賞を受賞した。
現在、下水道の敷設が進められているが、入園者が不自由なく楽しいひとときを過ごせる環境を提供しているバイオトイレ。 人気ナンバーワンの動物園を、ひっそりと地元企業のオンリーワン技術が支えている。

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正和電工など103件選出
科学技術の文化相表彰
環境新聞(2007年4月25日)より抜粋

 文部科学省では、科学技術水準の向上のために「科学技術分野の文部科学大臣表彰」を実施しているが、 このほど今年度の受賞者を決定し、17日に表彰式を開催した。このうち科学技術賞では、正和電工など103件が表彰された。
科学技術賞は、@開発部門 A研究部門 B科学技術振興部門 C技術部門 D理解増進部門 の5部門で構成されている。 このうち、環境分野では正和電工の橘井敏弘社長が「バイオトイレの開発」により技術部門で受賞したほか、 日本原料の齋藤安弘社長が「水処理用粒状ろ材の洗浄リサイクル装置の開発」で、 サワーコーポレーションの澤入精社長などが「超音波による環境負荷低減型高精度洗浄技術の開発」でそれぞれ受賞している。
正和電工の廃棄有機物分解処理装置「バイオトイレ」は、非水洗方式を採用しており水の替わりにオガクズを活用している。 臭いを出さずに水分を蒸発させることができ、残った固形物も微生物の働きで水と二酸化炭素に分解する。 水を使わないので、災害による断水時にも使用可能で、平常時でも水洗トイレと併用することで環境改善図ることができるという点が高く評価された。

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バイオトイレに文部科学大臣の科学技術賞
あさひかわ新聞(2007年4月24日)より抜粋

 バイオトイレを製造販売する正和電工(橘井敏弘社長)が平成19年度の科学技術分野の文部科学大臣表彰を受けた。 17日、東京で行われた表彰式に出席した橘井社長(59)に、伊吹文明文科相から、賞状と盾が贈られた。
バイオトイレは、水の代わりにオガ屑を使い、微生物の働きでし尿を処理するという画期的なトイレ。 電気や水が使えない災害時や、インフラ整備が遅れている発展途上国での活用が国内外から大きな注目を集めている。
橘井社長は、法律上は下水道処理区域内では水洗トイレ以外は使えない現状から、旭川市を「バイオトイレ特区」にしようと活動している。
今回の受賞について橘井社長は「旭川の、北海道のブランドになればという思いでやって来た。間もなく行われる第十一次の特区申請への弾みになれば」と話している。

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正和電工(株) 初の廃鶏処理実験が好評
北海道バイオレポート2007より抜粋

 バイオトイレの製造・販売を行う正和電工(株)は、愛別町の養鶏業者と連携し、同社が開発した業務用生ゴミ処理機(SN-100型)を使用し、 廃鶏や廃卵などを処理する実験を18年4月から実施し、1ヶ月に鶏約300羽、卵約5000個が処理できることを確認した。 装置内のおがくずに潜む微生物が、有機物を二酸化炭素と水に分解するため、特別な菌は不要である。 発酵熱が出るためにヒーター加温はほとんどかからず、おがくず交換以外のランニングコストは不要である。 養鶏業者に大きな需要が見込めると期待されている。

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木材供給システム優良事例コンクールで正和電工が林野庁長官賞を受賞
道民雑誌クォリティ(2007年4月号)より抜粋

 バイオトイレ「バイオラックス」を製造・販売する正和電工(本社・旭川市)が日本木材総合情報センターが主催する「第7回木材供給システム優良事例コンクール」で林野庁長官賞を受賞した。
バイオラックスはおがくずを使った便槽付きトイレ。おがくずをスクリュウで撹拌し、し尿を混ぜ合わせると細菌による分解で4〜8時間のうちに完全に分解処理されるという自然循環型トイレ。水を一切使わず、おがくずを年2、3回交換するだけ。使用後のおがくずは燃やすか、有機肥料として使用することができる。そんなことから、最近では都市インフラの整備が進む前に人口の集中が始まった中国や東南アジアの国々からの関心は高く、同社への見学・問い合わせなどが多く寄せられ、すでにこれらの国々へ輸出もおこなわれている。
今回受賞理由は<普通のおがくずを活用した、し尿処理装置を開発。おがくずの特徴を最大限に活用することで、し尿を無臭のうちに消滅させている>というもの。橘井敏弘社長は今回の受賞を「廃棄物のおがくずを産業に結びつけて循環社会に貢献したことが認められ嬉しい」と語る。
ところで現在の建築基準法や下水道法では下水道処理区域内で、同社が販売しているようなバイオトイレの設置は原則認められていない。橘井社長は「バイオトイレは水を使用せずにし尿を処理することができることから将来欠かすことのできないトイレとなる。これを区域内でも水洗トイレと併設できるよう関係省庁に認めてもらいたい」と法の整備を求めている。

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木材の有効利用で高い評価。
正和電工のバイオトイレが林野庁長官賞
メディアあさひかわ(2007年4月号)より抜粋

 正和電工(株)(旭川市工業団地1条1丁目、橘井敏弘社長)が木材供給の優良システムとして、林野庁長官賞を受賞した。
同社のバイオトイレは、全国に発信するテクノロジー。オガクズを活用して水を使わないのが最大の特徴で、、国内はもとより、水不足や水質汚染に悩むアジア諸国でも注目。ロシア、中国、インドネシア、フィリピンなど7ヵ国で普及が始まっており、これまで国内外で1500台が生産された。
林野庁はこのオガクズを有効利用する点が木材供給システム優良事例として高く評価した。
同社のバイオトイレは、これまでも中小企業庁長官賞など数々の賞を受賞してきたが、また一つ評価が高まった。
一方、バイオトイレが道の新商品トライアル制度に認定された。この制度に認定された商品を活用すると公共工事の工事成績評定に加点されるメリットがあることから、バイオトイレを扱うレンタル業者も出てくる可能性がある。
また、5月をメドに同社は5度目のバイオトイレ特区の申請に抽選するべく準備に入っている。

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「おがくず」の力がトイレを変える
〜水不要・有機廃棄物を出さない「バイオトイレ」〜
労働の科学(2007年2月号)より抜粋

 水もくみ取りも不要の”第3のトイレ”
トイレといえば、水洗式もしくはくみ取り式と相場が決まっているが、水を流す必要がなく、またくみ取らなくてもいいトイレがあることをご存じだろうか。
その名は「バイオトイレ」。微生物の力で排泄物を分解することからこう呼ばれる。北海道・旭川の正和電工が開発したこのトイレ(商標名は「バイオラックス」)が最初に脚光を浴びたのは、2000年の夏に富士山5合目で行われた公衆簡易トイレの実証実験だ。
富士山ではトイレの排泄物を垂れ流しにしていたために「世界遺産」への登録を逃すなど、トイレ対策が大きな課題となっていた。そこで、新型トイレの実証実験を行ったところ、バイオトイレが登山者の最も高い評価を得たのだ。
すでに1,400台以上が生産され、富士山頂や南極の昭和基地、動物の「行動展示」で人気となった旭川の旭山動物園をはじめ、工事現場や公園、家庭など、さまざまな場所で導入が進んでいる。

バイオトイレの仕組み
バイオトイレは、水の代わりにおがくずを使う。バイオトイレといっても、特別な微生物を使用する必要はなく、おがくずの特性を利用してし尿の分解処理を行うのが特徴だ。
し尿の90%以上を水分が占めている。その水分をおがくずに保水させ、加熱し、スクリューでかくはんすることで蒸発させる。残った10%の固形分は、し尿に含まれている腸内細菌(バクテリア)とおがくずの中に含まれる微生物の働きによって発酵され、水と二酸化炭素に分解される。
バイオトイレの便器の下にはくみ取り式トイレのような便槽があり、そこに、人口土壌に見立てたおがくずが敷き詰められている(「人口土壌マトリックス」と呼ばれる。)多孔性(多数の微細な穴を持つ)、すき間の多さ、保水性・排水性の高さといった特性を持つおがくずは、バクテリアの活動に適した環境なのである。バクテリアの働きを活発にするために、おがくずを下からヒーターで温め、さらに酸素を供給するために、スクリューでかき混ぜる必要がある。そのためトイレ使用後は水を流す代わりにボタンを押してスクリューを回す。
おがくずは交換が必要になるが、年に1〜3回(使用条件によって異なる)の交換で済む。使用後のおがくずには、し尿の中で蒸発も分解もされない窒素やリン酸、カリウムなどの無機成分が粉状態で吸着して残る(見た目にはおがくずの色が変わったようにしか見えない。)これらの無機成分は植物の有効な栄養分となるため、有機肥料や土壌改良材として利用することができる。
なお、バイオトイレの発酵温度は50℃以上に上がるため、雑菌は死滅するので衛生面の心配もない。

バイオトイレは臭わない
バイオトイレは、くみ取り式トイレと同じように便座の下に便槽があるため、一見臭いそうだが、バイオトイレは臭いを発しないという。それはなぜか。
トイレの臭いは、糞と尿が混ざることで発生する(糞中の嫌気性菌が尿中の尿素を分解してアンモニアを発生する。)バイオトイレで尿(水分)はおがくずの隙間に分散吸収されて効率よく蒸発し、糞(固形物)はおがくずの表面に付着した状態で分解される。バイオトイレが臭わないのは、このように糞と尿がおがくずによって効率よく分別処理されるためだ。また、おがくずそのものにもアンモニアの発生を抑える働きがある。
さらに、バイオトイレには排気口にファンが付いており、室内の空気を便器を通じて外に排出する仕組みになっている。室内の空気は上から下へと流れるため、臭気があったとしても感じることはほとんどないという。

バイオトイレのメリットと用途
バイオトイレが開発された背景には、水洗トイレの抱えている問題がある。水洗トイレは、し尿を大量の水によって希釈し、下水道を通じて下水処理場に集めて一括処理する仕組みになっている。こうした集中処理型の仕組みは、人口が密集する地域では効率がよいが、そうではない地域では効率が悪い仕組みと言える。また、水を大量に消費するため、水資源の不足といった事態になると利用が制限されることになる。さらに災害などでライフラインが絶たれると、水洗トイレは使い物にならなくなってしまう。
バイオトイレには、このような水洗トイレの弱点を補う、以下のようなさまざまなメリットがある。
・水を使わないため、下水道設備や下水処理にかかるコストが不要。また、水資源の保護にもつながる
・設置が容易で、くみ取りが不要
・臭いがなく、快適
・土壌や水質を汚染しない
・寒冷地でも使用できる
・し尿を資源化(リサイクル)できるため、循環型社会に貢献できる
・生ごみも処理(資源化)することができる
・廃棄物となるおがくずが役立ち、資源化できる
こうしたメリットから、バイオトイレには以下のようなさまざまな用途が期待できる。
@公共トイレ・屋外トイレ
水洗トイレの利用できない場所(山岳地域や観光地など)や寒冷地の屋外でも利用できる。旭川の旭山動物園では、来園者が急増し、市が保有する下水道処理能力では不都合が生じることから、30台強のバイオトイレを導入。年間140万人の来場者のほとんどのし尿がバイオトイレで処理されている。また、バイトトイレを導入することで、水道が凍結する冬期間の開園が可能になった。
A仮説トイレ
水が不要で排泄物を運び出す必要もないため、一時期に多くの人が集中して使用するイベント会場や工事現場、災害時などの仮説トイレに利用しやすい。ロシア極東・サハリンの石油・天然ガス開発現場でも利用されている。
B介護用トイレ
臭いがないため、寝室に置く介護用トイレに適している。
C下水道未整備地域
下水道が整備されておらず、水資源に乏しいアジア諸国を中心にバイオトイレが注目されている。海外ではすでに7ヵ国に輸出されている。
D家畜の糞尿処理
家畜の糞尿処理が不十分なために、河川や土壌汚染の原因となっているケースがある。そこで、現在、バイオトイレの仕組みを用いた家畜用糞尿処理機の実用化に向けた研究開発が進められている。

普及に向けた課題
従来型のトイレに比べてさまざまなメリットのあるバイオトイレだが、国内での普及に向けては法の壁が存在する。現在、日本では下水道法と建築基準法で下水道処理地域では水洗式以外のトイレは常設できないことになっているのだ。
水洗トイレは凍結や断水によって利用できなくなるケースがある。そうした場合に備えて、寒冷地の公衆トイレや災害時の避難場所にバイオトイレを設置することのメリットは大きいはず。新たな技術に対応した法整備が求められるところだ。
おがくずとし尿という二つの廃棄物を組み合わせることで、資源を無駄にしないばかりでなく、さらに資源を生み出し、しかも快適に利用できるバイオトイレ。もしかしたら、バイオトイレは21世紀のトイレのスタンダードになるかもしれない。(ますだ・ただひで=フリーライター)

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林野庁長官賞に 木材供給事例コンクール 上川管内で初
北海道新聞(2007年2月23日)より抜粋

 「バイオトイレを開発 正和電工」 「間伐材を加工 下川町森林組合」
日本木材総合情報センター(東京)の第七回木材供給システム優良事例コンクールで、道内から旭川市内のバイオトイレ製造販売の正和電工(橘井敏弘社長)と、下川町森林組合(山下邦広組合長)が林野庁長官賞に選ばれた。上川管内からの受賞は初めて。(福本泰範)

コンクールは、木材の先駆的な利用法を実践している団体を毎年表彰している。今年は、審査対象十七件中、最優秀の農林水産大臣賞を秋田県の任意団体「秋田杉で街づくりネットワーク」が受賞。同賞に次ぐ林野庁長官賞に全国の五団体が選ばれた。
正和電工は、おがくずの保水性やにおいを抑える特性などに着目し、おがくずを使って排せつ物を微生物で発酵させるバイオトイレを開発したことが評価された。橘井社長は「廃棄物のおがくずを産業に結び付けて循環型社会に貢献したことが認められ、本当にうれしい」と喜ぶ。
下川町森林組合は、森林再生事業で生まれる間伐材を、木炭や防腐・防蟻処理を施した集成材などに加工し、付加価値を高めている点が受賞理由。同組合は「間伐材加工は一九八二年から始めた木炭加工からの取り組みで、活動が評価され光栄。これをはずみに地域林業のさらなる発展に取り組みたい」と話している。
表彰式は三月十三日に東京都で行われる。

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林野庁長官賞に下川町森林組合と正和電工
北海道建設新聞(2007年2月20日)より抜粋

 木材供給システム優良事例コンクール
日本木材総合情報センターは19日、第7回木材供給システム優良事例コンクールの受賞団体を発表し、道内からは下川町森林組合と正和電工(本社・旭川)が優秀賞の林野庁長官賞を受賞した。
来月13日午後10時半から東京都港区の農林水産省共済組合「南青山会館」で表彰式を行う。
下川町森林組合は「間伐材の有効利用による森林施業の推進」、正和電工は「普通のオガクズを活用した乾式し尿処理装置(バイオトイレ)の開発」が評価された。
同コンクールは木材供給システムの先導的な事例を発掘し、高度化の実現を図る。今回、最優秀賞の農林水産大臣賞は「秋田杉で街づくり」ネットワークが受賞し、長官賞は全国で5団体が選ばれた。
表彰後には、受賞者がパネリストとなり「新たなニーズに応える国産材を目指して」と題し、パネルディスカッションも行う。

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