有機物リサイクルシステムで持続可能な社会を
正和電工株式会社
自然の力で分解できない大量の糞尿は土壌汚染、そして環境破壊へとつながります。正和電工のバイオトイレシリーズはこうした問題の解決に取り組みます。 バイオトイレBio-Luxイメージ バイオトイレBio-Lux国土交通省認定・新技術NETIS No.HK040017-A
   
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メディアに取り上げられた最新の情報・記事の抜粋をご紹介いたします。
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黒岳バイオトイレ約1万人が使用
利用者の協力募金を訴える
あさひかわ新聞(2008年12月2日)より抜粋

 道は大雪山国立公園に設置している通称・黒岳バイオトイレの今年度の利用状況を発表した。
供用期間は6月4日から9月28日までの110日間。利用者数は10,466人で、昨年比30%の減少。 1日当たりの平均利用者数は95人。最も利用が多かったのは7月20日の639人だった。 利用者が減少したのは上川管内への観光客の入り込みが昨年比約10%減少したことや、事前に用を済ませたり、 携帯トイレの普及が影響しているという。
トイレを維持管理している連絡協議会では入口に「利用協力金箱」を設置し1回200円の協力を呼びかけているが、 その協力金の総額は921,816円で、昨年は64%だった協力率が44%にダウンした。 同協議会では「利用の際には協力金を」と訴えている。
協力金はバイオトイレで使用するオガクズの購入・ヘリコプターによる運搬費とトイレ清掃などの維持管理費に充てられている。

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よくわかるシリーズ バイオトイレ(製品名:バイオラックス)
デンソー技術会会報「Sandpit」(2008年11月号)より抜粋

08年7月7日〜10日に北海道洞爺湖でG8の首脳が集まり「洞爺湖サミット」が開催されたことは皆さんの記憶に新しいと思います。 TVや新聞でも環境に関する番組や記事をよく耳にしますが、デンソー技術会でも、皆さんに「環境」について考えてもらえたらと思い、 編集委員で知恵を絞りました。 そこで、11月号から5回に分けて「環境」に関する取材記事を掲載していきます。 皆さんの仲間が実際に色々なところを取材訪問した記事を掲載しますので、ご家族で読んで頂き、環境について考えてみてはいかがでしょうか。
取材記事、第一弾は、洞爺湖サミットが開催された北海道で環境に優しい「バイオトイレ」を作っている会社を取材訪問した記事です。 このトイレは洞爺湖サミットのビジターセンターにも設置されていたそうです。

はじめに
私たちが普段使っている”水”ですが、地球上に生活用水として使っている水はどれくいらいあるかご存知ですか?
私たちの地球にはおよそ14億q3の水があると言われています。しかしそのうちの約97%が海水であり、淡水は約3%しかありません。 そしてこの淡水の約70%は南・北極地域の氷として存在しており、地下水を含め、川の水や湖・沼など、私たちが生活に利用できる淡水は地球上の水のわずか0.01%です。
我々も、風呂水を洗濯に使う等、各家庭で水を大切につかっていると思いますが、排泄物を処理するのにも非常に多くの水が使われています。 もし、排泄物の処理に水が不要だったら?と考えたことはありませんか? 今回は、排泄物の処理に水を使わない「バイオトイレ」を開発された正和電工(株)の橘井社長にお時間を頂き、取材を行いました。

「バイオトイレ」って何?
皆さん、「バイオトイレ」ってご存知ですか?ご存知ない方が多いのではと思います。
そこで、まずは「バイオトイレ」について簡単に説明したいと思います。

「バイオトイレ」とは、水を使わずに排泄物を処理できるトイレのことです。
このトイレでは、排泄物の処理におが屑を使います。おが屑は、
(1)粒形をしており有効表面が大きい、
(2)粒子自身多孔性であり、粒子と粒子の間の空隙が大きい、
(3)保水性が良好で、通気性に優れている等など、さまざまな能力があります。
では、どのように排泄物が処理されるのでしょうか?
排泄物は大も小も殆どが水分で構成されているそうです(大:80−90%、小:95−98%)。 まず、その水分をおが屑で吸収し、ヒータで温めることで蒸発させます(約55℃)。 「バイオトイレ」には、おが屑をかき回す”スクリュー”がついており、 満遍なく水分を蒸発させることができます(水分の量が少なければスクリューを使わなくても自然蒸発)。 さて、残ったものはというと、おが屑に住んでいる微生物が、無機物、水、CO2に分解します(無機物はおが屑の空隙に蓄積される)。 なんと、これで排泄物が処理できてしまうんです! 皆さんご存知のとおり、排泄物の中には大腸菌がいますが、大腸菌は50℃以上で4時間以上さらされると死滅するため、 水分を蒸発する時に、大腸菌も除去できる。残ったおが屑はそのまま、畑の肥料等に使えます。
昔から畑にはよく”肥溜め”があり、肥料として使われていましたが、「バイオトイレ」で排泄物を処理したおが屑は大腸菌もいないし、 無機物が凝縮していますので、非常によい肥料になるそうです。

正和電工(株)橘井社長へのインタビュー
橘井社長へ直撃インタビューをしてみました。

「バイオトイレ」を作ろうと思ったきっかけは?
今から約16年前、私が45歳の時、病気で入院したことがあります。その病院で出される食事の食べ残しはどうやって処理されるのか? 興味を持ったのがきっかけです。病気になったおかげ(笑)で健康、環境について興味を持ち、何か面白いものはないか?と各地の展示会に足を運んだものです。

「バイオトイレ」との出会いは?
色々な展示会に足を運んだ際、水を使わずに排泄物の処理ができる!という記事を目にして非常に興味を持ちました。 そこで、その記事を出していた長野県のとある会社を訪問し、今の「バイオトイレ」のもととなる製品に出会ったのです。 1995年のことでした。そこで私は、環境にやさしいこのトイレが今後必ず必要になる!と思い、販売代理店契約をすると同時に自宅に取付けました。

その時は「バイオトイレ」の認知度はなかったのではないですか?
はい、その時は殆ど売れていませんでした。というのは、おが屑の量と排泄物の量の関係、つまり処理能力がしっかりと分かっていなかったからです。 そうこうしている内に、契約先が倒産してしまいました。私は何としてもこのトイレを普及させたくて、長野県の会社から権利を買い取りました。 そこから私のバイオトイレとの格闘が始まりました。

「バイオトイレ」を作るのに苦労されたことは?
今までの「バイオトイレ」は処理能力がしっかりと分かっていなかったため、取付けたのはいいが、まったく処理されずにお客から苦情の続出でした。 デンソーの皆さんもよく認識されていると思いますが、商品に一度悪いイメージがつくと、信頼を回復するのが、非常に大変です。 私は、自宅に取付けたトイレでおが屑と排泄物の量の関係(処理能力)をデータ取りしました。 人が用を足すのは大・小合わせて多くて10回/日です。私は4人家族でしたので、MAX40回分/日の処理をするのに必要なおが屑の量がどれくらい必要か、 また、おが屑をまぜやすいスクリューの形はどんな形がいいのか、等々、試行錯誤を繰り返しました。

まさに現地現場での取り組みだったのですね!
はい、そのかい合って、バイオトイレ本来の能力を発揮できる製品を作ることができました。 でも、悪いイメージを払拭するには随分、苦労しました。皆さんご存知の方もいると思いますが、 バイオトイレが認知されるようになったのは、富士山を世界遺産に登録しようとしている時でした。 ご存知のとおり富士山には水洗トイレはありません。世界遺産登録するためのネックはトイレでした。 そこで、環境庁が水を使わなくてもすむトイレを設置したいので、色々な会社にサンプル提供を呼びかけました。 私は、これはチャンスだ!と考え、当社も出品しました。そこで、まさに、トイレの45日間耐久レースが始まりました。 その耐久レースで当社の製品のみが、45日間昼夜稼動し、富士山を訪れる方々のお役に立ち続けることができました(8,000人の排泄物を水なしで処理できた)。 その結果、当社の商品に対する信頼を獲得することができました。
インタビューの途中でしたが、橘井社長から、トイレを見せてあげる!と言われ、我々2人はトイレを見せて頂くことになりました。
トイレを見てビックリしたのですが、トイレの扉は開けっ放しでした。水洗トイレではないので、用を足したモノはまさにそこにあるわけです。 でも全く臭いませんでした。その後、バイオトイレの処理部を見学させて頂きました。

橘井社長から説明を聞いているときに、突然、「君たちもおが屑触ってみたら?臭わないし大丈夫だよ、大腸菌もいないから」と言われ、恐る恐るおが屑を手に取って・・・。
おが屑に触ってみました。本当に臭いませんでした。

「バイオトイレ」はどれくらい環境にやさしいのですか?
先にお話したとおり、排泄物の処理に全く水を使わずにすむので非常に環境にやさしいのです。 皆さんご存知だと思いますが、今の水洗トイレは排泄物を水で薄めて、下水道を通じて下水処理場へ送られます。 この下水道や下水処理場のメンテナンスには膨大な費用が掛かっています。また、大雨が降ると、下水処理場の処理能力を上回る量の水が流れ込むため、 結果的に流れ込んだ水は下水処理されずに、河川、海へ流されます。その結果、赤潮が発生する等、水質汚染に繋がっています。
最近、日本各地で地震による被害が多く報道されています。避難所に必要なものは、食料、水、仮設住宅等々ありますが、一番の問題はトイレです。 トイレは汲み取り式のため、衛生上よくありません。バイオトイレはこんな時に非常に役に立ちます。水を使わずに排泄物を処理し、しかも匂わないのですから。 大腸菌も死滅させることができますし。

「バイオトイレ」はどんなところで使われていますか?
北海道でいいますと、皆さんご存知の旭山動物園や、三浦綾子記念館、等、さまざまな施設や、山や被災地でも数多く使われています。 また、日本だけでなく、発展途上国等の海外でも使われています。
商品ラインナップも自宅取り付け用、屋外用、介護等で移動ができない方への個人用等、さまざまなタイプもあります。

「バイオトイレ」普及のための活動はどんなことをされているのですか?
今の日本では、下水道地域にはバイオトイレを常設することができません。 そのため、一般住宅や学校、公園等には中々設置が進まないのが現状です。 設置許可をもらうために何度も政府へ上申しており、今年で7回目になります。 今までは政府の推薦する下水処理化と相反する商品であったため、認めていただけませんでしたが、 昨今の環境に対する意識の高まりと共に、少しずつ理解されるようになってきています。
また、水質汚染を改善する処理技術を学ぶため、発展途上国の方々が日本へ研修でこられた際、当社への訪問がカリキュラムのひとつに組み込まれています。 そこで、バイオトイレを紹介すると、皆さん感激して帰っていかれます。 というのは、水質改善には、@今汚れている水をどのように綺麗にするか、Aどうやって水質汚染の原因を断つか、二つのことを行う必要があるからです。 バイオトイレは、Aの水質汚染の原因を断つことができるのです。まさに、汚水流出防止に役立っています。

最後にデンソー読者の方へ一言頂けますか?
バイオトイレは、色々なところに設置されていますので、是非、デンソーの皆さんにも体験してもらいたいですね!皆さんも1台購入してみてはどうですか?

おわりに
今回取材して驚いたのは、実際に使われているトイレを使用しても殆ど匂わないということでした。 橘井社長の勧めもあり、(正直)恐る恐る、実際に使われているおが屑を手にとってみましたが臭いはしないし、おが屑もさらさらでした。 非常によい体験ができたと同時に取材した我々も環境について考えさせられる1日でした。
また、橘井社長は、昔病気をされたとは思えないほど、元気で、パワフルな方でした。 2時間程の取材でしたが、我々が質問する間もなく、トイレ・環境への熱い思いを語って頂きました。
最後になりますが、大変お忙しい中、我々の取材を快く引き受けてくださった橘井社長と正和電工(株)の皆さんにお礼申し上げます。ありがとうございました。

サービス部  上田 一晴  川本 正

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正和電工 道福祉のまちづくりコンクールで受賞
あさひかわ新聞(2008年11月4日)より抜粋

 「北海道福祉のまちづくり条例」が施行された98年にスタートし、 今年11回目を迎えた「北海道福祉のまちづくりコンクール」に新たに福祉用具部門が設けられた。 障がい者や高齢者の自立支援、介護者の負担軽減を図る用具などが対象となる。
初の審査となった今回、旭川市内の正和電工(橘井敏弘社長)の介護用家具調イス式バイオトイレが受賞した。 同部門ではこのほか4社に賞が贈られた。
このトイレは室内に設置するトイレで、おがくずによってし尿を分解し、臭いががないことが特徴。 外見はトイレとは思えない道産の天然木を用いた重厚な家具調デザイン。 また、一回一回し尿を捨てる必要がなく、同部門の目的に適った製品だ。 同社は平成18年度にバイオトイレ屋外型製品で、ソフト部門奨励賞を受賞している。
橘井社長は「一人でも多くの人たちに知って欲しい部屋用トイレで、受賞はその機会になり、嬉しい。 購入していただいた方にはベッドの脇にトイレを置けると大変喜ばれています」と語る。
同コンクールでは福祉用具のほか、公共施設と活動の二部門がある。 今年度は全道から39件の応募があり、20件が受賞している。

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根室管内中標津農業高におがくずを使って処理するバイオトイレがお目見え
北海道新聞(2008年11月3日)より抜粋

 根室管内中標津農業高(入宇田尚樹校長、72人)に、おがくずを使って処理するバイオトイレがお目見えした。
便をおがくずとかき混ぜて温め、腸内細菌と微生物の働きで分解する。おがくずは半年で入れ替え、 使用済みは校内の畑で有機肥料に使う予定。ニトリ(札幌)が導入費100万円を助成した。
山小屋などに1700台以上販売した製造元の正和電工(旭川)も「高校には初めて」。 災害時は避難施設になるだけに、水いらずで”うん”と役立ちそうだ。=中標津=

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COM泉屋「車いす補助具」/正和電工「バイオトイレ」
旭川の2社(用具部門)が受賞
北海道新聞(2008年10月28日)より抜粋

 バイオトイレ製造販売の正和電工(旭川市工業団地1の1)と福祉用具製造販売のCOM泉屋(同市春光台3の3)が、 本年度の道福祉のまちづくりコンクールの福祉用具部門で、「福祉のまちづくり賞」を受賞した。(森田彰)

正和電工の「介護用家具調いす式バイオトイレ」は、居室に置いても違和感のないデザイン。 座部下槽内のおがくずで大小便を分解処理するため、臭いもないという。 橘井敏弘社長は「在宅介護者にベッドの横に置いて使ってほしい」。81万9千円など三種類。
COM泉屋の「快適AQURO(アクロ)シリーズ」は車いすの前輪のさらに前方に取り付ける付属装置。 雪道や段差のある場所での転倒を防ぎ、「悪路でもアクロバティックに外出できるように」と泉谷昌洋社長が開発した。 5万5千円(車いすとのセットは9万円)から受注生産。
同コンクールは障害者や高齢者の社会参加を進めようと始まり11度目。 福祉用具のほか公共的施設、活動の三部門があり、全道から上川管内の2件を含む20件が受賞した。

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おがくず利用の災害対策用バイオトイレ
水が不要で、組み立ても短時間
月刊 地球環境(2008年11月号)より抜粋

 正和電工(北海道旭川市)は、おがくずで排泄物を減容化するバイオトイレに災害用トイレを追加し発売する。 バイオトイレはおがくすの特性によって、排泄物を水と二酸化炭素に分解する。 処理に水を一切必要とせず、トイレットペーパーも同様に処理するため、 下水道が寸断した避難場所などで清潔な環境が保てる。 新製品は便座がついた処理槽本体を不燃テントで覆って使用し、30分程度で組み立てられる。 これまで同社バイオトイレは国内外約1600基を出荷、洞爺湖サミットの会場にも設置した。 価格は180万円、災害対策用として全国自治体などに売り込む。

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エコトイレの「頭脳」として働くPLC
温度や回転速度を環境に応じて最適制御
富士電機グループ報「フィール」(2008年9月号)より抜粋

 ほっきょくぐまが水しぶきを跳ね上げ水中に飛び込む。その様子に子供たちの大歓声が響きわたる。 年間来場者数は300万人を超え、多くの家族連れや観光客でにぎわう北海道・旭山動物園。 ここには、「水を使わない」「におわない」と評判の画期的なトイレ「バイオトイレ」が設置されている。
バイオトイレは正和電工(株)殿が開発・販売を行い、制御部分の製造は(有)永沢電機殿が担う。 富士電機のPLCは永沢電機殿の制御版に組み込まれ、制御の「頭脳」として働いている。
「水は限りある資源です。バイオトイレは水を一切使わず、汚水も出さない環境にやさしいトイレなんですよ」と 話してくれたのは正和電工殿の橘井社長。便器の底にはオガクズが敷き詰められている。 し尿の90〜98%は水分で、スクリューによるかくはんとヒーターによる加温で大部分が蒸発し、 わずかに残った固形物とトイレットペーパーは、オガクズ内の微生物の働きによって水と二酸化炭素に分解される。 さらに、バイオトイレから取り出したオガクズにはし尿の有機物が付着しており、良質な肥料として活用されている。
富士電機のPLCは、そんな「エコトイレ」において、ヒーターの温度やスクリューの回転速度を、 環境に応じて最適な状態に制御している。「温めすぎると発火の危険がありますからヒーターを適温に保ち、 微生物を生成するためには十分な酸素が必要ですから、オガクズが固まらないようスクリューのスピードを調整しなければなりません」。 永沢電機殿の永沢社長とFCS営業担当の宮本さんはPLCの役割をそう説明してくれた。
関係者の環境保護への思いがこめられたバイオトイレ。 現在、旭山動物園のほかにも、富士山や自然公園などに1、750台あまりが設置されている。

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洞爺湖サミットも着目!!
水を使わないバイオトイレ ―― 正和電工(株)
発明と生活(2008年8月号)より抜粋

 去る7月7日〜9日にかけて、主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)が開催された。 地球温暖化をはじめ環境問題が主要なテーマとなったが、環境省は国内外から洞爺湖を訪れる人々に環境問題について提唱する目的で、 湖畔に環境学習展示施設「エコ・ギャラリー」を6月1日から3か月間にわたり開設した。 入り口付近の通路には正和電工(株)(橘井 敏弘 代表取締役、北海道旭川市)の”仮設用バイオトイレ”2台が設置された。
同社のバイオトイレは、水を使わない。おがくずを菌床にして糞尿の水分を蒸発し、有機物を水と二酸化炭素に分解する。 便槽のおがくずをスクリューで暖めると、糞尿は消滅状態まで分解処理される。水を使わないので、凍結の心配もない。 悪臭も無く、使用後のおがくずは有機質肥料にもなる。
このたび洞爺湖畔に設置されたバイオトイレは、国内外のマスコミ関係者にも注目された。サミット関係者の関心も高く、 「使用後に汚水が出ないことは素晴らしい」「日本の環境技術はトイレにも活かされている」など驚きの声が聞かれた。 サミットを終えた現在は、観光客に利用されている。
同社は1995年にバイオトイレの生産を開始し、仮設用、家庭用、災害用、家畜用など多様に展開している。 現在、月に30〜50件、多い月は100件以上の問い合わせがあるという。 JICAの研修見学会も受け入れ、この3年余で30か国以上の研修生が同社を訪れ、強い関心を示している。
日本国内では「下水道処理区域内の便所は水洗以外の便所にしてはならない」という法律のため都市部には設置できない現実ではあるが、 旭山動物園、大雪山、富士山、屋久島などで実績を上げている。中川経済産業大臣(当時)が視察したサハリンUの工事現場には、 合計36台が設置された。中国の南京大学、西安大学、インドネシアの研究機関、フィリピン、カナダなど、海外での評価も高い。
バイオトイレの優秀性は、「第31回(平成17年度)発明大賞/発明大賞日本発明振興協会会長賞」、文部科学大臣表彰(平成19年)、 「第2回ものづくり日本大賞/優秀賞」(経済産業省)、フィリピン環境大臣から感謝状の盾を拝受などの表彰歴に顕著である。

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全面改修避けられず
黒岳頂上付近のバイオトイレ
北海道新聞(2008年8月24日)より抜粋

 甘かった利用者数見込み
【層雲峡】早くも秋の気配が漂う大雪山国立公園の黒岳(1,984メートル)で、頂上近くにあるバイオトイレの全面改修が避けられない事態になっている。 利用者数の見込みの甘さから微生物によるし尿分解が追いつかず、本来は不要なくみ取り作業が常態化。維持費がかさんでいるためだ。 設置者の道は「大半を占める尿の分解貯蔵など改善策はある」とするが、改修時期は決まっていない。(十亀敬介)

追いつかぬし尿の分解 費用捻出も課題に
「衝撃だ」「こんなに多いのか」。7月下旬、便槽ぎりぎりまで迫った汚物を見た地元の上川町と層雲峡観光協会、道の職員10人からため息が漏れた。 9月末まで半月に一回、し尿をひしゃくですくってビニール袋に詰め、トイレ棟の裏側に積み上げるためで、半日がかりの重労働だ。
バイオトイレは便槽のおがくず内の微生物がし尿を分解する。黒岳では老朽化した既存トイレに替わり、道が四千七百万円を投じて設置した。 2004年度から本格運用を始めた。
バイオトイレ常設は当時、道内の山では初めてだった。道は一日の利用者数を二百人以内と見込み、定期的なおがくず交換だけで運用できるとしたが、 初年度から頓挫する。これまで年間約三十日は二百人以上が使い、処理能力を超えたし尿は常にたまる一方のため、くみ取りを余儀なくされているのだ。
この結果、山中に保管するし尿をヘリで毎年降ろす必要が生じ、維持費は想定を上回る年間二百万円以上となった。 しかし、道は予算難から故障箇所の修繕にとどめ、抜本的対策は講じないままだ。
山のトイレ問題は道内各地で悩みの種。「百名山」の利尻山(1,721メートル)は携帯トイレの普及が進み、登山道の要所にあるトイレブースが好評だ。 世界自然遺産の知床半島でも今夏から携帯トイレ普及を本格化させた。 「自分が排出したら自分で持ち帰る」が原則で、山中からの輸送費の削減にもなり、黒岳とは対照的な状況だ。
これに対し、道は「利用の大半は小用。尿を便槽以外に分けてためる『固液分離方式』の採用でバイオトイレは正常に機能する」(上川支庁環境生活課)と強調する。 ただ、年間3トンに及ぶとされる尿を結局ヘリで降ろすのか、現地で薬品処理して水分だけ山肌に流すのか―など処理方法の結論は出ていない。 一千万円以上とされる改修費用の捻出も課題だ。
山のトイレを考える会(札幌)事務局長の愛甲哲也・北大大学院農学研究院准教授は「バイオトイレは発展途上の技術。すでに多額の費用をかけて運用している以上、 道は業者や専門家を交えた協議のテーブルをつくり、善後策を検討すべきだ」と指摘している。

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”し尿”はどこへ
生活と自治(2008年9月号)より抜粋

 快適な暮らしを支えるもの
屋内駐車場を思わせる大きなコンクリートづくりの建物の中に、たたみ6畳分ほどの青い蓋のようなものがずらりと並ぶ。 そのうちの一つが動かされると、その中には黒く澱んだ液体が。東京都職員が説明する。
「これが第一沈殿池です。トイレや台所から出て下水道管を通り集められた汚水は、大きなごみなどを除いてから、 ここで汚泥を沈殿させて除去します。もちろん油分など水に浮くものも除きますが、年々、多くなっていますね。 市民の食生活が変化しているのでしょう。」
東京都・葛西水再生センター。ここで葛飾区と江戸川区から出る下水を処理している。 だが、処理状況は外から決して見えることはない。臭気が近隣に漏れないよう、密閉しているためだ。
1回目の沈殿を終えると、下水は反応槽に送られる。微生物の力を利用し約7時間をかけて、 水中に含まれる窒素とリンを分解するのだ。リンを処理するためには電気を使って大量の空気を送り込まなければならない。
反応槽を出て再度沈殿の工程を経た水には、微生物、とりわけ大腸菌群を殺すために次亜塩素酸ソーダを添加する。 同センターでは1日に5tの次亜塩素酸ソーダを使う。殺菌が終わった後、ようやく水は東京湾に流される。
このような汚水処理が都内21ヵ所で日々行われている。 都全体で除去される汚泥の量は、年間で東京ドーム60個分を超えるという。これらは脱水してから燃やされる。
「汚泥の半分はし尿由来。また下水中に溶け込んでいる窒素やリンも、もともとはし尿に含まれていたものです」と都職員は話す。
東京都の下水道管の総延長は1万6000km、地球を3分の1周する長さに匹敵する。 そしてその維持のためだけに、毎年3000億円を超える予算が組まれている。
水洗トイレのある衛生的で快適な暮らしは、下水道という目に見えない巨大なシステムなしには成り立たないのである。

重くのしかかる財政負担
トイレの水洗化は戦後、公共事業として進められ、大都市を中心に多くの雇用を生み出した。 1960年代になると農業で化学肥料の利用が急激に進み、肥料として使われることがなくなったし尿を処理するために、 前出の水再生センターのような施設が各地で次々とつくられるようになった。そして今、日本の下水道の普及率は72%にまで達している。
ところがその維持管理に多額の費用がかかることはあまり知られていない。維持管理には建設以上の経費がかかる上に国からの補助はなく、 各自治体の財政の中で賄わなければならないというのにだ。
北海道旭川市でバイオトイレの製造・販売をしている正和電工(株)代表取締役の橘井敏弘さんは次のように話す。
「水洗トイレ方式はどんぶり茶碗一杯のし尿をバケツ3杯程度の上水道水で薄め、下水道管を使って処理施設へ送り、処理する方法です。 私の住む旭川市では上下水道の維持管理のために今年度、304億円の予算が組まれているんですよ」
この金額を同市の人口36万人で割れば、市民一人当たり8万円かかる計算になる。
このうち下水道に関していえば、料金徴収だけでは維持管理事業費の約60%しか賄えていないという。 この恒常的な赤字の構造は全国の自治体で指摘されている。衛生を考えれば不可欠と思われがちの下水道だが、 税収に乏しい自治体では、維持管理が財政破たんにつながりかねないと心配されているのが実情だ。

下水道は持続可能か
前出の橘井さんは続ける。
「アジアの国々などからたくさんの技術者が下水道の維持管理システムの視察に来日して、皆がため息をつくのです。 すごい。でもわが国にはこんなに水とカネがかかる仕組みは導入できないと」
そして正和電工(株)が開発したバイオトイレを知ると「これなら現実的だ」と驚嘆の声を上げるという。 同社のバイオトイレは水を必要としない。オガクズに住み着いた環境中の微生物が、し尿を分解するというものだ。 使用頻度にもよるが、オガクズの交換は年2回程度で済む上、使用後のオガクズは堆肥として使用することも、 可燃ごみとして出すことも可能という。すでに南極の昭和基地や富士山をはじめ官庁や自治体などでも導入されている。 「環境にやさしいトイレ」として、国内外で評価され、多くの受賞歴があるのだ。
だが日本では、下水道が敷かれている地域では水洗トイレ以外の設置は認められない。 現行法とそれに依拠するさまざまな制約が、バイオトイレの普及を阻んでいるのだ。
環境問題が深刻になっている現在、水不足や水質汚染も世界共通の課題である。そうした中で、莫大なカネを投じ、 飲める水でし尿を流すようなシステムを持続しているのは先進国といわれる地域を除いてほかにはない。
世界最古の水洗トイレは紀元前2000年頃に栄え、そして滅びたメソポタミアやモヘンジョ・ダロなどの古代都市の遺構から発見されている。 私たちが享受している文明社会の行く末を、これらの遺跡が暗示していると思うのは考えすぎだろうか。

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水不要の簡易型バイオトイレ 水安全保障対策で需要急増
環境ビジネス(2008年9月号)より抜粋

 おがくずを活用した環境配慮型バイオトイレを製造・販売する正和電工(北海道旭川市)は、簡易タイプを開発し、 7月から被災地や工事現場用として販売を開始した。
同社は、1995年からバイオトイレ「バイオラックス」を販売している。 同製品は、し尿成分の大部分を占める水分をおがくずに吸収させ、スクリューで攪拌しながら、55度で過熱し蒸発させる。 残った約10%の固形分は、し尿に含まれる腸内細菌や自然界の微生物の働きで水と二酸化炭素に分解し、無臭化。 蒸発も分解もされない窒素、リン酸、カリウムなど無機成分は、多孔質のおがくずに吸収させる。 おがくずは年に2〜3回交換するが、有機肥料としてリサイクルできる。 排水設備や汲み取りが不要の環境配慮型トイレとして、富士山山頂の山小屋や南極の昭和基地をはじめ、 年間300万人以上が訪れる旭山動物園に29基設置されている。 国土交通省は、公共事業等に活用できる新技術NETISとして認定登録(HK−040017)している。

水資源に乏しい途上国も注目
同社は営業も工場も持たないメーカーで、生産は地元企業中心の産業クラスター方式で行っている。 バイオトイレの拡販は、地場産業の活性化にも貢献する。「環境意識の高まりとメディアで紹介されたことにより、 現在、月に50〜100件の引き合いがある。10年をかけて1600〜1700基を販売してきたが、 もっと認知度を高め、年間で1600基を販売できるようにしたい」と同社社長橘井敏弘氏は語る。
同社では、洞爺湖サミットの開催に合わせて8月末まで洞爺湖ビジターセンター内に開設されている環境学習施設 「エコ・ギャラリー」の近くにバイオトイレを設置しPRしている。 水の安全保障の観点からも製品評価が高まる。昨年はJICA札幌を通じて、アフリカ、アジア7ヵ国から 「バイオラックス」の視察に訪れた。「製品の原理を、水問題が深刻な途上国で使ってもらえたらうれしい。 ODAなどの技術支援としても活用できるのではないか」と橘井氏。
新製品の簡易型バイオトイレは、断水中の災害地や工事現場での利用を考え開発された。 パイプとテントによる現地組み立て式で、約30分で設置できる。 組み立て前は高さ約80センチのコンパクトサイズ。自治体などに災害に備えて倉庫での備蓄を提案している。 処理能力により168万と185万の二機種を揃え、年間100基の販売を見込んでいる。

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8月1日に新発売 正和電工の仮設用バイオトイレ
汚れにくいステンレス製
北海道建設新聞(2008年7月23日)より抜粋

 おがくずのバイオトイレで知られる正和電工(本社・旭川)が、8月1日から建設現場に最適な仮設用バイオトイレの販売を始める。 工事関係者の意見を参考に、便座は肌が接触しない和式を採用し、汚れにくいタイプに改良した。
仮設用バイオトイレの大きさは横幅1.25メートル、奥行き2.06メートル、高さ2.45メートル。 処理能力によりW26Y(1日約45−55回、重さ720キロ)とW16Y(約18−22回、690キロ)の2タイプがある。
前方に向かい逆T字形をした和式便座を開発し、し尿処理装置の上部に取り付けた。 最新式のこの便座はこのほど特許を出願している。
ステンレス製の同便座は穴の広さが従来の便座より大きく、お尻の下が広くなるように工夫してある。
もともと建設現場などでは、他人との間接的な肌の接触を嫌う傾向にあり、洋式より和式の要望が強かった。 しかし和式は便座の周りが汚れやすいなど難点があった。
橘井敏弘社長は「和式が好まれる理由は分かったが、問題は清掃などのメンテナンス。これなら汚れにくいので、掃除が楽になる」と語る。
トイレ本体はさびないサイディングで組み立ててある。内部はステンレスなので、靴の泥汚れなどは水洗いできる。 希望があれば、洋式の便座にも取り替えられる。
価格はW26Yが185万円、W16Yが168万円となる。
同社の仮設バイオトイレは、国土交通省はNETIS(新技術情報提供システム)に登録した。 北海道洞爺湖サミットに合わせ、環境省が洞爺湖ビジターセンター近くに設置したバイオトイレも好評で、 世界各国や全国から反響があった。
問い合わせは正和電工、電話0166(39)7611まで。 (旭川)

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旭川から世界に通用するバイオトイレを発信
いつも前向きな発想 ―― 正和電工 社長 橘井敏弘さん
あさひかわ散歩道(2008年8月号)より抜粋

 健康と環境
オガクズに含まれている微生物が糞尿を分解して無臭化、有機肥料化するバイオトイレを製造・販売している。 元々は照明器具などの電気製品の卸業だった。45歳の時に胃ガンを患い、健康の大切さを身にしみて感じた。 同時に「これからの商売は健康と環境に関するものが良い」と確信する。
胃ガンを克服した後は、浄水器、オゾン発生装置などの販売に力を注ぐ。 その中で、飲食店などでは、食べ残し食材の処理に困っていることに気づく。 効率的に処理する機械がないものだろうか、と探していたところ、 長野県の小さな村にあるメーカーがオガクズを使った生ゴミ処理器を製作していることを知った。 それが1995年(平成7年)のことだった。

バイオトイレとの出会い
早速、連絡を取って生ゴミ処理機を取り寄せた。旭川という積雪寒冷地でも使えるのか、ということを試したのだ。 1年間、使ってみてメーカーに改良が必要な点などを要請した。ところが、そのメーカーがあえなく倒産。 普通ならこの時点で、あきらめるところだ。

可能性を信じる
しかし、橘井社長は、この生ゴミ処理器が秘めている可能性を強く感じていた。 メーカーから意匠登録などの権利を買い取って自ら製作することにした。 「本来は卸業だからメーカーになる気はなかった。でも、引き受け手がなかった」と当時を振り返る。
思い切って製造・販売に乗り出したものの、これまでにない機器だけに、 バイオトイレの優れた特性をなかなか理解してもらえなかったという。 イベント開催時の仮設トイレ、災害発生時の優位性、自然に負荷をかけない特徴を、地方自治体や各種団体などに積極的に訴えていった。

富士山に設置
その努力が実って2000年(同12年)、富士山に6基のバイオトイレが設置された。 このニュースが全国紙などで紹介され、知名度が一気にアップ。商談の機会も増えていった。 製品の改良、改善にも力を注ぎ、介護用家具調、山小屋などで使う無電源、工事現場用仮設、公園設置、車搭載など 様々なタイプのバイオトイレを商品化してきた。 こうした改良、改善の課程で多くの商標、特許、意匠を登録、出願をして、その数はなんと50にも及ぶ。
バイオトイレの優れた特性は、各方面から注目され、98年の旭川しんきん産業振興奨励賞を皮切りに、 環境大臣賞(05年)、中小企業庁長官賞(06年)などを受賞。 07年には林野庁長官賞、文部科学大臣賞、日本産業機械工業会会長賞、経済産業大臣表彰という4つもの大きな賞を受賞している。 また、これまで中国、モンゴル、インドネシア、ウズベキスタンなど世界の各国から視察者が訪れている。 今やバイオトイレは世界中から注目されているのだ。

旭川はモノづくりに適した街
しかし、地元旭川での普及が今ひとつ。冬まつりなど各種イベントに積極的に提供してきたが、 思うような成果は出ていない。「例えば旭山動物園。たくさんのお客さんが来るようになって、トイレは水洗化してしまった。 水洗化するということは水を汚すこと。それに設置にも維持にも膨大な費用がかかる。 行動展示という、自然界に近い形で動物を観てもらおうとしている旭山動物園に、水洗トイレはふさわしいのだろうか。 水を汚さず、環境に負荷を与えないバイオトイレこそふさわしかったのではないでしょうか。 旭山は自然に配慮した動物園というアピールができなくなったのは残念」と持論を展開する。
「これからの商売は健康と環境、という判断は、正しかったと思う。 バイオトイレでなかったら、金融機関からの融資も受けられなかっただろう。 旭川はモノづくりに適した街。特に冬の寒さは貴重。旭川の冬に耐えるこのとできる機器は世界で通用する。 旭川は幸せな街です」と前向きに話している。

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正和電工が和式タイプと災害時備蓄用バイオトイレを発売
メディアあさひかわ(2008年8月号)より抜粋

 水を使わない、地球環境にやさしい画期的なバイオトイレ「バイオラックス」を旭川から国内外に発信する正和電工 (旭川市工業団地1条1丁目、橘井敏弘社長)。同社が新しく和式便器タイプと、地震など災害時の備蓄用バイオトイレを発売。 工事現場などの仮設タイプから家庭用に加え、用途のバリエーションがさらに豊富になった。
同社が新しく発売することになった和式便器タイプは、特許出願を待って販売を開始した。
従来の和式タイプとどこがどう違うかというと、従来型は便器の後ろ部分が汚れることがネック。 特に工事現場の仮設トイレはすぐに汚れ、臭い、汚いのを我慢して使う場合が目立った。
同社が開発した和式タイプは、後方の開口部分が使用者のまたがる方向に沿って、両側に突出されたのが特徴。 このため足の位置を固定することにより、和式便器にまたがり排便行為を取っても、便器を汚さない。
また、同社はもうひとつ、地震などの災害現場で、緊急で仮設する組み立て式のバイオトイレも発売。この製品も特許出願中。
これは便座部分の周りを、不燃テントで覆う方式で、大人2人で20分もあれば組み立てられる。 同社のバイオトイレは、水を使わないタイプなので、水質汚染の心配がない。 既に本州から製品の引き合いが来ており、災害備蓄用の分野で活用が大いに見込まれる。
詳しくは正和電工(TEL 0166-39-7611)まで。

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バイオトイレの便座汚れにくく
正和電工が仮設用
日本経済新聞(2008年7月18日)より抜粋

 おがくずを使ったバイオトイレを製造・販売する正和電工(旭川市、橘井敏弘社長)は、汚れにくい和式便座を開発、特許を出願した。
便座の後部を広げるなど改良。この便座を採用した工事現場向けの仮設用バイオトイレを来月1日に発売する。
便座はステンレス製。後部の幅がT字型に広くなっており足を置く位置も工夫した。 肌が触れない和式トイレへの要望が根強いため開発した。
新発売するバイオトイレは、1日あたり約18〜22回使用できるタイプ(168万円)と同45〜55回のタイプ(185万円)の二種類。便座のみは5万5千円。

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バイオトイレを汚れにくく改良
旭川 正和電工が来月発売
北海道新聞(2008年7月9日)より抜粋

 バイオトイレ製造販売の正和電工(旭川市工業団地1−1)が、和式の改良型仮設用バイオトイレを開発、8月1日から発売する。 しゃがむ際の足の位置を固定、便器後部を広げる工夫で、便器が汚れにくくした。
バイオトイレは処理槽内のおがくずと微生物で、し尿を分解、堆肥化するトイレ。 同社は1995年から、和式一種類と様式百五十種類を開発。 今回は掃除の手が行き届きにくい工事現場から、強い要望があったといい、 肌がじかに便座に触れない和式と、便器が汚れにくい洋式の長所を組み合わせた。
改良型トイレは便器後部の幅を通常の25センチから45センチに広げたT字形で、 床面から高さ約5センチの仕切りにより足を固定する。 「最適な開口部を探るため、社員全員が4ヶ月間、データを集めて製品化し」(橘井敏弘社長)と振り返る。
利用頻度によって2種類あり、1日20回程度を想定したタイプで168万円。 初年度は50台、約900万円の売り上げを見込む。特許を出願している。(森田彰)

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正和電工(旭川市)の「バイオトイレ」
サミット会場に設置決定で世界に発信
クオリティ(2008年7月号)より抜粋

 木材を挽くときに出る「おがくず」を利用し、無臭で水を必要としない、正和電工(本社・旭川市)の「バイオトイレ」。 その”環境に優しい”点が評価され、2007年に経済産業省の「ものづくり日本大賞優秀賞」を受賞。 現在では、旭山動物園をはじめ、自然公園、山岳の仮設トイレなど、全国に1650台が設置されている。
全国各地はもとより、世界50カ国から当社へバイオトイレの視察に訪れるなど、 その革新的な発想が世界的な注目を集める中、北海道洞爺湖サミット会場の洞爺湖ビジターセンターへのバイオトイレ設置(2台)が決定。 期間は5月31日から3カ月間で、サミット期間中に多くの外国人が利用し、世界に発信することによって、さらに注目度は高まりそうだ。
同社の橘井敏弘社長は、「当社のバイオトイレは水を使わず、無臭で汲み取りも不要。産業廃棄物のおがくずが利用できる上、使用済みのおがくずは有機肥料として活用可能。 また、水を汚さないので環境にも優しい。将来の地球環境を考えると、バイオトイレは必須のものとなる」と、その利点を述べる。
また同社では、「下水道処理区域内では、汲み取り便所は水洗便所に改造しなければならない」とする国の法律に対し、 「バイオトイレは環境に優しく、汲み取り便所とは全く違う」とし、設置の許可を求める要望書を総務省に過去7回提出。 国側もようやく規制緩和に向けた動きを見せ始めており、その結果いかんによっては、将来バイオトイレの大きな広がりが予想される。

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地球環境にやさしいのが決め手
正和電工のバイオトイレが洞爺湖サミット会場に
メディアあさひかわ(2008年7月号)より抜粋

 CO2(二酸化炭素)削減など、地球環境問題が大きなテーマとなる洞爺湖サミット。 会場内や周辺のあちこちに設置される仮設トイレに、旭川に本社のある企業が開発するバイオトイレが相次ぎ採用されている。
代表的なのが、旭川から画期的なバイオトイレを世界に発信している正和電工(株)(旭川市工業団地1条1丁目、橘井敏弘社長)の バイオトイレが、洞爺湖ビジターセンター内に開設される環境学習展示施設「エコ・ギャラリー」の仮設トイレとして設置されていること。
同社が開発したバイオトイレ「バイオラックス」はオガクズと微生物の力で糞尿を分解するタイプで、水を一切使わないのが特徴。 つまり水を使わないので、汚水を垂れ流すこともなく、地球環境にやさしい。このため水不足と深刻な汚染に悩んでいる地域から注目されているテクノロジー。
今回、同社の移動型タイプ2台が、洞爺湖畔入り口に位置する洞爺湖ビジターセンターに設置された。
5月30日には旭川市内にある本社工場からトラックで搬送された。バイオトイレの設置は8月末まで。
また、同じく旭川に本社を持つ建築土木資材卸の(株)エヌケイコーポレーション(本社、旭川市大町2条12丁目、中澤正志社長)が 提案するバイオトイレが、道開発局発注の洞爺湖周辺道路の補修工事現場で仮設トイレとして数台採用されている。
こちらはトイレ槽の底にスギのチップを敷いて、し尿をきれいな状態に戻すタイプ。
このようにバイオトイレの先進地・旭川が、環境サミットを陰で支えている。

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サミット開催の洞爺湖町に正和電工のバイオトイレを設置
あさひかわ新聞(2008年6月10日)より抜粋

 北海道洞爺湖サミットの情報発信のため、環境省が胆振支庁洞爺湖町に設けた洞爺湖ビジターセンター敷地内の エコ・ギャラリーに隣接して5月31日、正和電工(本社・旭川市、橘井敏弘社長)が開発したバイオトイレが設置された。 環境省の依頼によるもので、6月から8月までの3カ月間利用される。
バイオトイレは水を一切使わずに、おがくずの内の微生物がし尿を分解する環境保全に配慮したトイレ。 設置されたトイレは、便座トイレ1台と小用トイレが2台ついた大型と、便座と小用トイレが1台ずつのタイプの2基。 合わせて1日300回使用が可能だ。
橘井社長は「サミットを訪れる多くの世界中の方々にバイオトイレを使用していただけると、 バイオトイレが環境に最も適したトイレであることを認識してもらえると思います」と語る。
同社のもとには中国や東南アジアなど、いわゆる開発途上国から多くの人たちがバイオトイレの見学に訪れており、 すでに数基使用されている実績がある。 環境サミットといわれる洞爺湖サミットで「バイオトイレが世界に認められる大きな転機となれば・・・」と橘井は期待を寄せている。

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洞爺湖 バイオトイレもサミット参加
朝日新聞(2008年6月4日)より抜粋

 北海道洞爺湖サミットに向けて環境省が胆振支庁洞爺湖町に設置した学習展示施設、 洞爺湖ビジターセンター「エコ・ギャラリー」わきに、旭川市の正和電工(橘井敏弘社長)が 開発したバイオトイレが設置された。
正和電工のバイオトイレは水を一切使わず、おがくず内の微生物でし尿を処理する省エネ循環型トイレ。 国内外から注目を集めている。環境省から設置要請を受けた橘井社長は「地球にやさしい生き方をトイレでも考えて欲しい」。

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水不要 災害用トイレ 正和電工が開発
日本経済新聞(2008年6月5日)より抜粋

 おがくずを使ったバイオトイレを製造・販売する正和電工(旭川市、橘井敏弘社長)は、 災害時に使用する「災害用バイオトイレ」を開発した。 排せつ物の処理に水を一切必要としないため、災害で水道が寸断された際の対策用として、 全国の自治体や集合住宅などに売り込む。
災害用バイオトイレは、高さ2.1メートル、幅1.2メートル、奥行き1.8メートル、 重さは420キログラム。便座の付いた処理槽本体と鉄パイプで組み上げ、 不燃テントで覆って使用する。約30分程度で組み立てられる。 組み立て前は高さ約80センチに収まるため、あらかじめ倉庫などに保管しておくことも可能。 一日当たり45〜55回使用可能で一台180万円。初年度は100台の販売が目標だ。
同社のバイオトイレは、おがくずに潜む微生物が排せつ物を水と二酸化炭素(CO2)に分解する。

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正和電工 サミットに協賛
洞爺湖ビジターセンターにバイオトイレを設置
北海道建設新聞(2008年6月4日)より抜粋

 洞爺湖サミットの開催に協賛し、バイオトイレで知られる正和電工(本社・旭川)が1日、 環境省が洞爺湖ビジターセンターに開設した環境学習展示施設「エコ・ギャラリー」に 同社製「バイオラックス」2台を取り付けた。
「エコ・ギャラリー」は洞爺湖町洞爺湖温泉の洞爺湖ビジターセンターに併設し、 1日から8月31日まで3カ月間の期間限定でオープンしている。
内部の環境にまつわる展示品などと同じく、バイオトイレは実益を兼ねて屋外に設置した。 期間中は自由に利用できる。
取り付けたのは仮設型「バイオラックス」で、1日200回が使用目安の「SKM−100−2D」1台と、 1日100回の「SKM−50S」1台の計2台。
2台合わせて大便器が2つ、小便器が3つあり、どちらも断熱施工を行い、清潔感ある内装に仕上げてある。 佐藤仁俊バイオ担当技術部長は「向こうの担当者は本当におがくずだけで処理できるのかと驚いていたようだった」と笑顔で語る。
同社のバイオトイレは、国内はもとよりロシア・サハリンの天然ガス産出現場やカナダ、インドネシアなどに輸出している。 トイレ問題の富士山や新潟県中越地震などの災害現場でも活躍した。
19―21日には札幌ドームで開催されるサミット記念「環境総合展2008」にも出展し、 現場対応で最新型の「GKM−W26」を出品する。(旭川)

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おがくずで減容化 災害用バイオトイレ開発 正和電工
日刊工業新聞(2008年6月2日)より抜粋

 災害時のトイレ問題を解決します―。正和電工(北海道旭川市、橘井敏弘社長、0166-39-7611)は、 おがくずで排せつ物を減容化するバイオトイレに災害用トイレを追加し、発売する。 価格は180万円。処理に水を一切必要としないため、災害で下水道が寸断された場合の災害対策用として 全国の自治体などに売り込む。
サイズは高さ2.1×幅1.2×奥行き1.8メートル、重さは420キログラム。 便座が付いた処理槽本体を、不燃テントで覆って使用する。30分程度で組み立てられる。
バイオトイレはおがくずの特性によって、排せつ物を水と二酸化炭素(CO2)に分解する仕組み。 トイレットペーパーも同様に処理するため、下水道が寸断した避難場所などで清潔な環境が保てる。 これまでにバイオトイレをロシア・サハリンの石油・天然ガス開発現場や富士山など、 国内外合わせて約1600基を出荷した実績がある。 7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の会場にも2基の設置が決まっている。(札幌)

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北海道洞爺湖サミット2008 バイオトイレ設置
環境学習展示施設 旭川の正和電工開発
北海道新聞(2008年6月1日)より抜粋

 【洞爺湖】環境省が洞爺湖ビジターセンター敷地内に一日開設する、仮設の環境学習展示施設「エコ・ギャラリー」そばに 五月三十一日、正和電工(旭川)が開発したバイオトイレが設置された。
バイオトイレは、処理便槽内のおがくずに潜む微生物の働きで、ふん尿を分解する仕組み。 下水を使わず、水環境を汚染しないため、国内外で高い評価を受けているという。
今回は自然に優しいトイレとして展示と実際の利用を兼ね、二つ設けた。ギャラリー開設期間中の八月末まで置かれる。
ギャラリーは、北海道洞爺湖サミットを機に環境問題への理解を深めてもらおうと、 地球温暖化や食と環境の問題、日本の公害克服の歴史などが紹介される。(田村晋一郎)

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水を使わず、災害に強い、地球環境をも考慮する、おがくずを使ったバイオトイレ
朝日生命経営情報マガジン ABC (2008年6月号)より抜粋

 正和電工株式会社が開発・生産しているバイオトイレ(商品名 バイオレックス)は 「環境」「介護」「リサイクル」「災害対策」という4つのキーワードを含んでいます。 バイオトイレは下水処理の必要がないので莫大なトイレ用水の費用が不必要になります。 更に臭いもありませんから、介護用に室内に設置して使用することも出来ますし、災害対策にも最適な製品です。
バイオレックスは水ではなくおがくずを使います。ふん尿や生ゴミの成分は殆どが水分。 その水分をおがくずに保水させ、加熱し、スクリューで攪拌し蒸発させます。 残った約10%の固形分は、おがくずに付く微生物の働きで水と二酸化炭素に分解処理されるというしくみで、 気になる臭いもありません。また、無機成分が「残さ」として残りますが、粉状態でおがくずに吸着するため、 見た目はおがくずと一体化して見えるのです。おがくずの交換は1年に2〜3回が目安。 使用後のおがくずは理想的な有機肥料となるので、環境破壊につながる恐れもありません。
ふん尿の処理量や使用する場所に応じて、バイオレックスの種類は豊富にあります。 本体は標準型・直付型、そのまま設置する据え置き型、手回し式やペダル式の無電源タイプがあります。 設置の種類としては、仮設トイレ(災害用、障害者用など)、室内で使える介護用椅子型トイレ、 公園や山岳地域用のログハウスタイプとさまざまなタイプが揃っています。
同社は今後もより災害時に強く地球環境へ配慮をした製品の開発に取り組んでいきます。

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世界を股にかけるトイレ
生活情報fit(旭川版)(2008年5月号)より抜粋

 水を使わないトイレを開発し、世界から注目を集めているのは正和電工。水を使わずオガクズで排泄物を処理するバイオトイレは、 富士山五合目の登山口にも設置され、富士山の環境を守り続けています。
正和電工は照明器具の卸問屋として昭和49年に創業しました。社長の橘井敏弘さん(61歳)は、45歳のときに胃がんで入院。 入院中に食べ残した食物がどのように処理されるのかということに関心を持ったことをきっかけにバイオトイレを開発することになりました。
バイオトイレは排泄物とオガクズを便槽内のスクリューでかくはんし、微生物の作用で水分と二酸化炭素に分解する仕組みです。 特有の臭いは、ほとんどありません。またバイオトイレの仕組みは、生ゴミを処理するコンポストにも活用され、同社で販売しています。 このほか、家具調イス式のバイオトイレは室内に設置するタイプで、トイレまで移動することが困難な高齢者や身体の不自由な人たちに喜ばれています。
バイオトイレは、これまでに数多くの表彰を受けています。主なものは、平成17年に環境大臣賞、平成19年に文部科学大臣賞、経済産業大臣賞などです。 またバイオトイレは、下水道整備が遅れている中国や東南アジアのほか、発展途上国からも注目を集め、研究者などが同社を視察に訪れています。
開発から今年で10年のバイオトイレ。世界を股にかけ、これからも「環境にやさしいトイレ」を旭川から発信していきます。

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水を使わない、汚水を出さない! 驚異のオガクズパワーによるバイオトイレ
平成19年度 森業・山業 優良ビジネス先進事例集(2008年3月31日)より抜粋

 ●数々の賞を受賞したユニークな発明
もっとも近代的なトイレとは、いったいどういうものだろうか――。
温水洗浄便座付き、自動開閉式のフタ……。現在の日本には、清潔さを追求したトイレが当たり前のように普及している。
また、日本は世界的にみて、下水処理においては先進国である。
現在、日本国内には1,500を超える下水処理場があり、水洗式便所からのし尿、台所・洗濯・風呂で生じる生活排水、 そのほか工場など事業所からの産業廃水などの汚水を浄化し、河川、湖沼や海へ放流している。
たとえば、日本最大の下水処理場といわれる東京都森ケ崎水再生センターでは、一日に154万立方メートルという量の下水を処理している。 これは、東京ドーム1つ分(124万立方メートル)を超える容積である。もちろん、この処理には毎日莫大な費用がかけられている。
もしも、この下水処理の費用がかからなければどんな世界が待っているのだろうか。
夢のような話だが、そんな未来を描いてみたくなるビジネスを手がけている会社が、北の国にあった。
「ここ旭川市では、上下水道のために、毎年270億円の費用が使われています。 地下のパイプの寿命は約30年といわれ、洗浄などのメンテナンスにも大変なコストがかかっているんです。 それを、このトイレは大幅に削減できる可能性を持っているんですよ。」
北海道旭川市――。真冬には零下30℃にもなる極寒の街である。
市内の工業団地にある正和電工株式会社で、代表取締役の橘井敏弘さんは語り出した。
社名だけからすると、普通の電気関連の会社としか思えない。
ところが、この会社のメインの事業は、「水を使わない、オガクズを利用したバイオトイレ」の製造販売だった。
バイオトイレ――商品名「バイオラックス」とはいったいどんなものなのか。
「水を使わずにオガクズを利用して、し尿を『蒸発と分解』させるトイレです。 だから、無臭で、汲み取りがいらず、それどころか使用済みのオガクズは、土地改良材、有機肥料になる、というものなんです」
汲み取りがいらない? 無臭で肥料になる?
とてもにわかには信じられない。
「そうでしょう(笑)。実は、この商品の問題点は、そんなふうに、まだあまり世の中に知られていないことなんですよ」と橘井さんは苦笑する。
とはいえ、この「バイオラックス」、すでに輝かしい賞を数多く受賞している。
環境大臣賞、林野庁長官賞、発明協会中小企業庁官賞、日本木材学会技術賞、日本環境経営大賞、 第2回ものづくり日本大賞優秀賞、第33回優秀環境装置表彰、国土交通省新技術NETIS登録……。

●驚異のオガクズパワー
「バイオラックス」の秘密は、便器の下の便槽に隠されていた。
この便槽の中には、モーターで回転する金属製のスクリューが備えられている。 この中にオガクズを入れ、温度を55℃に保つ。
用をたした後、スイッチを入れると、オガクズの中のスクリューがゆっくりと回り出し、 オガクズとし尿を攪拌する。
基本的な仕組みはこれだけである。
これで、し尿もトイレットペーパーも姿を消してしまうのだ。
まるで魔法である。
その原理は、オガクズの特性にあった。
オガクズが、多孔質で、一定容積の容器に入れると、その粒子と粒子の間に隙間ができる。 一定容量のオガクズの85〜90%は、空気(隙間)であり、実質は10〜15%に過ぎない。
このふかふかの状態のオガクズに、し尿が染み込む。 それをスクリューで攪拌することによって、水分は全体に広がり、固形分はオガクズの粒子表面に付着する。
すると、オガクズが本来持っている微生物が、隙間の空気を利用して、し尿を水と二酸化炭素に分解するのだ。
このとき、オガクズの持つ好気性バクテリア(嫌な臭いをとる微生物)が、し尿の臭いさえもとってしまう。 そのため、「バイオラックス」は臭いも感じないというのだ。
「バイオラックス」は、正和電工の事務所で実際に使われていた。
さっそく、そのトイレを見せてもらった。
見た目は、普通の洋式トイレである。便器の中を覗くと、汲み取り式のように深くなっている。が、臭いはほとんど気にならない。
トイレの裏に回って、仕組みを見る。
オガクズの出し入れ口から、金属製の鋭いスクリューがのぞいている。
橘井さんは、小さなシャベルで中のオガクズをすくい出して、掌に載せてみせた。
し尿が入っていると思うと、気が引けるのだが、思い切って触ってみる。生暖かいが、臭いはまったくない。
驚いたことに、オガクズの交換は、年に2,3回ですむのだという。
「大げさに聞こえるかもしれませんが、これは地球が求めていたトイレなんです。 多くの生物が絶滅の危機にあるというのに、人間だけは増え続けて、大量の排泄物を出している。 その処理に莫大な労力とコストをかけているわけです。 そこで、この「バイオラックス」が普及すれば、水を大量に使うことも、水を汚染することもない。 そして、使用済みのオガクズは肥料として土に返すことができるバイオマスとなる。地球温暖化の防止にも役立つんです」と橘井さんは胸を張る。
さらには、大量のオガクズを利用するとなれば、林業のゼロエミッションにも貢献することになるだろう。
まさに目からウロコの発明なのだ。

●富士山頂や南極でも活躍
「バイオラックス」の利用場所も多岐に渡っている。
正和電工に近い全国的に人気を博している旭山動物園にも、29基の「バイオラックス」の公衆トイレが設置され、 年間300万人を超える入場者に利用されている。
また、水の運搬や処理が困難な場所では最適のトイレである。
実際に、富士山山頂の山小屋や南極の昭和基地、サハリンの天然ガス開発現場にもこのトイレが設置されている。
また、ログハウスタイプも注目を集め、全国各地の公園から注文が来るようになったという。
現在、これまでに国内外で1,650基以上の「バイオラックス」が活躍中だ。
そして、長期の工事現場で使える仮設タイプ(国土交通省の新技術NETIS認定)、 災害対策用の軽自動車に搭載できるものも開発されている。
「阪神淡路の大震災、中越地震などの被災地でも、トイレの確保は、かなり深刻な問題でした。 使用後のし尿の処理もそうです。だからこそ、災害時、それも断水時備えて、 各自治体が汲み取りのいらないトイレを平常時から備蓄するべきだと考えるのです」と橘井さん。
また、居間や寝室に置けるタイプのものもある。 これは、介護用椅子式トイレ(臭わない、トイレには見えない、1回1回捨てに行く必要が無い)として、今後も高い需要が望まれるだろう。
さらに、家庭用生ゴミ処理機、家畜の糞尿処理システムなども開発している。

●大学教授が太鼓判!
そもそも正和電工は、その名の通り、照明器具などの電気製品の卸業がメインの仕事だった。
1993年、橘井さんは、胃がんの手術で胃袋の5分の4を摘出した。 それをきっかけに食が細くなった自分が残した残飯を見て、生ゴミ処理に興味を抱いたのだという。
そして巡り会ったのが、長野県のメーカーによる「環境保全型トイレ」だった。 オガクズで処理できるというシステムに驚き、さっそく代理店契約を結んだが、直後にこのメーカーが倒産する。 そこで、橘井さんは、意匠権と商標権を買い取って、本格的に取り組んだのだ。
ところが、どんなに力説してもオガクズを使ったバイオトイレの意義は、案の定、誰も信用してくれない。
そこに思わぬところから救世主が現れた。
北海道大学農学部の寺沢 実 教授(現:北海道大学大学院名誉教授)である。
それまでも、オガクズを人口土壌マトリックスとして利用し、生ゴミを資源化する、という研究を続けてきた寺沢教授は 、正和電工のオガクズを使ったバイオトイレに科学的な面から太鼓判を押してくれた。1995年のことだ。
橘井さんは、背中を押される思いで、さらなる改良を進め、完全なシステムを持った「バイオラックス」を誕生させたのである。
そして現在、「バイオラックス」は、特許11件、意匠23件、商標2件の特許権を持つようにまでなった。

●海外から来た研修生も驚きを
正和電工の社員は、11人に過ぎない。昨年の年商は3億6000万である。 そのうち、約7割が「バイオラックス」で、残りが電気製品の卸業だ。
この会社がユニークなのは、「工場を持たない」点だろう。
完全なアウトソーシングである。橘井さんが言う。 「トイレの本体である便槽、スクリューやモーターなどもそれぞれ専門業者に外注しています。 公園用のログタイプは、地元の間伐材を扱う業者に頼んで作ってもらっています。 ある意味で、この「バイオラックス」は、地元の企業の活性化にもつながっているんです」
これは、バイオトイレを核にした一種の「産業クラスター」でもある。
工場を持たない正和電工の2階は、広々とした会議場のような部屋だった。
「最近、いろんなところから講演を頼まれたり、研修を希望されることが増えてきたんです。 だから、そういう多目的スペースとしてここを使っています」
昨年6月にも、(独)国際協力機構札幌国際センター(JICA札幌)から、アフリカ、アジアの7カ国から7名が研修に訪れた。
彼らは、自国の水源資源局や研究所などで中核をなす人たちである。
「私の話に、彼らは盛大な拍手をしてくれました。日本の環境技術は凄い、汚水を出さない便所がある事に、本当に驚いたようですね。 日本に比べると、彼らの国の水資源、下水問題は、はるかに深刻ですから。これこそ、病気や死と直結している。 彼らはみんなエリート中のエリート。だから、『バイオラックス』の原理はいっぺんで理解してくれた。 きっと、国に戻って、同じようなものを作ることもできるでしょう。わたしは、どんどん真似をしていって欲しいと思っているんです。 世界の環境問題に積極的に貢献する組織(JICA)や技術支援をするODAも活用できると思います」

●「バイオラックス」が抱える難題
地球温暖化などの環境問題、汚染問題が叫ばれる現代……。
生まれるべくして生まれた画期的なトイレ「バイオラックス」だが、ある難題も抱えていた。
「それは、法律なんですよ」と橘井さんは、困ったように笑う。
事の発端は、9年前だった。
軌道に乗りはじめた「バイオラックス」の製造販売をより充実させるために、現在の場所に本社を建てる建築確認申請をした時である。
「バイオトイレの会社ですから、当然事務所も倉庫も「バイオラックス」を設置しますよね。 ところが行政側は、このバイオトイレを認めてくれないんです。 建築基準法などで下水処理地域内は、水洗トイレしか作っちゃいけない、というんですね。 旭山動物園や公園、山岳トイレのように、処理区域外ならいいけれど、区域内の一般家庭での設置はダメだという。 バイオトイレは、水洗よりも先をいっているのに、法律上は汲み取り式と同じなんですよ」
橘井さんは、設計会社と知恵を絞り、結局、トイレは隣の会社から借りる、ということにして、トイレのない図面を書いて申請した。 そして、隣の会社の同意書を添付してやっと認可が下りたのだった。
以降、橘井さんは、規制緩和を目指して積極的に国に申請を続けている。
「今回で6回目の申請になりますが、着々と緩和の方向に向かっています。 現在、内閣府の規制改革推進室で議題にのぼっているようです。 国が優秀な環境装置として表彰したものを規制するのは、さすがに矛盾しているとね。 おそらく、近い将来、いい返事をいただけるものと期待しています」
水を使わずに、汚水も出さない、まさに環境に優しいバイオトイレ――、 一般家庭で普通に見られる日がそう遠くないことを祈りたいものである。

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正和電工 小型バイオトイレを開発
自治体中心に販路拡大へ
循環経済新聞(2008年3月31日)より抜粋

 正和電工(北海道旭川市、橘井敏弘社長、TEL 0166-39-7611)は、処理母材におがくずを用いた乾式し尿処理装置「Bio-Lux」の 小型機3機種(型式 M−08・W-16・W-26)を開発した。 災害時の並列設置や倉庫の備蓄面を考慮し、従来製品に比べ省スペース化を図った。 オプションに暖房便座や手すりなどを取り揃え、自治体を中心に月間20台の納入を目指す。
同装置は、間伐材などを加工したおがくずで水分を蒸発させた後、ふん尿に含まれる微成分で固形分を分解処理する仕組み。 処理後のおがくずは、チッ素、カリウム、リンを含み、たい肥として使用できる。
寸法は幅910×奥行973×高さ517ミリメートル。 災害対策備品としての需要も見込み、仮設用トイレはパイプとテントによる現地設置組立方式を採用した。 来年度から国土交通省北海道開発局の公共入札工事にあたり、評価項目にバイオトイレの設置など環境対策の追加が決定している。
同社は2003年、家畜ふん尿用処理装置を発売した。介護用や工事現場用のバイオトイレを開発しており、 これまでの納入実績は1650台に達している。北海道大学大学院などと共同で実証試験を実施し、処理コストや電力量のデータを取りまとめている。
北海道から環境保全委員の委嘱を受けている橘井社長は、来年度の営業展開について「洞爺湖サミットを目前に控え、環境問題の中でも水に関心が集まっている。 汚水を発生させない利点を生かし、バイオトイレの導入から水質向上に力を尽くしていきたい」と意気込みを語った。

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バイオトイレ取材し壁新聞
中川 ねおさん(11)=東京都八王子市
北海道新聞(2008年3月4日)より抜粋

 旭川生まれで東京育ちの小学5年生。夏、冬休みは祖父母が住む旭川に足を運ぶ。 その旭川の企業が開発したバイオトイレを取材した壁新聞が、2月に決定した日本科学未来館(東京)の 自由研究コンテスト2007で最優秀賞を受賞した。
大の実験好きで、これまでの自由研究でもさまざまな賞を受賞。 「今は菌に夢中」と話す小さな科学者は昨年夏休みに微生物でし尿を分解するバイオトイレを旭川で取材し、 生ごみを分解する菌についても研究した。 「地球環境にプラスに働く菌のいろいろな役割をもっと調べたい」と声を弾ませる。 「空気がきれいで、花粉症の心配もない旭川が大好き」で、来年には家族で旭川にUターンする計画も。 「校庭にスケートリンクがある学校に通いたいな」 (森奈津子)

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編集長の直言
「環境サミット」首脳夫人に旭山のバイオトイレを試させてみたら―
あさひかわ新聞(2008年2月19日)より抜粋

 今年7月に開かれる洞爺湖サミットに参加する先進国首脳の夫人たちが、旭山動物園にやって来るかもしれない。 まだ案の段階らしいが、市に打診があったという。なにせサミット、世界の頂点にいる方の夫人たちである。 些細なアクシデントもあってはならないと、前日の閉園後に警察官らが安全を確認し、 翌朝、一般入場者が入園する前に観てもらう、という段取りで話が進んでいるらしい。
たった八つの国の為政者が顔を合わせて世界のことを論じようなどと、何を倣慢なと、 へそ曲がりの私は斜に構えたくなる。が、別の見方をすれば、その先進八カ国から報道陣が北海道に、 短時間ではあろうが旭川にも集まるのだから、それをうまく利用しちゃう、という手はある。
今サミットの主要テーマは「環境」だという。 本紙1月22日付に「旭山動物園がずーっと愛されるために 環境保全が観光客誘致につながる」の見出しで、 園内のトイレについての記事がある。軽くおさらいすると―
今春から、西門に新たに設置された水洗トイレの使用が始まる。平成17年度から3ヵ年かけて、 工業団地から下水道管を延長する工事を行い、昨年末に完成した。 総工費は園内のトイレ設置工費も含めて2億8千万円。厳しい財政状況下にある市が、なぜ大きな投資に踏み切ったのか。 ある市の職員は「現在、下水道はほぼ全市を網羅している。市内の水道業者や水道局が、 新たな仕事を動物園までの下水道管の延長に求めたのだろう」と語った。
記事には、同園に7年間にわたってバイオトイレを設置している正和電工の橘井社長が 「一業者の利害関係で言っているのではない」と前置きしてコメントしている。
「今、観光は環境保全を抜きには考えられない。水洗トイレは設置費も高く、維持管理に莫大な金がかかる。 旭川は豊かな自然に囲まれた「川のまち」として全国に発信している。その象徴として旭山動物園がある。 そこに環境を汚さないトイレがあることは、全国の動物園にはないオンリーワンの特長を持っていた。 入園者からはバイオトイレに関する苦情はほとんどなかった。 それを何故、汚水を川に流し環境を汚す水洗トイレを高い工事費をかけて設置するのか、 その理由を市に求めても納得のいく回答を示してもらうことはできなかった」
バイオトイレで使うのは、オガクズだけ。微生物が糞尿を分解処理し、そのオガクズは数ヶ月に一度取り替えるだけ。 さらに、使い終えたオガクズは、有機肥料として利用できる。もちろん、汚水の排出はゼロだ。 全国的に登山客の”糞公害”に悩む山小屋などへの設置が増え、 今後はインフラが整備されていない途上国での活躍が期待されている。 いわば、世界へ発信できる数少ない旭川の名産になりつつある商品である。 昨年11月、「ニュースウィーク日本版」が特集した「世界が注目する日本の中小企業100社」に名を連ねていることからも、 その秘めた可能性が分かろうというものだ。
水の問題は、地球規模で危機的な様相を呈していると報じられている。サミット参加国の首脳夫人たちも、 当然「環境」に強い関心を抱いていると考えていい。旭山のあざらし館も、ほっきょくぐま館も、彼女たちを喜ばせるだろうが、 もしかして最も興味を示すのは、バイオトイレかもしれない。 橘井社長が言うように、園内に水洗トイレがない状態を見てもらいたかったが、今となっては致し方ない。 「水洗とバイオと、お好きな方をどうぞ」と案内してみればいい。 「環境」をテーマに集まったお歴々夫人が、どんな反応を示すのか、試してみるのも面白いではないか。(工藤 稔)

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全国小中学生コンテスト 中川さん(旭川出身) 最高賞
バイオトイレ自由研究
北海道新聞(2008年2月19日)より抜粋

 全国の小・中学生を対象にした日本科学未来館(東京、毛利衛館長)の自由研究コンテスト2007」で、旭川出身の中川ねおさん(11)=東京都八王子市・高嶺小五年=が、 旭川のバイオトイレの自由研究で最高賞の「毛利衛館長賞」を受賞した。
中川さんは、昨年の夏休みを祖母が暮らす旭川で過ごした際、旭山動物園内に設置されているバイオトイレを発見。 水を使わずに微生物の力でし尿を分解するバイオトイレの存在に「驚いた」(中川さん)ことから、 夏休みの自由研究題材に選んだ。滞在中、バイオトイレを開発した正和電工(旭川)にも直接足を運び、仕組みなどを学習。 成果を「なりきり取材記者新聞」というタイトルの壁新聞に、図や絵を使い分かりやすくまとめた。
その後、コンテストへの応募を決め、生ごみを処理する菌を調べた壁新聞とともに出品。 「旭川での突撃取材、自分の言葉でまとめた内容が素晴らしかった」(同館)と高く評価され、最高賞を受賞した。 受賞式は今月11日に同館で行われた。
中川さんは旭川生まれの東京育ち。小さころから大の実験好きで、将来は研究者を目指している。 今回の受賞を機に「環境に負担がかからないバイオトイレの良さをもっと広めたい」と張り切っている。(森奈津子)

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道産技術で環境改善を
留萌開建・山谷さん フィリピンで研修 スラム街など訪問
北海道新聞(2008年1月23日)より抜粋

 【羽幌】発展途上国の環境問題に触れ、支援策を考えたいと、留萌開建羽幌道路事業所の山谷圭司さん(27)が昨年末、フィリピンのスラム街などを研修で訪れた。 山谷さんは「ごみや汚水の処理など、北海道が支援できることがあると実感した」と話している。
山谷さんは、北方圏センター(札幌)主催の「開発教育ファシリテーター養成事業」に参加。 地球規模の課題を認識し、解決に向けて行動する人材を育成する事業で、12月22日から8日間、 マニラと近郊のオロンガポ市スービック地区のスラム街や児童養護施設などを訪問した。
ごみが山のように積まれた集積場のすぐそばのスラム街で、山谷さんは祖母(60)、姉(27)、妹(6)の3人家族を訪問。 掘っ立て小屋に住み、ごみ山から空き缶などの資源ごみを拾って生活するが、収入は1日60ペソ(約160円)ほど。 山谷さんは「スラム街はにおいがひどく、虫がわく場所もある不衛生な環境。姉は肺を患い、働けない状態だった」と振り返る。
別の地域では、住民は川の両岸に建てた住居で暮らすが、生活排水がそのまま流され、川は汚れ放題だった。 山谷さんは「劣悪な環境の中でも笑顔を絶やさない子どもたちの姿が印象的だった。 生ごみ処理も可能なバイオトイレの普及など、北海道が発信する環境技術を途上国支援につなげられれば」と話している。(城居将樹)

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小型バイオトイレ 正和電工、船や防災用に
日本経済新聞(2008年1月30日)より抜粋

 バイオトイレ製造販売の正和電工(旭川市、橘井敏弘社長)は船など限られたスペースで設置しやすい小型装置を開発した。 ステンレス製で暖房便座と手すりを装備。電源につなげばすぐに使える。自治体などの防災備蓄需要も見込む。
装置は使用頻度によって三種類。一日15−55回使える最も大きいタイプで幅91センチ、奥行き97.3センチ。 重さ177キロで価格は110万円。従来の同社製品よりもコンパクトで、倉庫などに保管する際も場所をとらないという。
同社のバイオトイレは、おがくずに付く微生物がふん尿を水と二酸化炭素(CO2)などに分解し臭いを抑える。 発売以来で1650台を販売した。
ただ、下水道処理区域では水洗トイレ以外は常設できないため規制があるため普及は足踏み状態にある。 「水がいらず災害に強い」ことをPRできる小型の新製品投入で、月間20台以上の販売が目標だ。

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旭山動物園がずーっと愛されるために  環境保全が観光客誘致につながる
あさひかわ新聞(2008年1月22日)より抜粋

 全国的な人気が続く旭山動物園が4月のオープン時から入園料を値上げする。 市民以外の入園者は580円から800円に、約38%の大幅値上げとなる。 この値上げで同園では年間約3億円の増収を見込んでおり、その増収分を将来の施設設備に当てる計画だ。 しかし、市民の一部からは「豊かな自然に囲まれ、オンリーワンの魅力を持っていた旭山動物園が、 施設建設で自然をないがしろにする可能性もある」という声も聞こえる。 旭山動物園が先駆けた動物本来の姿を見せる「行動展示」は、全国の動物園が”模倣”するようになり、 動物園間の競争が激しさを増している。 いつまでも全国の人々から愛される動物園であるためには、どうしたらよいのか―。

施設設備拡充の費用は「市債」で補う
年間300万人を超える入園者がある旭山動物園だが、平成8年には約26万人、現在の12分の1にまで落ち込んだ時期があった。 しかし、翌年から毎年のように施設整備拡充に力を入れはじめた結果、それに付随して入園者が増えてきた。 新設された施設を時系列に並べてみると――、
平成9年度=こども牧場ととりの村、十年度=もうじゅう館、11年度=さる山、12年度=ぺんぎん館、 13年度=オランウータン舎、14年度=ほっきょくぐま館、16年度=あざらし館、おらんうーたん館、 17年度=くもざる・かぴばら館、18年度=チンパンジーの森となっている。
当然のことながら、施設設備費用も増大していった。 この費用は「市債」の発行でまかなわれてきた。その額は、平成9年度の約1億9800万円をはじめ、表のとおり。

巨額の設備投資をどう捻出するか?
これまで約28億円が施設整備費として起債されており、その償還費用も大きな負担となっている。 しかし、集客のためには施設整備は続けていかなければならず、草食動物を自然に近い状態で飼育する「アフリカ生態園」 (建設費用約20億円)や「ゾウの群れ」「石狩川水系淡水生態館」などを構想している。 このため現在、「新施設の建設や大規模な修繕、新しい動物の購入」などを目的として、 全国から「もっと夢基金」を募集しているが、とてもこの基金でまかない切れる額ではない。
ここ2ヵ年は繰入金はないものの、動物園には一般会計から平成16年度まで毎年数千万円単位が注ぎ込まれていた(表参照)。 市のある幹部職員は「財務状況が非常に厳しい中、今後動物園への繰り入れは到底無理」と語る。 今回の入園料値上げは将来の施設拡充費に当てることを目的にしているが、 果たして今後想定される巨額の設備投資に充当できるほど、永続的に入園者が見込めるのかどうか。 金をかけないで、旭山動物園でしか見ることができない”オンリーワン”の創出が求められる時期が来るだろう。

莫大な経費がかかる水洗トイレ設置の疑問
ところで、今春オープン時に西門に新たに設置された水洗トイレの使用が開始される。 この工事は平成17年度から3ヵ年をかけて、工業団地から下水道管を延長する施設工事がなされ、昨年12月に完成した。 総工費は園内のトイレ設置工費も含め約2億8000万円。 これまで園内は汲み取り式トイレや浄化槽付トイレ、バイオトイレが使用されてきた。 しかし、入園者から「トイレの数が足りない」という要望が多く寄せられたことから、バイオトイレなど一部を撤去し、 新たに水洗トイレを設置することにしたという。
7年間にわたりバイオトイレを同園に設置してきた正和電工社長の橘井敏弘氏は水洗トイレ設置に疑問を呈する。 その大きな理由を「一業者の利害関係で言っているのではない」と前置きし、 「今、観光は環境保全を抜きには考えられない。また水洗トイレは設置費も高く、維持管理に莫大な金がかかるからだ。 旭川は豊かな自然に囲まれた「川のまち」として全国に発信している。 その象徴として旭山動物園がある。そこに環境を汚さないトイレがあることは、全国の他動物園にはないオンリーワンの特長を持っていた。 入園者からはバイオトイレに関する苦情はほとんどなかった。 それを何故、汚水を川に流し環境を汚す水洗トイレを高い工事費をかけて設置するのか、 その理由を市に求めても納得のいく回答を示してもらうことはできなかった」と語る。
動物園も厳しい財政状況下では不必要な支出はできないはずだが、ある市職員は「現在、下水道はほぼ全市を網羅している。 市内業者や市水道局が、新たな仕事を動物園までの延長に求めたのだろう。」と語る。
今夏に開かれる洞爺湖サミットは「環境サミット」と言われている。 知床の観光業者らは、この時期に合わせ流氷を守ろうと地球温暖化防止の一策として ホテルなどの温度設定を低くするなどの運動をおこなっている。 地元の関係者は「宿泊客からのクレームが心配されたが、逆に好感をもってもらえた」と語っている。 環境保全の姿勢が観光につながることの実例だと言える。 環境保全に取り組む姿勢を示していくことは、旭山動物園を含む旭川への観光客誘致の大きな推進力となることは間違いない。

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環境対策 入札評価項目に
開発局、08年度に導入 洞爺湖サミットも考慮
日本経済新聞(2008年1月17日)より抜粋

 北海道開発局の鈴木英一局長は16日、開発局による年間約1800件のすべての公共工事入札に関し、 来年度から環境対策を評価項目に入れることを明らかにした。 地球環境問題が大きなテーマの北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)も考慮した。
「北海道エコ・コンストラクション・イニシアティブ」と総称。 工事事務所用トイレに水を使わないバイオトイレを採用する、立ち入り防止柵に間伐材を活用する、 といった工夫を入札時の評価点として加算する。 環境対策で優秀な業者は年度末に表彰し、その後の入札で優遇するなどの仕組みも導入する。
これまで、環境対策の評価は大規模工事に限られていた。最大の評価対象は入札価格だが、 「ほぼ同価格だったとき有利になれば、環境対策への業者の動機づけとなるはず」(開発計画課)と見ている。

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