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日刊工業新聞に弊社が掲載されました 2017.11.28

ベトナム普及  1次産業振興も

 環境に優しいバイオトイレを世界へ。正和電工は、独自のバイオトイレについて、ベトナムへの事業展開に力を入れている。トイレを含めた環境対策は国際的な課題となっていることから、バイオトイレの存在感は高まりそうだ。
バイオトイレは、タンク内のおがくずを用いて加熱しながら撹拌し、微生物を活性化させて汚物を分解・堆肥化させる。水が必要でなく、においも出ないことなどもあり、災害対策用などさまざまな場所での設置が期待されている。橘井社長は「生活環境を良くするには、トイレを良くしなくてはならない」と強調する。
 総合建設コンサルタントの長大(東京都中央区)による支援もあり、ベトナムでのバイオトイレ普及に向け、2015年度に国際協力機構(JICA)の事業に採択された。バイオトイレなどを活用した環境改善技術の普及・実証事業で、バイオトイレなどをベトナムの観光船や公共施設、家庭に提供してきた。バイオトイレに使われたおがくずを肥料として生かし、1次産業の活性化も目指す。
 17年5月にベトナム・クアンニン省の行政機関幹部らが正和電工などを訪問した。正和電工と長大は、ベトナム企業2社とバイオトイレの普及拡大に取り組む覚書も交わした。ベトナム2社の社員に対する研修も実施しており、ベトナムでの試験的な生産も始めつつある。橘井社長は「クアンニン省に仕事を出してくれといっている」と話し、まず現地で生産し続けての技術向上などを見据える。