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北海道新聞2025年4月20日(日曜日)に弊社が掲載されました 2025.4.24

特許庁長官表彰 旭川1社1個人

特許庁が主催する本年度の知財功労賞で、旭川市の企業と個人が特許庁長官表彰を受けた。旭川家具メーカー「カンディハウス」と、バイオトイレ製造販売「正和電工」社長の橘井敏弘さん(78)。道内からの受賞はほかになく、2者はそれぞれ、デザインや知的財産権を重視する取り組みが評価された。

「カンディハウス」デザイン重視経営
正和電工・橘井さん特許の重要性説く

 知財功労賞は、特許権など知的財産権制度を有効に活用した企業や、普及に貢献した個人に贈られる。

 カンディハウスは、1968年の創業当初からデザインを重視した経営を実践し、旭川家具のブランド価値向上に貢献。職人の手仕事と先端技術を融合したものづくりや、感性を数値分析する手法を活用した空間の提案といった事業展開が評価された。染谷哲義社長は「デザインへの情熱と旭川家具の伝統を守り、革新を続ける挑戦が認められた証しと、喜びをかみしめている」と話す。

 橘井さんは、おがくずを使ってし尿を処理するバイオトイレの発明などに関する特許の取得を進めてきた。自社に見学に訪れる小中学生には、製品の説明とともに知的財産権を分かりやすく紹介。北海道発明協会副会長、旭川発明協会会長としても、企業や学校向けに特許に関するセミナーや授業を実施してきたことが認められた。橘井さんは「特許はどんな規模の企業とも戦える強力な武器。今後も重要性を伝えていきたい」と話した。

 本年度、長官表彰を受けたのは14社・5個人。キリンホールディングス(東京)や積水化学工業(大阪)など大手企業に並び、旭川の2者が高く評価された。(山中悠介)